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2011-08-03[n年前へ]

「女芸人が憧れる女芸人」と「男たちが憧れるメロディ」 

 ナインティナインのラジオ「オールナイトニッポン」を聴きながら河沿いを歩いていました。「お笑い」という繋がりから、昨夜観たTV番組「ロンドンハーツ」を見た時に感じたことを思い出しました。

 「女芸人198人が、自分が憧れる女芸人を回答する」という内容のコーナーを笑いつつ・同時に少し涙しつつ眺めつつ、「○×さんはお笑いも私生活も充実・安定していて、(私も)あぁなりたいと感じている」という理由が挙げられていることが多いことを、そのことを少し新鮮に感じました。

 なぜ新鮮に感じたかを考えると、私が思う「憧れの対象」というものは「強く心を惹く・奪うものだけれど、そうなりたい・そうしたいかというと、それはとっても大変だから…なりたくないような気もするし、う〜ん、一体どうなんだろう?」と感じるような存在であるように思えたからです。「(私が)憧れる対象のもの」というのは安定とかそういったものとは、少し違うように思われて、「○×さんはお笑いも私生活も充実・安定しているから(私も)あぁなりたいと感じている」という理由が繰り返されることを、意外に感じたのでした。

 そんなことの背景にありそうなことを考えながら、河にかかる橋の上を歩いていると…不意にギターとドラムの演奏が頭の中に響き始めました。曲がランダムに再生されるシャッフルモードにしていたので、脈絡なく突然に「男達のメロディー」の演奏が始まったのです。

走り出したら、何か答が出るだろうなんて、
俺もあてにはしてないさ。

 「憧れ」という言葉を聞いたとき、どんな意味を思い浮かべるものでしょう。心を惹くもの、心を奪うもの、理想的に感じられる何か…人によって違うこと・さまざまなことを思い浮かべるに違いありません。

 憧れるという言葉は、「本来の場所から離れる」ことを意味する「憧(あこが)る」に由来します。心や体が、ふだんいる場所から離れ、どこかを彷徨(さまよ)う」ことを示します。県境いの大きな河を渡りながら聴く「男達のメロディー」は、ソーラーカーに乗り日本全国を旅していたTOKIOが歌うバージョンで、昔の本来の場所から離れ・彷徨(さまよ)う「憧(あこが)る」という言葉を思い起こさせました。「どうせ一度の人生さ〜」と両耳から注ぎ込まれる歌声を聴きながら…そして、私が思う「憧れ」は「憧(あこが)る」に近いものでありそうだ、ということに気づいたのです。

Pick Up Your Head, Throw Away Your Blue's.
The More You Give, Babe, the Less You Lose.

 あなたが「憧れるもの」は、どんなものでしょう?それは古来の「憧(あこが)る」に近いものでしょうか、それとも、それとはまた違うようなものでしょうか。

2011-08-04[n年前へ]

11インチMacBook Airと一緒に買いたい!?ThinkPad X100e Slingケース 

 ThinkPad X100e Slingケース を秋葉原の若松通商PS/PLAZAで買いました。ThinkPad X100e というのは、11.6インチ液晶のThinkpadなので、ThinkPad X100e Slingケースというのはつまり「ノートPC用の超薄型スリングバック(斜め掛けバック)です。たとえば、12.1インチ液晶を備えたThinkpad X60(パネルの光沢にあたかもリンゴマークに見えるような気がするのが不思議ですが)を入れてみたようすを撮影してみたのが下に並べた写真です。赤く彩られたバック内部に(この程度の大きさのノートPCならば)ジャストフィットすることがわかります。

 ところで、12インチクラスのノートPCというと、11.6インチのApple MacBook Airが思い浮かびます。12インチクラスの大きさで薄型で軽量のノートPCを持ち運ぶなら、それを持ち歩くためのバックだって限りなく薄型軽量なものにしたい、と思うはずです。

 黒い生地を赤い糸で縫い、赤いベルトや漆黒の金具で彩られた”Geek心をくすぐる”Thinkpadスリングバックに自分の愛用ノートブックを放り込んでみるのはいかがでしょう? 11.6インチMacBook Airを欲しくなった人・買った人は、次はThinkPad X100e Slingケースが欲しくなる・買いたくなるはず!?

