2000-10-31[n年前へ]
■しょんべん小僧 その5
いつでも、洋式で済ますなんて「男らしくないぞっ」と突っ込みたくなるのだが、何とこんな真実が明らかになった。「子供がある年齢になるとトイレット・トレーニングを始めるのです。ところが、大いなる誤算はそれが男の子の場合でも「教えるのが母親」である、という点です。」 おぉ、何と言うことだ。「男らしさの象徴たる立ちXX」を教えるのは父親ではなかったとなれば、「男らしさの象徴たる立ちXX」という考えは実に的はずれの考えに思えてくるではないか。 from mail. Thank you.
■しょんべん小僧 その3
疾患によって放尿の際の放物線のカーブが変わり、ひどいやつだともう下にポタポタと落ちるばかりでカーブにならないと看護学校の泌尿器科の先生から聞いたとのウワサ。 from mail. Thank you very much.
■しょんべん小僧 その4
「絶対外さず、飛沫もかからず、タバコ吹かしながらもできるし、ついでに大きい方も可能なので、いつでも洋式で小用を済ます」という意見も。それでは、「男らしくないぞっ」と言いたくなる。ところが…(その5に続く) from mail. Thank you.
2001-10-31[n年前へ]
■加納朋子と北村薫と
少し前に2ちゃんねるで「加納朋子スレッド」を興味深く眺めた。この二人の違いは何でしょうね。少なくとも、「冷たい(いや、もしかしたらあらゆる)悪意の不在」というのが私の好きな加納朋子のような気が。あるいは、未熟=成長の可能性なんて考えが浮かんでくるが。
■web archive
あの日のニュースサイト、September 11を眺めていた時は、重要そうなサイトだけをピックアップしたのね、なんて思っていたけど、そうじゃなかったのかぁ…。誰もが欲しいと思ってて、だけどできなかったサイトを立ち上げるところがエライなぁ…。そういえば、ふと思い出したfj news archiveはどうなったんだっけ?
でもって、もうずっと昔に404になった、だけど「とても大好きだったサイトがいたころ」を眺めてみた。だけど、欲を言えば、表示の色をセピアにしたりして欲しいと思うのは私だけか…。
■今日見た景色 ビルの合間に出てる月
さっきの写真が下を眺めてみたところ。こっちが空を見上げたところ。(リンク)
2002-10-31[n年前へ]
■電子ペン InkLink編
タブレットPCが発売される今日この頃、SIIの超音波式電子ボールペンを買ってみた。これは、紙に電子ボールペンで書いた文章や絵をPCやPDAに転送できるシロモノなのである。紙に何かをささっと書くと同時に、それがPCの画面にベクター図形として表示されていくのである。デザインも悪くはないし、位置精度もとりあえず悪くない。
言葉にならないような曖昧なアイデアが浮かんだときにそれを書き留めようとするときには、紙に落書きすることくらいしかできなかったりする。だけど、私は紙のノートを最近は使わないので、これまではそんな落書きはただ机の上を散らかすだけで、最後には忘れられたアイデアと共にそれらの紙はゴミ箱行きになるだけの運命だったのである。
だから、アイデアを無駄使いしないためにも、私はこんな電子ペン・デバイスを心待ちにしていたのである。これからは、落書きをどんどんして、どんどんPCにそんなスケッチを取り込むことにするのだ。
というわけで、ワタシのような人には強く強くお勧めする一品。一押しの「買い」です。
InkLinkレビュー
2003-10-31[n年前へ]
■キスの仕方が詳しく載ってるサイト知りませんか?
