2009-10-03[n年前へ]
■「IronRuby」+「Mathematica Player」=「∞の可能性」
まだまだ、「(.NETで動くRubyである)IronRubyと(無料配布されている)Mathematica Playerの組み合わせ技」にハマっています。素晴らしく楽しく使うことができる言語環境Mathematicaと、やはり素晴らしく便利なRubyと、そして(多分便利な).NETを一緒に用いることができるというのは、とてもエキサイティングな体験だからです。
今日は、まずは「Mathematicaの使い方」を眺めながら、クラスタ分析をIronRuby+Mathematica Playerでなぞってみました。
include System require 'Wolfram.NETLink' include Wolfram::NETLink kernelLink=MathLinkFactory.CreateKernelLink() kernelLink.WaitAndDiscardAnswer() result=kernelLink.EvaluateToOutputForm( 'datarecords = { {"Joe", "Smith", 158, 64.4}, {"Mary", "Davis", 137, 64.4}, {"Bob", "Lewis", 141, 62.8}, {"John", "Thompson", 235, 71.1}, {"Lewis", "Black", 225, 71.4}, {"Sally", "Jones", 168, 62.}, {"Tom", "Smith", 243, 70.9}, {"Jane", "Doe", 225, 71.4}};', 0) result=kernelLink.EvaluateToOutputForm( 'FindClusters[Drop[datarecords, None, {1, 2}] -> datarecords]', 0) puts result kernelLink.closeこうコードを書くと、各人の身長と体重のデータを用いて、それらの人を何グループかにクラスタリングを行うことが簡単にできます。たとえば、こんな結果が返ってきます。
{{{Joe, Smith, 158, 64.4}, {Mary,Davis, 137, 64.4}, {Bob, Lewis, 141, 62.8},{Sally, Jones, 168, 62.}}, {{John,Thompson, 235, 71.1}, {Lewis, Black, 225, 71.4}, {Tom, Smith, 243,70.9}, {Jane, Doe, 225, 71.4}}}見事にクラスタリングされています。もちろん、これは、Mathematicaのマニュアルそのままのコードです。けれどそんな処理をRubyで行うことができて、その結果をRubyでさらに使うことができるのはとても便利です。
あるいは、
include System require 'Wolfram.NETLink' include Wolfram::NETLink kernelLink=MathLinkFactory.CreateKernelLink() kernelLink.WaitAndDiscardAnswer() result=kernelLink.EvaluateToOutputForm( 'FindShortestTour[ {{4, 3}, {1, 1}, {2, 3}, {3, -5}, {-1, 2}, {3, 4}}]', 0) puts result kernelLink.closeなんていうコードを書けば、二次元座標群を「どうすれば最短時間(距離)で巡ることができるか?」という巡回セールスマン問題を解くことができます。もちろん、答えはすぐ返ってきて、
{11 + Sqrt[2] + Sqrt[5] + 3 Sqrt[10], {1, 3, 5, 2, 4, 6}}というように、「最短距離」と「どのように点(都市)を廻れば良いか」がたちどころにわかります。
クラスタ分析、巡回セールスマン問題・・・ありとあらゆる問題を、IronRubyとMathematica Playerのタッグは解いてくれます。「IronRuby」+「Mathematica Player」を使っていると、「∞の可能性」を実現できるような「錯覚」を覚えます