11.6インチMacBook Airと一緒に買いたい!?ThinkPad X100e Slingケース11.6インチMacBook Airと一緒に買いたい!?ThinkPad X100e Slingケース11.6インチMacBook Airと一緒に買いたい!?ThinkPad X100e Slingケース11.6インチMacBook Airと一緒に買いたい!?ThinkPad X100e Slingケース






2011-08-09[n年前へ]

「WOLFRAM CDF(Computable Document Format,計算可能ドキュメント形式)」と「既存の".nbp"ファイル」の違い 

 WOLFRAM Researchから「CDF(Computable Document Format,計算可能ドキュメント形式)」が発表されました。「計算のための新しいインタラクティブなドキュメント形式」…というわけで、何だかとてもワクワクします。それは、21世紀のTeXもしくはLaTeX形式なのだろうか?…などと期待しながら、発表資料を眺めています。しかし、発表されて間もなく・情報が少ないために、CDF形式と(これまで使われていた)"Wolfram Mathematica Player"用の再生専用ファイルである ".nbp"ファイルとの違いがまだよくわかりません。

 "Wolfram Mathematica Player"用の再生専用ファイル( nbpファイル)というのは、基本的にはWolfram Mathematicaのノートブック(".nb" ファイル)と同じものです。Wolfram Mathematicaでしか編集することができない".nb" ファイルと、"Wolfram Mathematica Player"でもインタラクティブに再生することができる".nbp"ファイルが「一番大きく」異なるのは、".nbp"ファイルには「このファイルは”WOLFRAM WEBサイト"経由で出力したものですよ」という「暗号化された署名」がファイル末尾に付け加えられていること、です。その署名がなければ、Mathematica Playerはそのコンテンツを再生しない、という「仕組み」になっています。

 今回発表されたWOLFRAM Computable Document Format(計算可能ドキュメント形式)というのは、”WOLFRAM WEBサイト"から出力するものではありません。その代わりに、WOLFRAM Mathematicaアプリケーションが単独で出力することができ、その出力と同時に「暗号化された署名」を行うというファイルフォーマットです。その”正しい”署名が添えられたファイルのみをWOLFRAM Mathematica ”CDF” Playerがインタラクティブに再生することができるよう制限されています。…つまり、WOLFRAM Computable Document Format(計算可能ドキュメント形式)というものは、Mathematicaアプリケーションでしか作成することができない(という制限を掛けた)、というフォーマットです。「”CDF”フォーマットのファイルに対してのみ使うことができる」という(Mathematica ”CDF” Playerの)制限は、「そのファイルはMathematicaアプリケーションで作ったファイルのみ開くことができる」という制限と”イコール”であり、それは"Wolfram Mathematica Player"が再生可能な”.nbp”ファイルの作成元を制限していたのと同じ仕組みです。

 実際のところ、"Wolfram Mathematica Player"とWOLFRAM Mathematica ”CDF” Playerというのは、ほぼ同じものであるように見えます。たとえば、どちらのカーネル(計算・解析処理を行う中心部)へは、たとえば、.NETインターフェースから自由にアクセス・制御することができます。そして、どちらも、WOLFRAMの署名がされたファイル以外を扱うことは拒否します。

 ビジネスの面から眺めれば、当然の選択にも思えます。…が、ワクワクすることがない選択であり・ワクワクしない宣伝文句にも感じられてしまいます。

 Mathematica を売る会社 Wolfram Research の設立にあたって Wolfram はリチャードファインマンに相談している。これに対してファインマンは反対している。君にとっては回りのすべての人が馬鹿に見えるだろう。だがそのような人達を使わなければならなし、翻弄されることこの上なく君から科学的成果が出なくなってしまうようになるだろう。だから、やめたほうがよいというような内容。Wolfram は、未だ CEO として健全な経営をしている。しかし、確かに Wolfram の新規の科学的成果は聞かなくなったような気がするのは気のせいだろうか。

ファインマンの手紙

2011-08-14[n年前へ]

温度が高くなると…暑くなる?涼しくなる? 

