2000-11-30[n年前へ]
2001-11-30[n年前へ]
■今日見た景色 夕焼けと富士山
中央奥に富士山が見えますか?(リンク)
■今日見た景色 夕焼けと送電線
夕日に照らされた送電線はとてもキレイで大きいです。送電線も好きです。(リンク)
■伝説のカラービュアー
朝、職場に行くと、隣のIくんがアタッシュケースのようなものと戯れている。なにやら、アタッシュケースを合体ロボのように変形させまくっている。その様子を見ていると、「オマエはジェームズボンドか。」とツッコミたくなるような感じだ。めちゃくちゃ、ヘンだ。
いまさらだが、
お前は本当にアタッシュケース使って色合わせをしたいのかと問いたい。問い詰めたい。小1時間問い詰めたい。 ホントにお前はそれを持ち歩くんかと問い詰めたい。 お前、ホントはアタッシュケースをただ変形させたいダケちゃうんかと。
と言いたくなるくらいだ。
なるほど、これが伝説のカラービュアーか。てっきり、下働き労働者がいなくて出荷停止になったか、と思っていたが違うらしい。謎だ。
でもって、Iくんは「だけどどうやってもケースに戻せないんですよ、難しくて、これが…」と言う。 …それじゃ、据え置きだっちゅーの。アタッシュケースを変形させた意味がなくなるじゃないの…。
というわけで、秘密兵器は六万八千円ナリ。(リンク)
■George Harrison
"Little darling, it's been a long, cold lonely winter"なんて歌ってみたり。
そういえば、取手で「木の葉の色も変わっていたんだなぁ」と思いながら、サイモン&ガーファンクルのとある歌を思い出したけれど。う〜ん、題名は秘密だ。
2002-11-30[n年前へ]
■AMETのATOKへのメッセージ送信
が上手く動作しない。ATOKへWM_AMET_NOTIFYを送信しても、反応しない。違うウィンドーをアクティブにして戻すとちゃんと反応する…。というわけで、ダミーのウィンドーをほんの一瞬表示することで、ひとまず逃げることにした。
で、いくつか作る予定のATOK AMETプラグインのアイデアは「IME 数式処理」「IME プログラム・ラウンチャー」というところかな。
■不思議な円グラフ
なかなか面白い「不思議な円グラフ」。マスコミへの不信は本来マスコミへの期待の裏返しだろう。例えば、東京スポーツやテレビ東京にキツイこと言う人はいないだろうし。で、マスコミを作ってる側はそういう期待や不信を意識してるんだろか。意識してるんだろうけどなぁ。
■漢字はゴシック、ひらがなは明朝
何十年と受け継がれてきた、漢字はゴシック、ひらがなは明朝という例の漫画フォント。なるほどなるほど、と思ったのである。ということは、細くかすれやすい部分もあって潰れやすい部分もあって、と印刷する方からすれば結構シビアなフォントかも。というわけで、調べてみるのだ。
で、お笑いパソコン日誌で紹介されている「コミック専用のフォント」というものがあったり、「まんが制作用混植フォント(漢字:角ゴシック,かな:明朝)を合成」なんていうのもあったり、キヤノンがFontComposerなんていうのも出していたり。まさに、灯台下暗し。
というわけで、「Macの見やすいOsakaフォントをWinで使おうプロジェクト」を眺めてみるのであった。TTSDKもあるし。
■TouchGraph GoogleBrowser
zdnetの「Google/Amazonベースのアプリ各種」という記事。「TouchGraph GoogleBrowser 」、2つの用語を入力して、どちらの利用頻度が高いかをGoogleで調べられる「GoogleDuel」が気になる。とはいえ、GoogleDuelにはアクセスできず。
■ウェブサイト・アーカイブ(仮)
これはとても役に立ちそうな「ウェブサイト・アーカイブ(仮)」。で、おおぅhirax.netもあるぞ、と眼鏡っ娘論の中に…。
2003-11-30[n年前へ]
■こんな一日
「プレゼン・ソフトを考えた」の原稿がおおまかにできた。ついでに、扁桃腺も腫れてきた。というわけで、これからは線数メーターの修正作業に。とりあえず、のとこまで終了。…とはいえ、EPSから25400dpiでのレンダリング作業は手元のPCではできなし、Photoshopでもでいないので、続きは明日の早朝に。