「あの、キスの仕方が詳しく載ってるサイト知りませんか?例えば、バード・フレンチ・ets・・」というはてなの質問。
■12月のシンポジウム
もちろん、タイトルは11月のギムナジウムのパクリ。
今日、12月のシンポジウム用の原稿を書きながら気がついた。そういえば、確かこのシンポジウムは講演者がもれなく採点されてしまうのだった。どんな風に採点されるか知っているだけに、マズイ、マズイ…。
■The Microsoft Keyboard Layout Creator
キーボードレイアウトを変えるレジストリを簡単に作成してパッケージ化するソフトꆣꓯ꒶ꓯ꒶믈꒦뿍꒽ꓬꓛ꒤꒤꒫ꓢ꒷ꓬ꒤꒱ꓬꆢꓪ꒢꒨꒺ꗡꗢꆣꆡfrom |ꋏ軟ꇋ躼軞躨躰躯
2004-10-31[n年前へ]
■電子写真機器開発におけるシミュレーション技術と活用例
先日紹介した講習会の一つの原稿を締め切り当日の先週の木曜日夜(本当は次の日の早朝)に書き終えました。講習会用にデモ用のアプリケーション(限定配布予定)も書いて、全部合わせてA4 22ページの原稿になりました。11月25.26日の日本テクノセンターの講習会は日本画像学会のFall Meetingと重なっていたり(どうせなら日本テクノセンターの講習会も京都で開催しちゃえば良かったかも)、そのFall Meeting前日の(日本画像学会主催の)講習会も日韓合同のシンポジウムと重なっていたりするのですが、とりあえず日本テクノセンターの講習会はお勧めできるかも。(講師数が多い日本機械学会主催の方はさらにお勧めできると思います)
■B級タレントが身近にいたら
昨夜、つけっぱなしにしていたテレビ画面の中に、ふと気づくと近藤@はてなさんの顔が写ってる。「新階級社会」というテーマのもとに、「社長VSフリーター」でディスカッションが行われていた。
その番組のことを書いた文章を読むと
近藤さんも撮影から帰ってきた翌日、ふかわりょうをしきりに褒めていたと書いてある。
この文章を読んで思い出したのが週刊SPAに掲載されていた中国プロ卓球リーグに挑戦中の四元奈生美のインタビュー。彼女がプロになったきっかけが紳助・竜介の(卓球もすごく上手いという)松本竜介だという。
(松本竜介さんは)世間的なイメージはどうかわからないけど、あの人すごい人ですよ。いろいろ面白い発想力を持っているし、話もためになる話ばっかり。「(結局、最後は)自分がどうするかなんだぞ」っていうのを常に言われたんです。自分がどうするか決めた一球っていうのは、誰にも文句を言われる筋合いはないって、そういう話ばっかりするんですよ。「エッジな人々」 四元奈生美 取材/古沢 保個人的には(あの番組の中での)「金持ち経営者 vs フリーター」という両者が大きく違うものには見えなかった。両極端の二者というよりは、似たもの同士の中の「(現在時点での)勝ち組」「(現在時点での)負け組」に思えたりする瞬間もしばしばあったように思う。もちろん、その力強さは違うにしても。
「雇う人」でも「雇われていない人」でもない、「雇われていることを選択している人たち」の意見を知りたいかな。あと、B級タレントと言われている人の話を聞いてみたいかも。テレビを通してではなく、直接に。
■女と男の辞典
「キスをするときメガネってどうするんですか?」など、ありとあらゆるシチュエーションに対する意見を集めた「女と男の辞典」 「男性の理性が失われる境界線とは?」なんていう質問に対する答えも面白いかも。「そのようなことはない (男はいつも理性がある)」と思っている男性はある程度いるが、そう思っている女性は全くいないのである。
■Skypeの周波数特性グラフ
P2P電話ソフトSkypeの周波数特性グラフ。
■「わからないこと」って多い?少ない?
ロゲルギスト今井功の告別式の弔辞で紹介された今井功のかつての言葉。
「わからないこと」を無理してわかろうとしない方が良いんだ「わからないこと」というのはたいていどこかおかしい彼らはとても頭が良かったから、「わからないこと」っていのはまれにしかなかったのかも。「少しでも例外のあるような仮説を話すと、必ず(瞬間的に)何人もからツッコミを受けた」ってロゲルギスト達は(自分たちのことを)言っていましたものね。
凡人たる私たちには 「世界はわからないこと」ばかりですから、毎回ツッコミをそんな世界に入れるわけにもいかないし、多くの場合間違っているのは私たち自身だったりしますし…ね。私達にはなかなか言えない言葉ですね…。
■Ganz oben "ずっと高い所に"
