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2012-02-01[n年前へ]

「受動歩行」と「乳が小さくなると歩けない」のヒミツ!? 

  力をかけず・複雑な制御もせず、ただ自然に任せるだけで歩く「仕組み」があります。それは、受動歩行と呼ばれる「仕組み」です。構造とバランス(と少しの力)が、自然に「歩行」のような動きを生み出すのです。

 受動歩行のような仕組み・機構を使うと、石で作られただけのイースター島のモアイですら、スタスタスタ…と、島の斜面を歩かせることもできたりします。人が歩くとき、多くは「受動歩行」が行われていて、そして、少しの力と補正制御が行われているのだろうと思います。

 巨乳専門AVレーベル「GAS」の高槻監督から、爆乳の女優さんは「巨乳でなくなったら、歩き方がわからなくなる」という話を聞いたことがあります

 (IとかKカップとかいった爆乳の女優さんの多くが言うことには)「バストが小さくなったら、歩き方がわからなくなる」「歩けなくなってしまうかもしれない」
 人の「歩行」のかなりの(動きをつかさどる)部分が、「人体の構造とバランス」によって生み出されているのであれば、その構造・バランスが変わってしまったら受動歩行メカニズムが成り立たなくなってしまうだろう、…つまりは、確かに「バストが小さくなったら、歩き方がわからなくなり、歩けなくなってしまうかもしれない」のだろうと納得するのです。

2012-02-02[n年前へ]

20ヶ月以内にM7級地震が起こる可能性が5割以上1? 

 学生の可能性を可能にするポータルサイト ワンダーノーツに「20ヶ月以内にM7級地震が起こる可能性が5割以上1?」を書きました。

 「私たちを動かす”気持ち”」は「どのくらい先の未来の(そこに至るまでに積もっていく)・どのくらいの危険性」を「どのくらい重要だ」と考え「気にする」ものでしょうか。その「気にする度合い」と「他のメリット・満足(不満足の解消)」を天秤にかけて、私たちは毎日動きます。地震も原発事故、狂牛病もレバ刺し/ユッケ…
 「あまりに先の未来」も「あまりに小さな確率」も、私たちは気にしません。 そして、そういう「感覚」であるからこそ、私たちは毎日を気にせず・前(未来)に進んでいくことができたりもします。

2012-02-03[n年前へ]

「2012年を表す3つの数式」と「生まれ年を表す数式」 

 Wolfram Blogを読み、2012年を表す「3つの数式」を知りました。

10*9*8+7+6-5+4*321=2012
10+9*87-65+4*321=2012
109-8*7+654*3-2-1=2012
10からひとつづずカウントダウンを進めていくと、そして四則演算をしていくと…その結果が今年を表す2012になる、という数式です。

 こんな数式を眺めると、たとえば「自分の生まれた年」を表したらどんな数式になるだろう?と思ったりする人もいるかもしれません。…というわけで、 Wolfram Blogで作成されていた関数を使い、1950年から2011年までを表す数式を(それぞれ)ひとつずつ並べてみました。さてさて…あなたの「生まれ年」を表すのは、どんな数式でしょう。「あなたのためのカウントダウン数式」をメモしてみるのは、いかがでしょうか?