■統計科学関連Webサイトリストの一覧
色んなデータが欲しかったりするときに参考になりそうな統計科学関連Webサイトリストの一覧。
■Web Community Browser
自動抽出されたWebコミュニティとその関係構造を可視化する。
■virtual drum set
Flashで楽しめるバーチャルドラムセット。マウスより数字キーで操作する方が楽だけど、それでもちょっとツライかな。 from Going My Way
2004-11-30[n年前へ]
■「ズッコケ三人組の卒業式」
ミドリ市を舞台として、ハチベエ、ハカセ、モーちゃんの小学6年生の男の子3人組がさまざまな騒動を起こす「ズッコケ三人組」がついに卒業。
■ニガシオ終了
「長く放置していたニガシオを終了させました」というニガシオ終了。「もし喜んで笑ってくださる方がいるのなら、あれもこれも書いて笑って欲しいと思う話はたくさんあるのですが… それではみなさんお元気で。これを読んでくださるすべての人に愛が届きますように」という「こんにちは、さようなら。」
2005-11-30[n年前へ]
■携帯サイトで「場所に応じた広告」を出す
Tech総研ブログ(平林 純@「hirax.net」の科学と技術と男と女)に携帯サイトで「場所に応じた広告」を出すを書きました。「ユーザの居場所までの距離に応じて、そのユーザに対して広告がどのくらい関係するか・重要であるかを示すAdLocal Rank」というものを示しているのがなかなか面白いところです。「ニューラルネットワークを用いた無駄の無い広告効果推移モデル」という名前にまた惹かれます…。
秋葉原でPCニュースサイトやマンガ情報を読んでいるユーザに対して、昼には「いかにもオタクな広告」が表示され、足が疲れてくる夕方には…
■「雲と青空や光」
一月近くの間、わきめもの「雲と青空や光」の話を、何だか不思議に眺めていました。
さて、「遠くかなたに浮かぶ雲。あの雲の下はどのあたりなのだろうか。それが異国の地だったりすれば話は少し美しいのだけど、ちょっと考えるとたぶん埼玉とかそこらへんなのである」の「遠くかなたに浮かぶ」って、どのくらい遠くなんでしょうね。「遠くかなた」といっても、きっと高度5kmとか10kmなんですよね…。だとすると、それに比べれば「埼玉とかそこらへん」でも十分遠いのかも…しれないですね。
そういえば、雲っていうと手の届かないもののように言われるけど、実は結構身近な存在だ。…しかし、青空となるとこれはちょっと自信がない。…だいたい夜になると消えてしまうところが怪しい。
■帰ってきた「ブラウザで眺めてるURLを記録し続けるアプリ」
少し前、続々「ブラウザで眺めてるURLを記録し続けるアプリ」で作ったアプリを色々変えて、CGI経由で保存したり・色々細工・加工などができるようにしたソフトに仕立ててみました。変えた点はまずURLの取得方法。IE, Sleipnir, Sleipnir2に関してはFindWindowExなどでTextEditからTEXT情報を取得し、Opera, Mozilla, Firefoxの場合にはDDE経由でURLを取得するようにしました。というわけで、これで「上記ブラウザであれば」ちゃんと動くようになったと思います。1秒毎に最前面Windowがブラウザであるかチェックし、ブラウザだったら任意の指定CGI経由で処理を行う、というようにしておきました。
起動させておくと、アイコントレイで「Window表示トラッキング・Window非表示トラッキング・動作一時停止」など適当にモードを切り替えることができます。また、単に自分で欲しかったので、アクティブな(上記いずれかの)ブラウザの画面キャプチャ機能も付けておきました。ソフトはurltrack20051130.lzh(972kB)です。参考用に、単にログをとるだけのサンプルCGIも付けておいたので、適当に遊んでみると面白いかもしれません。
ちなみに、アイコンはPetite Priereのものを使わせて頂きました。
2007-11-30[n年前へ]
■「美味しい食べもの」を表現する技術