"Ich werd' spaeter mal Trompeter!" "Ich Versicherungsvertreter!" "Ich werd' Formel 1 Pilot!" "Ich hoffentlich mal kein Idiot!" Du wirst irgendwann ganz oben sein Wenn du willst, wenn du's wirklich willst Du wirst irgendwann ganz oben sein 僕は将来トランペット奏者になるんだ! 僕は保険のセールスマンに! 僕はF-1のレーサーに! 僕は願わくば愚か者にならないように…! いつかきっとずっと高い所にいる事になるさ 君が望むなら本当にそれを望むならね いつかきっとずっと高い所にいる事になるさGanz oben. from MagMell Diary
■書を捨てよ、町へ出よう
四方田犬彦の「指が月をさすとき、愚者は指をみる」の中で、寺山修二の「書を捨てよ 町へ出よう」はConnie FrancisのVACATION(日本では弘田三枝子のカバーで有名)に影響を受けているのではないか、という話。
Put away the books, we're out of school The weather's warm but we'll play it cool We're on vacation, havin' lots of fun V-A-C-A-T-I-O-N in the summer sun
■もしかして: 阪急電鉄
阪神電鉄。 from 辺境から戯れ言
2005-10-31[n年前へ]
■「時間と場所をわきまえた(TPO)」予測変換入力システム(TPOBox)
リクルートの平林 純@「hirax.net」の科学と技術と男と女/Tech総研に、「時間と場所をわきまえた(TPO)」予測(日本語)変換入力システム〜GPS付き携帯電話では「TPO式POBox = TPOBox」を採用して欲しい〜を書きました。「時と場所に応じて、書く文章というのは違うのだから、それを考慮した予測(日本語)変換システムが欲しい…」ということです。
POBoxのようなシステムは「(他の誰でもなく)そのユーザ自身の過去の動作」にもとづいて、「現在・未来に入力する文章を予測」する…同じユーザであっても違う時間にいるなら、それは違うユーザと考えた方が良いこともあるし、(その同じユーザが)違う場所にいればそれも違うユーザと捉えた方が(そして違う文字を予測した方が)良いこともある
■AmetMulti + 携帯GPSデータ
…それでは、「時間と場所をわきまえた(TPO)」予測変換入力システム(TPOBox) をどのようにテストしてみようとしているかというと、それはこんな感じだ。(PC上で動く)ATOKのAMET機能拡張を使いスクリプトを自由に使うことができる AmetMulti はすでに作成済みだ。そして、ユーザが持ち歩いてる携帯GPSデータはネット上のサーバーにある。というわけで、(PCがネットに繋がっている限りは)PC上のATOK(AmetMulti)がそのユーザーが現在いる場所の情報を使いながら文字変換することができる、という感じだ。
2006-10-31[n年前へ]
■ドクター中松の「男と女の方程式」 Vol.1
Tech総研ブログ平林 純@「hirax.net」の科学と技術と男と女にドクター中松の「男と女の方程式」 Vol.1 〜 経験値が低いと、「快感指数がマイナス」だった…!? 〜を書きました。「ドクター中松が生み出したセックス方程式」を解説する第一回目の今回は、「性経験の長さ」にまずは注目してみることにしました。
…つまり、こういうことです。「初心者相手だと快感どころか ヤナ感じ(負の快感)だ」
■「時間と場所をわきまえた(TPO)予測入力変換」「わからないこと」「 B級タレントが身近にいたら」
「時間と場所をわきまえた(TPO)」予測変換入力システム・「AmetMulti + 携帯GPSデータ」「わからないこと」 from n年前へ.
「わからないこと」を無理してわかろうとしない方が良いんだ「わからないこと」というのはたいていどこかおかしい
同じユーザであっても違う時間にいるなら、それは違うユーザと考えた方が良いこともあるし、(その同じユーザが)違う場所にいればそれも違うユーザと捉えた方が(そして違う文字を予測した方が)良いこともある
「最後は自分がどうするかなんだぞ」っていうのを常に言われたんです。自分がどうするか決めた一球っていうのは、誰にも文句を言われる筋合いはないって、そういう話ばっかりするんですよ。
2007-10-31[n年前へ]
■「TPO」と「自分が決めた一球」と「わからないこと」
「わからないこと」を無理してわかろうとしない方が良いんだ。「わからないこと」というのはたいていどこかおかしい
同じ人でも、違う時間にいるのなら、それを違う人と考えた方が良いこともある。同じ人が違う場所にいるのなら、それを違う人と捉えた方が良いこともある。
「最後は自分がどうするかなんだぞ」「自分がどうするか決めた一球は、誰にも文句を言われる筋合いはない」って、そういう話ばっかりするんですよ。
2008-10-31[n年前へ]
■趣味サーバのカスタマイズ・稼働方法
