hirax.net::Dilay WEB's True Colors::(2000.03.18)

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WEBの本音 (色弱と色空間その5)

 本屋でMookの辺りを眺めていると、「できるWEBデザイン」というようなタイトルがついた書籍が沢山ある。WEB上の情報でも「ホームページ」AND「配色」で検索をかけたりすると、これも山のように検索結果が出てくる。「WEBページの色使い」というのは、見た目ですぐわかるだけに気にする人が多いのだろう。もちろん、本「できるかな?」でも、これまで

というように、WEBの「配色」を題材にとってきた。

 ところで、辞書で"color"をひくと、「立場、姿、見せかけ、口実」と載っている。そういうこともあってか、どうも「色」というものもなかなかに苦いものでもあるように思う。それが、シンディ・ローパーの歌でも有名な"truecolors"になればなおさら、である。「色」というのは実に不思議で、面白いものである。
 そして、色を見る力である"vision"も辞書をひくと、光景、想像力、洞察力、予言力、未来像…など、とても興味深い言葉が多く、とても不思議である。

 "color"=立場、姿が百人百様であるのと同じく、"color vision"=色覚にも多様性がある。WEBの「配色」、そして、色覚にも多様性と言えば、とても役に立つ情報がある。以前、

で「Webの好きな色 苦手な色 読めない色」というアンケートが行われていた。そのアンケート結果はから見ることができる。また、そのアンケート結果を元にした「サイト配色」についての情報が
  • KRISTALL+ クリスタル・プラス( http://homepage1.nifty.com/kristall-plus/ )
にある。こちらもきれいにまとめられてる。WEBを作るならば、こうした情報に目を通しておいても損はないと思う。いや、もちろん本当は「損はない」どころではなく、目を通しておくべきだ、と私は思っているのである。

 さて、この「からーふぃくしょん」で行われた「アンケートで用いられた色の組み合わせ」は次のようなものである。
 

からーふぃくしょんにおいて実施されたアンケートで用いられた色の組み合わせ
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?
できるかな?

 この25種類の「できるかな?」の中で読みにくい色はどれだろうか? といっても、これでは「これ」と言いづらい。そこで、「からーふぃくしょん」ではこれらに番号付けがなされており、
 

からーふぃくしょんにおいて実施されたアンケートで用いられた色の組み合わせ
No.編
No.1
No.2
No.3
No.4
No.5
No.6
No.7
No.8
No.9
No.10
No.11
No.12
No.13
No.14
No.15
No.16
No.17
No.18
No.19
No.20
No.21
No.22
No.23
No.24
No.25

となっている。私などは、この中ではNo.17(緑背景に赤文字)とかNo.23(紫背景に赤文字)などはいまひとつ読みにくいので好きではない。そういう自分の好みははっきりとわかるのだが、他の人の感性に沿って考えるということは、なかなか私にはできない。いや、全然できない。そこで、

の時に作成した「色覚モドキソフト」により、この「色の組み合わせ」を解析してみることにした。それによって、色々な人の感覚を想像してみることにしたのである。ソフトで人の感覚を想像するというのも情け無い話ではある。まぁ、自分で作るソフトで想像するのであるから、自分で想像した気にも、少しはなれるというものである。

 前回作成した"truecolor2.exe"ではInternet上の画像ファイルのみに対応していたのみであった。インターネット上のファイルは解析できても、自分のPCの中のファイルは解析できなかったのである。だから、使い勝手がかなり悪かった。そこで、今回バージョンアップしたtruecolor3.exeを作成してみた。
 この"truecolor3.exe"は、そうそう役に立つとは思わないが、一応ここにおいておく。

いつものように、多種の画像ファイルに対応するためにはSusieプラグインを必要とする。もっとも、BMPファイルの読み込みのみであれば、プラグインは必要ない。また、きちんとした動作確認などもしていないのも、これまたいつもの通りである。

 この"truecolor3.exe"は、ローカルのファイルを開いて処理する機能を持っている(本来、当たり前の機能であるが…)。なので、上に挙げたような表を画像ファイルに落とした後に、この"truecolor3.exe"で解析してみるのである。

 一例を以下に示してみよう。これは、truecolor3.exeで上の画像を処理(Lを50%程度にしたもの)したものである。その処理の意味は「色覚モドキソフトを作る(色弱と色空間その4)- 五十歩百歩 - (1999.12.12)」を読めば判るであろうから、ここでは特に言及しない。あえて、(変な風に)言うならば色々な情報を引いてみたときに、それでも情報をちゃんと伝えられるか考えてみる、といった所である。

 使い方であるが、
下の左のボタンを押す  ->  ローカルファイルを開く、
そして、
下の右のボタンを押す  ->  インターネット上の画像ファイルを開く
ようになっている。その後に、L,M,Sの各スライダーを上下させることで、画像に変換をかけるわけである。
 

truecolor3.exeで上の画像を処理したもの
(Lを50%程度にしたもの)

 一体、この画像変換例の画像中で読みにくそうな番号はどれだろうか?No.1,No.3, No.4, No.19, No.23といったものだろうか? このような変換画像と先の「からーふぃくしょん」のアンケート結果と見比べてみると、面白いと思う。No.23などは私も見づらいことでもあるし、「あまり使って欲しくない色使い群」だ、と言えるのかもしれない。また、ここでは画像変換の一例のみを示したが、自分のWEBページ画像に対して色々と処理をしてみると面白いと思う。

 色々な処理をした時に、どれが「本当の色」="true colors"であるかは判らない。そして、そんなものが本当にあるのかどうかも怪しいものである。しかし、そういったことを考えてみるのは、とても興味深いことだと思う。そして、その色を認識する"vision"についても、もっと考えてみるべきだと、思う。

 さて、現在のHIRAX.NETのトップページ(http://www.hirax.net/)の基本色はNo.8とNo.16である。先の「カラーフィクション」におけるアンケート結果を見ると、そんなに悪い配色ではないようだ。ひとまず一安心である。
 

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