10*9+8+7*65*4+32*1=1950
10+9+8*7*6*5+4*3*21=1951
10+98+7*65*4+3+21=1952
10-9*8+7/6*54*32-1=1953
10-9*8+7/6*54*32*1=1954
10-9*8+7/6*54*32+1=1955
10-9+8+7*6*54-321=1956
10*9*8-7*6-5+4*321=1957
10+9-8+7*6*54-321=1958
10-9+8+7+6*54*3*2-1=1959
10-9+8+7+6*54*3*2*1=1960
10-9+8+7+6*54*3*2+1=1961
10+9-8+7+6*54*3*2*1=1962
10+9-8+7+6*54*3*2+1=1963
10+9+8-7+6*54*3*2*1=1964
10+9+8-7+6*54*3*2+1=1965
10*9+8*7+65*4/3*21=1966
10*9*8-7-6+5*4*3*21=1967
10+9-8-7+654*3+2*1=1968
10+9-8-7+654*3+2+1=1969
10*9*876/5*4/32-1=1970
10*9*876/5*4/32*1=1971
10*9*876/5*4/32+1=1972
10*987*6/5/4/3*2-1=1973
10+9+8+7*6*54-321=1974
10-9+8+7+654*3-2-1=1975
10-9+8+7+654*3-2*1=1976
10*9-8*7+6*54*3*2-1=1977
10*9-8*7+6*54*3*2*1=1978
10*9*8+7*6*5*4*3/2-1=1979
10*9*8+7*6*5*4*3/2*1=1980
10*9*8+7*6*5*4*3/2+1=1981
10*9*8-7+6*5*43-21=1982
10+9-8+7+654*3+2+1=1983
10+9+8-7+654*3+2*1=1984
10+9+8-7+654*3+2+1=1985
10*9*8-7-6-5+4*321=1986
10*9*8+7/6*543*2*1=1987
10*9*8+7/6*543*2+1=1988
10+98*7+6*5*43+2+1=1989
10*98-76+543*2*1=1990
10+98*7+6+5+4*321=1991
1098+765+4*32+1=1992
10*9*8+7+6+5*4*3*21=1993
10*9-8*7+654*3-2*1=1994
10*9*8*7/6/5*4*3-21=1995
10*9*8-7-6+5+4*321=1996
10*9-8*7+654*3+2-1=1997
10*9*8-7+6-5+4*321=1998
10*9-8*7+654*3+2+1=1999
10*9*8+7-6-5+4*321=2000
10*9*8-7+6*5*43-2*1=2001
10*9*8-7+6*5*43-2+1=2002
10+9+8-7+654*3+21=2003
10*9*8-7+6*5*43+2-1=2004
10*9*8-7+6*5*43+2*1=2005
10-9+8*7*6*5+4+321=2006
10+98*7+6*5*43+21=2007
10*9*8-7+6+5+4*321=2008
10-9-8+7/6*54*32*1=2009
10*9*8+7-6+5+4*321=2010
10+9*8*7/6*5*4+321=2011

2012-02-04[n年前へ]

多面体の展開図から作る「新しいミカンのむき方」 

 ミカンの皮を工夫して剥(む)くと、さまざまな形にすることができるという解説本、「あたらしいみかんのむきかた 」があります。

 ミカンを食べる正月や冬には、こうした「みかんの皮剥きアート」を自分で考え・作り出したくなる人も多いと思います。そこで、今日は、(形状的にミカンに近い=球に近い)多面体を展開した図面をWolfram Mathematicaのサンプルを用いて描いてみました。

 これらの展開図を眺めれば、「この展開図は、何だか○×の形に似ているな」と思えるもの・感じるものがあると思います。そんな「○×に似ている展開図」を見つけたら、あとはその展開図を少し変形させることで、自分だけの「○×に見えるミカンの剥(む)き方」に挑戦してみるのはいかがでしょうか?

多面体の展開図から作る「新しいミカンのむき方」






2012-02-05[n年前へ]

誤訳or名訳?「ノルウェイの森」と「桜の園」 

 『誤訳or名訳?「ノルウェイの森」と「桜の園」』を書きました。

 違う気候や地理があり、(過去から現在に至る)異なる歴史背景があり、それらを反映した違う文化や言葉を持つ中で、誤訳か名訳か?という問題は一筋縄(ひとすじなわ)では行かない難しい話のようです。しかし、それと同時に、その「誤訳or名訳?」という謎を調べていくということは、違う場所・違う歴史の上に立つ、そして違う言葉を操る人たち・物語を理解する「巨大なパズル」なのかもしれません。

2012-02-10[n年前へ]

A-bicycleのペダルを回し続けた先には「桜の花」が咲いている 

 気づいたら、部品取り用に 「(商品名)A-bicycle」を買っていた(参考:A-bike )。ざっと眺めると、以前買ったものとは、ところどころ作りが違っていて、若干重い。体重計に載せてみると6.4kgと表示される。最初に買ったA-bicycleは(体重計に載せると)5.7kgと表示されていたから、10%ほど重くなったようだ。

 パッケージから取り出し、ネジやボルトをかしめて(締め直して)、タイヤも7気圧ほど空気を入れて、久しぶりに「輪行」旅行に出かけてみた。そして、A-bicycleで川辺の道をゆらゆらポタリングしてみる。

 くるくる・くるくる…とペダルを回し続けた先に、狭い自転車道の横をに目を向けると、河津桜が一輪咲いていた。一輪だけの、桜の森の満開の下で、桜の写真を撮ってみた。

雪が溶けて、川になって流れてゆきます。
風が吹いて、暖かさを運んできました。
重いコート脱いで、出かけませんか。
もうすぐ春ですね。

2012-02-11[n年前へ]