「F&Fのサーバ」を興味深く読んだ。10年以上続く趣味サーバをどのようなシステムで、どのように動かしているのか、どのように使う技術を変えつつ使っているのかを知ることができて面白かった。どんな技術をフォローしているのか、そして、どんな技術をスルーしているのかといったことをおぼろげに眺めることができるような気がして、とても参考になった。
そんなことがきっかけで、hirax.netのコンテンツ・サーバ・アプリケーションも少し書き加えました。今悩んでいるのは、携帯電話対応させるかどうか、というところです。そして、させるなら「どの程度の作業・対応」をするか、というところです。
2009-10-31[n年前へ]
■「マンハッタン距離」と「続 理系風デート」
万城目学のエッセイ集「ザ・万歩計 」のこんな一節を読んだ。
京都の生活には、自転車がよく似合う。いわゆる京都市内、つまり、山あり谷ありではない市内を移動するには、確かに自転車が一番適している。周辺部以外には、曲がりくねった道はなくて、道はすべて真っ直ぐ東<->西か南<->北方向に走っている。だから、どこに向かうにもただ、目的の方向に進み・曲がればいいだけだ。
出発地から目的地まで行くのにかかる時間を見積もる、つまり、出発地から目的地まで行く経路の距離を計算するのだって、とても簡単だ。上に書いたように、平安京の時代からある京都市内中央部は、碁盤の目状に道が配置されている。だから、経路の距離は「マンハッタン距離」で計算することができる。東京の街中なら、不定形の道に沿って線積分する必要があるだろうし、野原の真ん中なら…少しは単純だけれど「ユークリッド距離」を計算するために平方根(ルート)を計算してやらなければいけない。そんな計算は面倒だ。しかし、京都市内は違う。
「京都市内の距離空間はマンハッタン距離で計算できるのがいいね」といった、自転車に乗りながらの理系風会話が日常的にしやすい。もちろん、「マンハッタン」距離なんていう一見オシャレに響く言葉を使っているので、理系風デートで使えなくもないフレーズである。
「目的地までの東西距離と南北距離を足すだけでいいから、計算が簡単でいいよね」
「どの平方根…じゃなかった、ルートでも距離は同じだしね」
しかし、その後に、こういうウンチクを口にし始めてしまったりすると、しかもそれが「理系風デート」ならその時点で「終了」していまうことが多い。
あれ?マンハッタン距離を考えたヘルマン・ミンコフスキーって、機動戦士ガンダムのミノフスキー粒子と関係あるのかな?これで会話が続いたら、単なるガンダムおたくである。まさに、「若さゆえの過ち」「ぼうやだからさ」状態である。
…とにかく、京都の町には自転車が良く似合う。先の万城目学のエッセイ「都大路で立ちこいで」でも、最後の一文はこう終わる。
自転車で京都を走ることが掛け値なしに楽しい、ってことだけは、本当なのだ。京都の町に行くのなら、自転車を借りて市内を散策するのが一番いいと思う。紅葉間近のこの季節、天気の良い日なら、乗りやすいマウンテンバイクでも借りて、体育会風に(できれば2,3日かけて)京都を一周してみるのもいいと思う。それがたとえ、1日だけでも、やはり自転車で京都を走ってみたならば、バスや列車で街を離散的に巡るよりも、ずっと素晴らしく連続的な京都の街を知り・同時に楽しめると思う。
「理系」と「文系」と言った話より、「頭」と「体」とか、「情緒/心/感情」と「論理」といったことの方に、今は魅力と確かさを感じる。自転車で巡る京都の町の魅力はは、少なくとも「体」と「情緒/感情/心」といった辺りの中心部を貫くと思う。
2010-10-31[n年前へ]
■「Microsoft BizSpark」に登録してみました。
「こんなソフトウェアがあったら、いいだろうな」と感じることがよくあります。そして、酔った勢いで、「そんなツールを作って、人に使ってもらえたら嬉しいな」と思うことがあります。そんなことに挑戦しようとしている人たちのために、「マイクロソフトの開発環境を無償提供」というサポートプログラムがあります。
マイクロソフトのベンチャー支援プログラム「Microsoft BizSpark」にご登録いただくと、最新の開発環境 Visual Studio 2010 をはじめ、開発やテストの際に必要なサーバー製品、Office 製品、クラウド環境など、さまざまなマイクロソフト製品を無償で 3 年間ご利用いただけます。
サポート期限が決められていますが、その期限が決められてるからこそ、それらを力一杯活用できるような気もします。・・・というわけで、その魅力に惹かれて「Microsoft BizSpark」に登録してみました。「こんなものがあったら良いな」をカタチにして、目の前に出すことができたらいいな、と思います。
2011-10-31[n年前へ]
■ゆで卵、これが「ベストな剥き方」だ!?
「ゆで卵の殻」を割るとき、あなたはどんな風に割るでしょうか?