 「空気中の水分量を変えずに、温度を上げたり・下げたり」すると、私たちは暑く感じるのでしょうか?それとも、涼しいと感じるるでしょうか? 暑い日が続いているせいか、あまりの熱さ…じゃなかった暑さで熱暴走した頭はそんな「しょうもないこと」を考え出したりします。

 エアコンで冷房を掛けたり、灯油ヒーターで暖房を掛けたりすると、空気中に含まれている水分量は変わってしまいます。それどころか、満員電車などでは、暑くなるとみんな汗をかき始め・さらにジトっと湿度までトコトン高くなる…という悪夢のフィードバックまで働いていたりします…。

 けれど、そんなこんなのことがらを(その他の複雑なことも)すべて無視して、とりあえず「もしも空気に含まれている水の量を変えずに、温度を上下させたらどうなるか」を考えてみたのです。

 …もっと端的に言うと「気温が下がると(空気中の水分量が変わらなければ)湿度は高く(つまり)ちょっとジメッとなるけれど、その時は一体涼しいのだろうか?それとも暑いのだろうか?」という疑問であり、あるいは、その逆に「気温が高くなると、湿度は下がりカラッとするけれど、一体暑いのだろうか?それとも涼しいのだろうか?」という疑問です。

 上のような単純な条件で「気温が変わったときの湿度を計算し、(また単純のために)不快指数 = Discomfort Index で評価すると、こんな結果が出てきます。「気温が高くなると、湿度が下がって、ちょっとカラッとなるけれど、やはり暑いものは暑い!」「気温が下がると、ちょっとジメッとしているのかもしれないけれど、涼しい!」

 なぜかというと、不快指数の計算結果に対しては、(端的に言ってしまえば)「気温(℃)」の方が「湿度(% rh)」よりも10倍弱ほども影響力があります(効きます)。それに対して、気温が1℃上下しても、湿度は3〜4%しか変わらないのです。たとえば、「初期気温=X℃、初期(相対)湿度=Y%」の状態から温度を変化させた場合に、湿度がどのように変化するかを計算してみた結果のグラフです。

 …ということは、温度上下にともなう湿度の低下・上昇を考えてみても、不快指数の値は温度の上下を主に反映した結果になってしまう、というわけです。それが、下のグラフです。「初期気温=X℃、初期(相対)湿度=Y%」の状態から温度を変化させると、不快指数がどう変化するか?というグラフです。

 「気温が高くなると暑くて不快になる」「気温が下がると、涼しく快適に鳴る」…という当たり前の結果、そんな残念な結果が出てくるのも、すべて暑い灼熱の真っ赤な太陽のせい…ということで、ガマガエルのように汗をダラダラを出しつつ、しょうもないことを考える毎日が続きます。

温度が高くなると…暑くなる?涼しくなる?温度が高くなると…暑くなる?涼しくなる?






2011-08-15[n年前へ]

実は体育会系な 「京都市鴨川源流」を廻る「理系風デート」 

 今はカリーニングラードと呼ばれ、かつてはケーニヒスベルクという名前だったバルト海沿いにあるロシアの街を舞台にして、「流れる川により区切られた土地を、一筆書き状にすべて渡り、スタート地点に戻ってくることができるか?」という「謎かけ」が、「ケーニヒスベルクの橋渡りの問題」です。

 ケーニヒスベルクでなくとも、日常生活をする中で眺める街の景色の中にも、「ケーニヒスベルクの橋渡りの問題」は結構顔を出しているものです。たとえば、それは川崎の東京湾寄りのTOKIOのDASH海岸がある辺りに行けば、「ケーニヒスベルクの橋渡り問題」な案内看板を見かけることができます(街で見かけた「ケーニヒスベルクの橋渡り問題」)。そして、京都市街東部を流れる鴨川辺りにも、そんな「ケーニヒスベルクの橋渡り問題」があって、そこを巡る「理系風デート」が有名?であったりします(「京都市鴨川源流」を廻る「理系風デート」)。

