2011-03-19[n年前へ]
■「USA産牛肉から狂牛病に感染する確率は…」の法則
原発の「想定リスク・対策」と「福島第一原発の現状」を整理した時に感じたのは、安全性を問われた時にするだろう「最後の砦(説明)」は、結局のところ「ベネフィットとリスクを天秤に乗せたもの」なんだろうと思います。「ベネフィットのためにこのリスクは受け入れざるを得なかった」という納得です。
それは、原発のリスクに限らずありとあらゆると同じく、一番最後に考えることでもあるかもしれないし、一番最初に考えることであるように思います。それは「ベネフィットのためにこのリスクは受け入れるという選択・判断」です。
端的な例を挙げてみれば、それはたとえば「アメリカ産の牛肉から(狂牛病に)感染する確率は、自動車事故で死ぬ確率より小さい」の法則です。「○×の確率は自動車事故で死ぬ確率より小さい」というのは、「安全」が話題になる時に、いつも出てくる定番のセリフです。絶対安全というものが存在しない以上、安全は「安全でない確率を比較する」ことでしか評価し得ないというロジックです。興味深いのは、「USA産牛肉から狂牛病に感染する確率は…」という論理が、時には受け入れられ、あるいは、時に拒否されることもある、ということです。
下のグラフは、さまざまなことにおける、そんな確率を並べたグラフです。ベネフィットとリスクを天秤乗せて・悩み続けていくのが私たちの毎日なんでしょうか。