色んな小説や随筆などの中に登場する「おいしさ表現」を集めた「おいしさの表現辞典(東京堂出版)」を読んでいると、目の前にベルトコンベアがあって、その大通りの上を「信じられないほど美味しい食べもの」が次々と行進していくような気になる。一言でいえば、「ものすごく食べたくなるのに、見てるだけ」状態になる。この本には、そんな「目の前に料理があるかのように感じる」文章が詰まってる。
祖母に、お焦げを作ってくれたどうか尋ねる。 「パリパリいってから七つ数えたから大丈夫だよ」
かまどで、硬いマキで鉄の釜で炊くご飯。しかもアツアツのおこげで握るおにぎりである。
向田邦子「父の詫び状」
文章に限らず、絵画や写真や演劇や歌といったものには、つまり、ありとあらゆる表現技術には、きっと同じ基本があるのだろう。対象物を観察して、その対象物をよく感じた上で、何を濾過して強調するか決め、そしてそれを描く、そんな原理があるのかもしれない。
湯気は人の心をほのぼのと温かくする。
東海林さだお「タクアンの丸かじり」
本物よりも美味しそうな食べ物の写真。見たことのない料理だけれど、なぜか食欲をそそられる絵画の中の料理。実際に聞く調理の音より、生き生きと音が弾けて聞こえる映画の中の厨房シーン。そういうものを作る人たちは、どういう目や耳で料理を感じているんだろうか。
両眼はきらきらとかがやき、颯爽として蕎麦をあげ、蕎麦を洗う。
池波正太郎「散歩のとき何か食べたくなって」
そして、美味しそうに食べものを表現し尽くす人たちは、どんな風に食べものを味わうんだろう。きっと、美味しさで脳波計の針が振り切れるくらい、ADコンバータで桁あふれが起きるくらい、その美味しさを味わうんだろう。その美味しさの片鱗から生まれた表現さえ、こんなに美味しそうなんだから。
コーヒーの香ばしい香りがうす暗い店内に午後の親密な空気をつくり出していた。
村上春樹「ノルウェイの森」
2008-11-30[n年前へ]
■雑誌の「モノクロ広告」と「カラー広告」の価値は1.5倍しか違わない
雑誌の広告費を調べてみると、カラー広告は白黒(1色)広告の1.5倍程度である。雑誌によっては2倍以上違うものもあるけれど、平均的には大体そんな比率になっている。
カラー印刷が4色もインクを使っているのに対し、白黒印刷は1色だけで刷っていることを考えると、印刷コストの違いが1.5倍に収まるとは思えない。
けれど、その印刷による「広告」に値段を付けて売りに出そうとすると、つまり価値をお金で計ってみると、モノクロとカラーの価値の差は1.5倍程度に落ち着いてしまうということになるのだろうか。
モノクロ広告に対する「カラー広告」の付加価値、カラーがモノクロの「5割り増し」ほどだというのは、意外に少ないようにも思える。けれど、「広告として情報を伝えた効果の量」がカラー化することで一体何割増すだろうか、と考えてみると、せいぜい「5割り増し」程度だという数字も納得できるようにも思えてくる。
雑誌の広告費だけでなく、色々なものを考えたとき「モノクロ」と「カラー」をお金に換算して「価値」という値にしてみたとき、一体どの程度の差になるものだろうか。
2009-11-30[n年前へ]
■NEWS今昔物語「思いこめば見えてくる?」編 (初出2004年05月00日)
5年前のNEWS(未来)を振り返ってみて思うこと
昨日、Google Japanの若きエンジニアと話していると「高校生の頃(もしかしたら、中学生の頃と言っていたかもしれません)、JavascriptでBASICインタプリタを実装した」と実に楽しげに思い出話をしてくれました。私自身が中学生の頃を考えてみると、Apple][とCommodore VIC-1001(海外ではVIC-20という型番で売られていました)という「マイコン」を持っていましたが、きちんと動くプログラムを書くことなど全然できていませんでした。しかも、「JavascriptでBASICインタプリタを実装」といったような、アプリケーション思考でなくプログラミング言語志向の発想など、絶対にすることはできませんでした。