 実際に鴨川辺りに行くと、「この橋渡り問題を解くべし」と、まさに「ケーニヒスベルクの橋渡り問題」な地図・看板がたくさん掲げられています。面白いことに、それぞれの地図ごとに川に渡された橋の数が異なっていて、つまり、地図ごとに「答え」が違うことに気づかされます。ある地図では、一筆書きが可能だけれども、ある地図では一筆書きをすることは不可能だということがわかったりするのです。…それを逆に言えば、地図ごとに答が違うからこそ、「ケーニヒスベルクの橋渡り問題」な地図を見つけるたびに、新しい問題(地図)を解く楽しみが生まれる、ということなのです。

 「一筆書きできる地図」を見つけ出し、一筆書きをしつつ川縁(かわべり)を回ってみても楽しいし、あるいは、川端(かわばた)にあるたくさんの「ケーニヒスベルクの橋渡り問題」な地図を眺め、それら「ケーニヒスベルクの橋渡り問題集」を解いて回るのも面白いものです。

 ところで、実際に「京都市鴨川源流」を廻る「理系風デート」をしてみると、結構長い距離を回らなければいけないことに気づきます。徒歩で歩き回るのはもちろん大変ですし、自転車で走り回るにしても、…やはり結構な時間ペダルを漕がなければなりません。また京都市街は南に比べて北の方が標高が高い、当たり前ですが、鴨川下流よりは上流の方が標高が高いわけですから、(目に見えないほどの斜度とはいえ)北上する時には坂を登る体力が必要です。

 たとえば上に貼り付けた地図のように、橋と橋の間の距離や、橋と橋の間の標高差が書かれている「ケーニヒスベルクの橋渡り問題」も見かけます。こんな問題(地図)を見かけたならば、「一筆書きをすることができるか」という問題だけでなく、「移動に必要な体力を最小化するにはどうしたら良いか」という(いわゆる)制約条件付き最小化問題を解いてみるのも興味深いかもしれません。…そして、その最小化問題を解いたなら、地図から解き明かした答えを確かめるべく、ひたすら鴨川の川縁(かわべり)を汗をかきつつ走り回るのです。

 「京都市鴨川源流」を廻る「理系風デート」は、実はとても体力を使う、実はかなり体育会系なデートです。少しだけ頭を使って考えたことを、体力と根性で確かめる、そんな楽しい「ケーニヒスベルクの橋渡り問題」なのです。

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2011-08-19[n年前へ]

MacBook Air 11インチ 360GB SSD(DIYカスタマイズ)モデル 

 MacBook Air用の360GB SSD(OWC MacBook Air用SSD 360GB)が739米ドル(今日現在で5万7千円ナリ)と安かったので、Apple MacBook Air 11インチ最廉価モデルをメモリ容量4GBにしたものと合わせて買ってみました。SSDは注文してから3日弱で着き・MacBook Airの方は(注文してから)5日ほどで着きました。MacBookAir本体が8万8千円なので、360GB SSDと合わせるとトータル14万5千円になりました。

 SSDにはMacBook Airの裏蓋を止めているビスを開けるためのドライバーと、SSDを固定しているビス用のドライバーが付いています。SSDの交換作業は、そのドライバーでネジを回すだけの実質5分ほどの作業です(下に添付した写真が開腹作業中の記録写真です)。

 今回購入してみたSSDセット「1.6GHz Intel Core i5+4GB RAM+360GB SSD(+64GB SSDユニット)」14万5千円ナリよりは、Appleの純正カスタマイズセット「1.8GHz Intel Core i7+4GB RAM+256GB SSD」13万5千円ナリに惹かれる人も多いかもしれません。Core i5とCore i7の速度の違い・機能の違いを考えると、1万円安い(けれど)ハイスペックなCPUセットの方に心が傾く人は多いのではないでしょうか。

 しかし、MacBook Airの小さな筐体を考えれば、1.8GHz Intel Core i7の能力をフルに動かすことができない可能性は高いように思われます。また、Core i5が搭載していない VT-d(I/O仮想化)機能などは特殊なハードウェア構成の仮想化サーバ専用マシンでしか使われないものですから、実際のところ、MacBook Airでは使われるはずもない機能です。

 …といっても、これは自分を納得させる言い訳(わけ)です。PC購入資金が潤沢であったなら、ハイスペックなCPUに480GB SSD辺りを組み合わせたものを使いたく(購入したく)なるだろう、と思います。

 しかし、限られた予算の中でPCを購入しなければならないプロレタリアートなPC仲間も多いはずです。そんな非ブルジョアな革命的同士のあなたには、「(円高効果を満喫できる)MacBook Air 11インチ 360GB SSD(DIYカスタマイズ)モデル」がお勧めです。自分が使うノートPCなら、筐体を開けて中を覗き、部品交換を自分の手でしてみたり…ということをしたくなりませんか?

