■感温液晶でNotePCの発熱分布を可視化する
熱いところで感じてみたい St.Valentine 記念
東急ハンズで実験材料をいくつか買った。その中から、感温液晶シートを使って計測を行ってみたい。
色が変わる材料というものは多い。温度により物質の色がかわる現象はサーモクロミズムと呼ばれる。光により色が変わるサングラスのような現象の場合はフォトクロミズム呼ばれる。けっこう、色々な応用を見かける。
通常の感温液晶はコレステリック(Cholesteric)効果により反射光のスペクトルが変わるため、色が変化する。
これが感温液晶シートである。よくで見かけると思う。
さて、それでは感温液晶を使っていくつか測定を行ってみたい。まずは、NotePCの発熱分布を調べてみる。最近のNotePCはかなり熱くなるものが多い。暖かいというよりもアッチッチ状態になるものさえある。
それでは、
- Toshiba Libretto50
- Panasonic Let'sNote mini(AL-N4)
いずれも、感温液晶シートをNotePCの上に載せることにより、評価を行っている。今回は発熱分布を知ることが目的であるので定量的な評価は行っていない。もし、温度を定量的に行いたいのであれば、色と温度の対応曲線をあらかじめ測定する必要がある。
以下に結果を示す。
左上:上面 右上:上面の発熱分布 左下:下面の発熱分布 |
左上:上面 右上:上面の発熱分布 左下:下面の発熱分布 感温液晶シートのサイズがA4であるため、Let'sNote miniにちょうどフィットする。 |
Libretto50ではPCカードのNICを右に挿しているため、キーボードの右側部分の発熱が大きい。また、下面ではハードディスク部分の発熱がわかる。また、ク*ックア*プしているせいかかなりアッチッチである。
Libretto50,Let's Note miniいずれにおいても液晶のドライバーがある部分(液晶の左)は発熱が激しいのがわかる。
本来ならば、愛用しているTOSHIBA Portege320でも計測を行いたい所だが、ただいま長期入院中である。間もなく使用1年になるが、これまでに入院3回を経験し、入院期間は計2ヶ月にわたる。昔の小説家もビックリの病弱さである。他の使用者の話を聞いていても実に不安定な機種のようだ。一体、疲労骨折を経験していないPortege320というのは、はたして存在するのだろうか。あぁ...
今回は手元にあったNotePCでのみ測定を行ったが、近所の協力の下に色々なNotePCの発熱分布を調べる予定である。特にパームレスト周りの発熱分布などは割に軽んじられているだけに、興味がある。
今回は感温液晶を使った温度分布の簡単な可視化をしてみた。同じような測定は色々してみる予定である。
感温液晶と同じように、温度で変化する材料は多い。例えば、FAXでよく使用される感熱紙もそうである。
他にも、RICOHの熱可逆性情報表示フィルム
http://ext.ricoh.co.jp/saiyo/sin/prof/eyes/page4_2.html
などもそうである。
これなどはお店のポイントカードなどでよく見掛ける。私の財布から探してみると、オートバックスのポイントカードがこれと同じようなものである。70-130℃位の温度変化により透明度を変化させる材料である。これ位の温度であると、真夏の車中にカードを放置するとどうなるか心配なところである。
今回の情報に関連するWEB一覧
- 伊藤のホームページ(http://www.infonia.ne.jp/~itous/)
- 岡山県教育センター(http://www.pref.okayama.jp/kyoiku/sido/edu_cent/seminar/rika/rikasho/zikken.htm)
- お湯で変色するサーモクロミズム化合物をつくる(高橋 正)(http://www2b.biglobe.ne.jp/~murasho/news22.htm)
- 液晶について(http://www.osakac.ac.jp/labs/fujita/asai/ekisyo.html)
- 感温液晶を用いた非定常熱伝達の計測システムの基礎的研究(http://village.infoweb.ne.jp/~fwhz0564/kenkyu.htm)
- 感温液晶マイクロカプセルによる可視化(http://koneeko.linux.or.jp/AandO/gfd_exp/exp_j/tech/elc.htm)