どんな発想をすることができるか、どんなものを作ることができるか、という限界の線は、結局のところ自分自身が線引きをするのだろう、と思います。「すごいな」と思える人を見ると、「自分に対する限界線の引き方」を少し変えることができるような気がします。「思い込みパワー」を増大させることができるような気がするのです。たとえば、私は、「ピンポン」芸を見たときに、そんな「思い込みパワー増大感覚」を非常に感じた覚えがあります。「すごいな」と感じさせてくれるものを作る人、そういう人に出会いは、その出会いだけでも「自分ができること」を増やしてくれる、と思うのです。若かった頃には(良くも悪くも)気づきませんでしたが、そういったことを(良くも悪くも)感じるようになりました。いえ、なってしまいました、と書いた方が正確かもしれません。
ところで、「マイコン」という言葉も、当時と今とでは意味合いが違っています。今は、マイクロなコンピュータで、いわゆる制御用の特殊で小さなコンピュータ・チップを指すことが多いと思います。
しかし、かつて私が小中学生だった頃は、大型コンピュータに比べて、「小さな"Micro"」「個人が所有する"My"」コンピュータ、という意味で使われていました。
言葉も時代に連れ変わっていくことを実感させられます。 さて、このNEWS今昔物語シリーズは、初出が何年も前です(今回は2004年5月初出です)。ですから、下記の記事中で「先週」とか「今月」といったものも、5年以上前の「先週」「今月」になります。つまり、語句の意味合いを「少し翻訳しながら」読む必要があります。また、リンク先はなくなっているものがほとんどだとは思いますが、その点もご容赦ください。温故知新(古きを温めて新しきを知る)という言葉を頭に浮かべながら、再読頂ければ幸いです。
不惑を迎えたBASIC
先週の5月1日でプログラミング言語BASICが満40歳になった(ビデオ)。三十代以上であれば、二十年近く前のコンピュータ雑誌に掲載されたBASICプログラムをせっせと入力しながら、プログラミングを覚えた人たちも多いはずだ。
BASICなんてすぐに使われなくなる、とその頃からずっと言われ続けてきた。しかし、Windowsの世界ではVisual Basicはまだまだ現役だし、制御用のプログラマブルIC(PIC)にもBASICインタプリタが搭載されて電子工作の世界を支えていたりする。それどころか、計測・制御機器等の中では、今でもPC98(もしくはその互換機)上で動くN88-BASICが現役選手だっりする。実は、私もそんなシステムを使うことがある。システムを入れ替えたいと思いつつ、数千行のGOTO文の迷路を眺めて、ため息をつきつつメンテナンスをあきらめてしまう。
自動着色ソフトウェア「はいから」と思いこみデータベース
平成15年度未踏ソフトウェア創造事業で採択された自動着色ソフトウェア「はいから」の評価版を来月末までの期間限定で使用することができる。これは、カラー情報が少ない写真に対して、似た絵柄のカラー画像を参照することで、自動的に着色を行うソフトだ。「こんな画像はこういう色であるべきだ」という風なデータベースに基づいて、色を決めつけるわけである。
考えてみれば、似たような機能はカメラやプリンタなどでは多く使われている。例えば、(顔は綺麗であるべきと決めつけて)写真中の顔を浮き上がらせ綺麗に見せたり、記憶色を重視し肌色を生き生きとさせたりしている(血色が悪いのは良くないと決めつけ)。色に限らず、人間の「思いこみ」や「先入観・決めつけ」のデータベース構築(つまりは人が望ましいと思うイメージの構築)というのはとても重要になるかもしれない。
仮装大賞「ピンポン」芸がペプシのCMで世界の舞台へ
欽ちゃん&香取慎吾の全日本仮装大賞で視聴者をビックリさせたピンポンという芸がある。仮装した人達(その中には日本の伝統芸能の黒子もいる)により、マンガを映画化した「ピンポン」が忠実に再現され、映画The Matrixのようなカメラワークが何の特殊効果や特別な道具を使わずに表現されている。
この芸が今月下旬からペプシのCMの中に採用され、世界で放映されることになった。これまでにも、彼らの仮装芸はペット・ショップ・ボーイズの新曲"Flamboyant"のプロモーションビデオ(高速回線用、低速回線用)中で採用されていたりもする。手段は限りなくローテクであっても、要はアイデア次第で世界を舞台にすることができる、というなんともワクワクするニュースだ。