MacBook Air 11インチ 360GB SSD(DIYカスタマイズ)モデルMacBook Air 11インチ 360GB SSD(DIYカスタマイズ)モデルMacBook Air 11インチ 360GB SSD(DIYカスタマイズ)モデルMacBook Air 11インチ 360GB SSD(DIYカスタマイズ)モデルMacBook Air 11インチ 360GB SSD(DIYカスタマイズ)モデルMacBook Air 11インチ 360GB SSD(DIYカスタマイズ)モデルMacBook Air 11インチ 360GB SSD(DIYカスタマイズ)モデルMacBook Air 11インチ 360GB SSD(DIYカスタマイズ)モデルMacBook Air 11インチ 360GB SSD(DIYカスタマイズ)モデル






2011-08-20[n年前へ]

ThinkPad X100e Slingケースに11インチMacBook Airを入れてみた 

 「11インチMacBook Airと一緒に買いたい!?ThinkPad X100e Slingケース」で紹介したThinkPad X100e Slingケースは12インチ程度の画面サイズのノートPCを薄く納めることができるスリングバック(片掛けバック)です。ちょうど、11インチ MacBook Air がすっと入るほどの大きさです。

 ThinkPad X100e Slingケースを買ってから、「このバックには、さぞ11インチ MacBook Airが似合うに違いない」と考えた途端、その想像を実現させたくてたまらなくなりました。それが原因で…言い換えればスリングバックに似合うノートPCが欲しくなり、11インチMacBook Airを買ってしまったのです。(一番理想的なのはOSXが動くThinkpad X61s SXGA+ 8GB RAM with SSDだったのですが現実世界では手に入らないマシンですから…)

 ThinkPad X100e Slingケース11インチMacBook Airを入れてみたのが右の写真です。スリングバックのジッパーを開け、赤いバック内部にMacBook Airを差し入れると、まるで専用にあつらえでもしたかのように綺麗におさまります。

 ノートPCをバックに入れて、そのバックを背中に背負うと、どうしても「ドラゴンボールの亀仙人スタイル」になってしまいがちです(特にサンワサプライの3WAYバックがそうなりがちです)。大きく厚い甲羅を背負ったかのような見た目を少しでも控えめにして、脱「亀仙人」を目指すには「ThinkPad X100e SlingケースとMacBook Airの組み合わせ」が特効薬になるかもしれません。

ThinkPad X100e Slingケースに11インチMacBook Airを入れてみたThinkPad X100e Slingケースに11インチMacBook Airを入れてみたThinkPad X100e Slingケースに11インチMacBook Airを入れてみた






2011-08-21[n年前へ]

「お遍路さん」は「ヘタパン(パンの耳)マン」 

「ヘタパン」は「食パンの耳」のことです。 6枚切りとか8枚切りといった食パンを売る際に、カットされていないパンをパンカッターでスライスして袋詰めして売るコンビニ・スーパーなどで、食パンを切る作業で発生した「パンの耳」をビニール袋に入れて売っていたりします。京都辺りでは、その「パンの耳」をヘタパンと呼んでいました。

 ヘタパンは貧乏学生たちの生活を支える貴重な激安で美味しい食べ物でした。食費を少しでも安く抑えたい貧乏学生たちは、食パンのカット作業がされる時間帯になると、コンビニに行き「ヘタパン…じゃなかったパンの耳下さい」と伝え(時には笑われ)、ビニール袋に詰められたパンの耳を一袋10〜30円くらいで買っていた(いる)のです。それは、「お接待」をされる・「托鉢」をするお遍路さんに、少し、似ています。