もっとも少ないエネルギーで卵の殻を割ろうとしたならば、尖ったものに対してゆで卵の「胴の部分」を打ち付けるのが一番良いやり方です。なぜかと言えば、殻の曲率が低い箇所は外からの力に対して強度が低く、かつ、殻のごく狭い部分に応力を集中させることで殻を容易に破壊することができるからです。
しかし、殻に対して応力を「一点集中」し破壊するというやり方は、「ゆで卵の剥き方」としては、それほど上手いやり方ではありません。なぜかと言うと、そういう「殻の割り方」をしてしまうと、殻が細かくひび割れてしまうので、実は割れた殻を剥きにくくなってしまうからです(右写真)。
「殻が細かくひび割れてしまうのがマズイ」となると、こんなやり方が最高に思えます。それは、「平らなものに対して、曲率が低いゆで卵の胴の部分を打ち付ける」というやり方です。すなわち、(強度が低く・曲率も低い)ゆで卵の「腹」の部分を、平らなものにぶつけて幅広~く(粉々にならないように)割ってやろう、というやり方です。実際にこのやり方で「ゆで卵」を割ってみると、広い領域を・大きく(粉々でなく)殻を割ることができるますから、簡単にゆで卵を剥くことができます(右写真)。
この「平らなものに、ゆで卵の胴の部分を打ち付ける」という「ゆで卵のベストな剥き方」に対して、ゆで卵を製造する各社が提案する「オフィシャル・お勧めな”茹で卵の剥き方”」は、実はこんな方法です。
卵のお尻(太い端っこ)を割り、2cmくらいの幅で逆の端まで、薄皮ごと縦に殻を剥きます。この割り方は、「卵のお尻部分には気室があって、卵の殻・薄皮と白身が離れている」という「制約条件」に基づいています。卵のお尻部分は、白身と殻・薄皮が離れているので、簡単に剥くことができる、という理屈です。
しかし、私が数多く繰り返した実験結果では、ゆで卵の気室はお尻部分にあるとは限りません。すなわち、ゆで卵の製造過程を経て、気室がお尻以外の部分に移動してしまうことも多いものです(たとえば、セブンイレブンで販売されている「ゆで卵」の場合は、33%もの高確率で!?お尻以外に気室がありました)。すると、殻の曲率が高いお尻部分を割るのは「(殻が堅いために)力は要るし・応力がお尻の狭い部分に集中してしまうので、殻が細かく割れてしまう」というわけで、ゆで卵の殻はとても剥きにくくなってしまうのです。
「あなたのお勧めの、ゆで卵の剥き方」はどんなやり方でしょうか?
「ガッて机にうちつけてゴロゴロってカラを壊すように転がして壊れた部分を帯状に薄皮ごと取り除いて残った上下部分をポコってはがす」説
2013-10-31[n年前へ]
■続 「人の錯覚」も考えて作ってあるのが「本当に真っ当なフォント」です!?
「人の錯覚」も考えて作ってあるのが「本当に真っ当なフォント」です!?で紹介した、「真性活字中毒者読本―版面考証/活字書体史遊覧」に小宮山博史氏が書かれている話は、書体(フォント)を作成する上での「人の錯視・錯覚を意識して調整を行う例」がいくつも書かれていて、本当に興味深いものです。
他の例としては、たとえば、「ノ木偏(のぎへん)」の中央を走る縦線を完全に垂直な棒にしてしまうと、(ノの字型の)ハライの線の影響で、ノ木偏が左に倒れているように見えてしまう。だから、何らかの工夫が必要だといった話です。あるいは、「各」という文字は上部の(左右へハラわれるハライの影響で、各の下部にある「口」の上部が拡がって見えてしまうので、「口」を直方体として描いてしまうと、上が拡がった台形に見えてしまう(だから工夫するのが基本だ)…といった話です。
はたして、ヒラギノ明朝(上段)と小塚明朝(下段)で、「秋」「閣」という字を描いてみました。上に描いたのがヒラギノ明朝で、下段に描いたのが小塚明朝です。
…なるほど、ヒラギノ明朝の「秋」のノ木偏(のぎへん)の縦棒は、線下部が左側に拡がっていて、全体の(錯視分も含めた)重心として「錯視を防止して垂直に見せる」ような処理になっていそうです。また、「閣」の中にある「口」も幾何学上は「上が狭まった台形」となっていて、錯視分も含めた形として、水平・鉛直に線をなす「四角」となっているかのように 感じられます。
それに対して下段の小塚明朝は、「秋」の「ノ木偏(のぎへん)」の上部が左に傾いているように見えたり、「閣」の中にある「口」の下部がすぼまっているように感じられてきます。もちろん、データ・電子上は小塚明朝の秋のノ木偏縦棒は完全に垂直ですし、閣の中にある口は完全な直方形です。しかし、感覚的には、形状がおかしく見えてしまうように感じられてきます。
人の感じ方や見え方といったもの、たとえば錯視とか感覚的なものの研究は、人にまつわる色んな技術における過去のありとあらゆる技術者たちの常識をまずさらってみるのが良いのかもしれません。そうしないと、車輪の再発明を時間を掛けて繰り返してしまいそうです。