電子レンジの爆発タマゴで大ケガ
「電子レンジでゆで卵を作ると、食べようとした瞬間に爆発する爆弾タマゴができあがる」、というのはテレビ番組「探偵ナイトスクープ」で有名になった面白実験ネタだ。しかし、英国の医学雑誌British Medical Journalの最新号に掲載された爆発タマゴにより角膜が傷ついて重傷を負ったという投稿記事が掲載されニュースとなった。
技術者にとっては当たり前の面白実験料理ネタでも、そうでない人にとっては危険なものになったりする、という点でこのニュースは興味深い。関係ないが、「猫をレンジでチンして裁判が起きたという話」は実は単なる都市伝説だったということを私は最近まで知らず、恥ずかしながら本当の話だと思いこんでいた。
2012-11-30[n年前へ]
■発表ほやほや Mathematica 9.0 の新機能 でハローおっぱい
数式処理/プログラミング言語(環境)のMathematicaの新バージョン9.0(英語版)が登場しました。新しい環境が(言語)が出たら、まずはHelloWorldを書いて使ってみよう!ということで、いつものように「ハローおっぱい」を書いてみました(生まれたての赤ちゃんが一番最初に見る世界は、それすなわちおっぱいですから)。
Mathematica 9.0の新機能のひとつに「3次元格子点データをボリュームレンダリングすることができる」というものがあります。そこで、Mathematica版「おっぱい(曲面)方程式」で「あなた好みのおっぱい」を作る!?で描いた「おっぱい(曲面)方程式」(右上画像)を、今日はボリュームレンダリングで描いてみました。つまり、おっぱいのボリューム=”塊”方程式として描いてみたのが、下の画像です。
今回は、以前の関数をそのまま使いましたが、ボリュームレンダリングらしさを活用するならば、一体どんな「可視化」をすると面白いでしょうね…?
2013-11-30[n年前へ]
■「スカートめくれ」を実現する…じゃなかった防ぐための屈み方講座
「スカートめくれ」を実現する…じゃなかった防ぐための屈み方講座 を書きました。
女性の腰が2m/s^2 程度の加速度で動いていくのに対して、(それより遅れて)スカートが1.1m/s^2の加速度で下へ動いていく、ということは、女性の腰を基準にすれば、スカートが相対的に2 – 1.1 =0.8m/s^2の加速度で めくれ上がっていく…ということになります。だから、上の動画のように、スッと屈み込もうとした女性のスカートがフワリと浮かび上がってしまったわけです。
2014-11-30[n年前へ]
■巨匠絵画の埋蔵文化財発掘をしてみたい!
岡本太郎が1970年代に描いた「歩く人」の下には、幻の絵といわれた岡本太郎の1952年作品「歩く人」が隠れていることが明らかになっています。右に貼り付けた画像の解説には、岡本太郎「歩く人」1952年と書かれています。しかし、この「歩く人」は、実は1970年代に描かれたもので、1952年に描かれた「歩く人」は、私たちの目に見える絵具の遙か下に人知れず眠っているのです。(参考:修復家だけが知る名画の真実 )
岡本太郎が1952年に描いた「歩く人」は、描かれた記録はあって、その姿が白黒写真として記録され・残っています。…けれど、その絵は別の絵画(新しい「歩く人」)の下に埋蔵されてしまっているので、その姿を見たことがある人は、今はもういません。
1952年「歩く人」の姿を表に出そうとすると、その上に描かれた1970年代の「歩く人」を破壊しなければなりません。それはあまりにもったいないし可逆的ではない…というわけで、1952年に描かれた「歩く人」が、表に・目に見えて出てくることはないのです。
X線CT顕微鏡やX線分析(XMA)などを使えば、絵具種を推定しつつ3次元構造の計測を行うことができるかもしれません。そして、さらにその複層構造を3Dプリンタで作り出せば、誰も見ることができない幻の作品を甦らせることができるかもしれません。
巨匠が描いた油絵の複製…は今では数多く行われています。これからの時代、単なる複製ではなく・実際に眺めることができないもの(けれど目に見えず隠れて存在しているもの)を目で見ることができる形にしてみる…というのも面白いような気がします。