 遍路をしている人に地元の方々が食べ物やお賽銭を差し出します。これを「お接待」と言います。昔の遍路は何十日もかかって、自動販売機も何もないところを歩きつづけたわけですから、遍路にとっては大変ありがたい風習だったのだと思います。遍路は、こうしたお接待を受けたら、断ってはいけないことになっているそうです。
 一般社会で企業が顧客に対して行う、いわゆる「接待」には何らかの見返りの期待がこめられているわけですが、四国遍路における「お接待」は基本的に無償の行為です。

「お接待」とは

 「ヘタパン」と「お遍路」は、偶然でなく必然として繋がっているものかもしれない、とふと考えました。それは、ヘタパンの「ヘタ」は「はしっこ」とか「へり」を意味する「辺・辺地(へた)」を語源にしているように思われ、同時に、「お遍路」という名前も「辺・辺地(へた)」に由来するからです。「お遍路さん」は外れた場所にある「辺地(ヘタ)」を歩く人たち、ヘタパンマンさんならぬ「おヘタ(辺地)さん」だったのです。

 最初に四国を修行する人々の様子が書かれるのは「今昔物語集(推定1140年前後)」で平安時代に入ってのこと。しかし、この中では、修行者が厳しい海岸の路を歩き修行する姿が記されているだけで、現代のような遍路の姿とはいえません。彼らが何を求めて修行していたかは明記されていませんが、中で修行者たちが伊豫、讃岐、阿波、土佐と四国の海岸を選んで修行していることから、当時、海の彼方にあると信じられていた神道上の世界「根の国」へ渡ることを願った修行の一環ではないかと考えられています。そして、この中で注目すべきことが、修行が行われていた”海岸沿いの道や土地”のことを「辺地」(へち)と称しているという点です。

 その後、補陀落浄土に至るための修行は、大師信仰が四国に広まるにつれ、お大師さまを思い四国を巡る現在のような遍路に変わってゆくこととなります。その際、当初、海辺の道や土地を表す言葉「辺地」・「辺路」は、「偏禮」「邊路」と変わりその後「遍路」と変化していきました。また、その読みも中世以降、「へち」・「へじ」から「へんろ」と変化していきます。

お遍路のススメ

 貧乏学生たちを支えたヘタパンの語源に考えを巡らせるうちに、四国にある88ヶ所のお寺を巡る「お遍路」にまで想像は広がっていきます。そして、貧乏学生たちがコンビニのレジでヘタパンを受け取る姿が、「お接待」を受けるお遍路さんに重なるようにも見えてきます。

 弘法大師空海は四国遍路の原点ともいえる人物ですが、彼自身が出世競争に負け、都を逃れて四国にやってきたわけです。ということは、勉強や仕事に負け、四国遍路に出るイマドキの若者は、空海と同じ道、すなわち遍路の正道を歩いているといえるのではないでしょうか。

イマイアキラ「野宿遍路のホンネと実態」
「”人生をより低迷させる旅コミ誌”野宿野郎」2号
 「世界の中心で愛をさけぶ」という題名の本・ドラマがありました。しかし、それは主観的な見れば、という(自分自身からだけ見た)話に過ぎません。客観的に眺めてみれば、私たちは誰しも「世界の端(はし)っこ=世界のヘタ(辺地)でクダラナイことを話す」毎日を過ごしています。

 私たちは、みな辺地(ヘタ)・辺路(ヘンロ)を歩きながら、寄り道をしつつ生きているのです。…そんな毎日を俯瞰して眺めてみれば、少し、お遍路さんと似ています。

 毎日起きて、服を着替えて駅まで歩き、電車に乗る。その日を過ごして疲れた後は眠りにつく。…私たちはみな、ヘタ(辺地)を廻り続けるヘタパンマンならぬお遍路さんです。時に「お接待」をされ、たまに「お接待」をして、グルグルグルグルと遍路(ヘタ)の円環を迷い・彷徨(さまよ)い・歩き続ける日々が、私たちの「毎日」なのかもしれません。

