hirax.net::WEBページは会社の心 (色弱と色空間 その2)::(1999.08.10)

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WEBページのカラーを考える 3

 前回、

で色弱の人の感じる色空間について少し考えてみた。また、などで、WEBページの配色やレイアウトからその会社自身について考察してみたことがある。今回は、それらを組み合わせてみたい。前回考えたやり方(ある錐体の情報を無くした際に得られる色空間をシミュレーション計算する)で色々なWEBページを解析してみるのだ。

 その結果として得られるものは、会社の「心」を示しているかもしれない、と思うのである。

 まずは、そのためのプログラムを作成してみた。といってもごく簡単なユーティリティーである。画像ファイルを読みこみ、RGBデータの内任意の1チャンネルの情報を削除した画像を作成するのである。
 実作成時間は15分程である。使いやすさはほとんど考えていないし、ボタンの押す順番によってはプログラムが簡単に落ちるというゲーム代わりにもなるものである。もし、使いたい人がいるならば、そこらへんはちゃんと直すつもりだ。それでも使うのは簡単だとは思う。今のところ、私以外に使う人がいるとも思えないので、こんなもので構わないのだ。

 簡単に今回作成したプログラムTrueColorの動作画面を説明する。

TrueColorの動作画面
1.起動する
2.ファイルを読みこむ
3.RGBの内1色=0
4.RGBの内1色=他の2色の中間

 TrueColorは画像ファイルを読みこみ、

  1. RGBの内の1チャンネルを全て0にする
  2. RGBの内の1チャンネルを他の2チャンネルの平均値にする
という2種類(RGBの内どのチャンネルにその処理をするかでさらにその3倍の6種類)の処理を行うことができる。RGBの内の1チャンネルを他の2チャンネルの平均値にするというのは、一つのチャンネルの情報を欠如させた上で、なおかつ自然な画像を得ようとしたものである。これらの処理は実際の色盲の方の感じ方とはかなり異なるとは思うので、処理の選択の個所に関して、わざと名前を通常使われないであろうものに変えている。
また、画像読みこみに関してはSusieプラグインに対応している。

 使う人がいるとも思えないが、一応ここからダウンロードできる。

truecolor.lzh 360kB


 それでは、各社のWEBページを調べてみる。各社のWEBを見た上で、一番識別が困難になりそうな条件で解析を行ってみた。その結果、前回調べた7社中(ただし、今回は日本国内の会社のみ)では、ある1社以外は何の問題もないように思われる。大丈夫と思われる例を示してみよう。これはアップル株式会社である。

アップル株式会社
オリジナル
赤のチャンネルを他の2チャンネルの平均値にする

 特に見にくい個所は見当たらない。それは他の会社についても同様であり、ある1チャンネルの情報を欠如させても特に識別しにくい個所は見当たらなかった。

 さて、問題があると思われる1社はどこだろうか? そう、RICOHである。ただでさえ、見にくいデザインなのであるが赤のチャンネルの情報を削除すると文字の識別が困難になるボタンがある。このボタンのデザインは非常に見にくい。

RICOH
オリジナル
赤のチャンネルを他の2チャンネルの平均値にする

 RICOHは内容的には非常に素晴らしいWEBなのだから、WEBの色にももう少し気を配ると良いと思う。内容が伝わらない可能性があるというのは、非常にもったいないと思う。

 さて、他のWEBも調べてみよう。気を配っているはずの厚生省だ。

厚生省
オリジナル
緑のチャンネルを他の2チャンネルの平均値にする

 1箇所ハイライト部分が識別不能(ハイライトになっていることを)であることを除けば、問題は無いようである。

 さて、他のWEBを調べるなら当然本WEBについても調べなければならないだろう。

hirax
オリジナル
赤のチャンネルを他の2チャンネルの平均値にする

 背景に色をつけているので、若干見にくいとは思うが、うーん、落第かな... どうしたものか。

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