 遍路人は修行者であったり、脱落者であったり、怠惰者であったりする。しかし、それは一向に構わない。…遍路は安らぎの円環である。苦しい人はいつまでも八十八カ所を廻ることができる。元気が出た人は円環から抜け出て生活へと戻っていく。

「五十一番札所石手寺」

2011-08-22[n年前へ]

「知る・把握する」「見つけ出す」「選ぶ(捨てる)」ための87のテクニック 

 「ゲームストーミング ―会議、チーム、プロジェクトを成功へと導く87のゲーム」という本を読みました。この本は、古くはKJ法やSWOT分析、あるいは、さまざまなブレインストーミング手法や優先順位をわかりやすく決める方法などを解説した本です。不明確で・不確実なことばかりに感じられるこの時代にふさわしい、「何を」「どのように行えば良いか」ということを、自分(たち)で見つけ出すためにはどのようにすれば良いか(道具ややり方を含めて)具体的に解説した本です。

 この本に書かれていることを、私なりに大雑把に分類してしまえば、それは

  • "現状"を整理し・把握するためのテクニック
  • ”できること”を見つけ出すテクニック
  • ”やること”を選び出すテクニック
という3種類のテクニックです。混沌とした現状をいくつかの視点から整理し・描き出し、その現状の中で”できること”を見つけ・拾い出すノウハウと、そして限られた時間・リソースの中で何をすべきかを見つける87の技術です。それら3つの技術を、さらにもっと短い言葉へと縮めてしまうと、それは「把握する技術」「見つけ出す技術」「選ぶ(捨てる)技術」です。

 足りないこと=すべきことが見えづらくなり、多様化の中で何を選んでいくかがわかりづらく、未来が不透明で不確実になりつつある現在、他の誰かが「何をすべきか」「どのようにすれば良いか」を教え・与えてくれるわけではないだろう、と思います。「何を・どのように行うか」という「プロセス」を与えられる時代は、もう終焉を迎えています。しかし、それにも関わらず、「何をするか」「どのようにするか」ということを見つけ(あるいは生み出し)・選ぶことを、悲しいくらい、不得手な人がいる(あるいは多い)のかもしれません。

 だとするならば、「把握するテクニック」「見つけ出すテクニック」「選ぶ(捨てる)テクニック」という3つの技術は、「足りないこと=すべきこと」を容易には見つけられない、生み出すことが難しいようにも思われる不確実なこの時代の中で、欠かすことができないサバイバル技術であるように思われます。”現状”をさまざまな視点から(容易に)整理し・描き出すにはどのようにしたら(たとえばどのようなイラストとして整理すれば)良いか、”できること”を創造的に見つけ出すにはどのようにすれば良いか、そして、限られた力の中で”すべきこと”を選び出すにはどうすれば良いか…こうしたことに悩んだことがある人にとっては、十徳ナイフならぬ八十七徳ナイフともいうべき欠かせない貴重なサバイバルナイフとなるかもしれない、と思います。

 この本は、「何を・どのようにすべきかというプロセス」を自分(たち)で見つけ・選ばなければならない時代において、その前に横たわる「見つけ・選ぶまでのプロセス」をまとめた本である、ということになります。

2011-08-23[n年前へ]

続 100円玉サイズのiPhone接続ケーブル 

 「100円玉サイズのiPhone接続ケーブル」で書いたように、数ヶ月前、秋葉原にある電脳雑貨ショップ「あきばお〜6号店」で100円玉サイズのiPhone接続ケーブルを買いました。それは、大きさはコインサイズで、iPhoneをUSBでコンピュータに接続し、充電や(ファイル転送やモデム接続といった)通信をするための接続ケーブルです。ちなみに、そのケーブルはお値段は630円ナリで、右の写真のようなケーブルになります。

今日、同じようなサイズの、けれど違う種類の「iPhone接続ケーブル」を買いました。買ったお店は「あきばお〜6号店」からほんの10メートル程度だけ秋葉原駅に向かって歩いた箇所にある…つまり、ほとんど向こう三軒両隣にある、あきばお〜5号店です。今回のお値段は「( 630円よりさらに100円安い!)530円ナリ」という破格値です。それが、この右にある写真のケーブル・セットです。

 今回買ったケーブルは、以前のものに比べれば、収納した時のサイズが若干大きくなっています。けれど接続時のサイズは(その逆に)小さくなっています。

 今日買った「100円玉サイズのiPhone接続ケーブル」は、安く・小さく・いつでも持ち歩くことができるので、iPhone接続ケーブルを「欲しい」と思う方にとっては、「知っておくと良い」「買ってみても損はない」一品ではないかと思います。

 「このケーブルを買っても良いな」と思う人のために、たとえば、通信販売などで購入を考える人のために、下に「今日買ったコンパクト折りたたみiPhone接続ケーブル」の写真を(右の写真と下の写真として)貼り付けておきます。

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2011-08-26[n年前へ]

秋葉原近く「銭湯 燕湯」でタイムトラベルをしてみよう!? 

 秋葉原と御徒町の間に、知る人ぞ知る至高の銭湯「燕湯」があります。金閣寺が放火により焼失した1950年に建てられた燕湯は、国有形文化財にも指定されている趣がある古い建物で、第二次大戦後から今に至る歴史を感じながら湯につかり、そして、風呂上がりの汗を風に飛ばすことができます。

 真夏の蒸し暑い日暮れ時、吹きだした汗を流し落とすために燕湯に行きました。その帰り道、町歩きのために掲げられている「現在の地図」と「1856年(安政3年)の周辺地図」を見つけました。1856年ということは、燕湯が建てられるよりさらに100年前、桜田門外の変が起き・日本が多くの大地震やコレラの大流行に襲われていた頃です。

 今から150年以上前、今では幕末と呼ぶ時代が始まりつつあった安政3年に、燕湯がある場所はどこだったのだろう?と古地図を眺めてみました。すると、「下谷長者町 東叡山領」という辺りに燕湯は建っているように思われます。東叡山は、つまり、(京都の鬼門を叡山ー延暦寺 延暦寺ーが封じているのと同じく)江戸の鬼門を封じるために、南光坊天海が上野に建てた寛永寺です。・・・そんなことを考え始めると、燕湯の建物や湯の中に「数百年の歴史」が溶け込んでいるように感じられてきます。

 燕湯は、早朝6時から夜の9時まで営業していて、もちろん、貸しタオルもありますから「いつでもぶらっと歴史の湯を堪能する」ことができます。汗が体中から噴き出す暑い夏、あるいは、手足が冷えてしまう冬の寒さの中で、上野から秋葉原近くで時間があったなら、銭湯「燕湯」に入り・歴史を感じてみるのはいかがでしょうか。

秋葉原近く「銭湯 燕湯」でタイムトラベルをしてみよう!?秋葉原近く「銭湯 燕湯」でタイムトラベルをしてみよう!?秋葉原近く「銭湯 燕湯」でタイムトラベルをしてみよう!?秋葉原近く「銭湯 燕湯」でタイムトラベルをしてみよう!?






2011-08-30[n年前へ]

水中版”自動掃除機ルンバ”ともいうべき「プール自動清掃マシン」 

 自動で部屋のお掃除をしてくれる機械「掃除機ルンバ」が人気を集めています。ルンバが部屋を掃除して回るようすも、眺めているだけで何だか楽しくさせられますが、下に貼り付けた動画「水中版ルンバ(のようなもの)」を見れば、この水中版ルンバ(のようなもの)にも、また同時に、とてもワクワクさせられるのではないでしょうか。

 これは、プールの底の端から端まで自動で動き、動きながらプール底のゴミを集め・吸収する機械が(人知れず)働いているさまを撮影した動画です。

 プールというのは「水を入れ替える量を、比較的、少なくしたお風呂」のようなものですから、水を入れ替えないお風呂の水はすぐに汚れ・底にはゴミが溜まってしまったりします。そんなプールの汚れを防止するために、今ではロボット(自動掃除機)が人知れず活躍するような時代になっています。

 暑さから逃れるために「プール」に行くロボット好きな人がいたならば、そのプールを綺麗に保ち続けている陰の立て役者たちを眺めてみると、新鮮に楽しくことができるのではないでしょうか。