「2011年の貿易収支赤字」主要因は「原発停止による燃料量増加」ではありません 

 「貿易赤字」についてのニュースや記事を見て「違和感」を受けました。それは、たとえば、こういった「内容」です。

 財務省が25日発表した2011年の貿易統計(速報)によると、輸出額から輸入額を引いた貿易収支は2兆4927億円の赤字だった。貿易赤字は31年ぶりで、第2次石油危機で原油価格が高騰した1980年以来だ。東日本大震災や円高、タイの洪水で輸出が減る一方、原発停止に伴って火力発電燃料の輸入が急増した。

朝日新聞デジタル
 違和感を感じたのは、「原発停止に伴って火力発電燃料の輸入が急増した」という一文でした。「原発停止に伴って増加する」というとき、「増加する」ように思われるのは火力発電燃料の使用「量」です。しかし、貿易収支の話の中で、「火力発電燃料の輸入が急増した」となれば、その文がまず意味するだろうことは、「火力発電燃料の輸入”額”が増加した」という内容です。
輸入「額」=使用「量」×輸入単価
という関係はありつつも、決して輸入額と使用量はイコールの「量」ではありません。つまり、この「原発停止に伴って火力発電燃料の輸入が急増した」という一文は、前半と後半で「話題にしている量」がすり替わっているように感じられてしまうのです。

 そこで、「貿易赤字額」と「原油価格推移」をグラフにして眺めてみると、日本の輸入額の推移を決めているのは、原油・石油製品の輸入額変動であって、その原油・石油製品の輸入額変動は、(輸入「量」ではなく)原油価格変動であることが見えてきます。

 つまり、去年の日本の輸入額が増えた一番の要因は、「燃料の輸入量が増えた」ということでなく、「燃料の価格が上がった」からなのです。天然ガスの輸入量は増加していますが、そんな天然ガスでさえ、天然ガスの輸入”額”が増えている一番の要因は「単価の上昇」であるのです。(参考:「2011年の貿易赤字理由を知る」ために作るグラフ)。

 そんな風に、貿易にまつわる値を眺め・考えてみた後に、公開されている関連記事を読んでみると、みすほ総合研究所のレポートが、わかりやすく・参考になりそうに思えます。

 2011年の貿易収支が赤字に転じたのは、原油などの輸入価格上昇が主因。資源価格の動向が当面の貿易収支を左右。

みすほ総合研究所のレポート

 「2011年の貿易収支赤字」の主要因は原発停止に伴う燃料使用”量”増加ではないのです。電気供給で用いる”燃料”を価格が安定して安価なものにしたい(価格が大きく変動するものにはしたくない)と言うことはできるでしょう。しかし、原発を止めたから貿易赤字になった主張は間違っているのです。

「2011年の貿易収支赤字」の主要因は原発停止に伴う燃料使用量増加ではない






2012-02-12[n年前へ]

高橋みなみ(たかみな)の巨大迷路を走り抜け! 

 「アイドル」って「えらい」なぁ…と思います。ここでいう「えらい」という言葉は、関西弁の「えらい」です。関東弁で言うと、「すごい+とても大変」という感じのニュアンスです。

 「アイドル」という場所に立つ人たちは、ほぼ例外なく「全力(を感じさせる)魅力」を持っています。心から「えらい」存在だな…と思いつつ、高橋みなみ(たかみな)巨大迷路動画を作り、その巨大迷路を走り抜けてみました(参考:hirax.net::Keywords::「たかみな」のブログ

2012-02-16[n年前へ]

「教室の黒板を夕日が照らす」のは「マンガの中だけの話」です!? 

 学生の可能性を可能にするポータルサイト ワンダーノーツに「教室の黒板を夕日が照らす」のは「マンガの中だけの話」です!?を書きました。

「夕日が(今日の”日直”の名前が書かれた)教室の黒板を照らす」という風景は、マンガなどでよく描かれそうなノスタルジックな景色です。 …しかし、そんな「夕日に照らされた黒板」は、現実には(あまり)存在しない風景です。 なぜなら、学校の(多くの)教室は、黒板に夕日が当たることがない向きで作られているからです。

 100年以上前の明治28年、当時の文部省が「学校建築図説明及設計大要」というものを発行しました。 これは、学校を作る際には「こういう風に作りなさい」という指導書です。 この「学校建築図説明及設計大要」では、(特殊な教室でない)普通教室について、次のように「教室・窓の向き」が決められています。

2012-02-17[n年前へ]

「美術室の黒板」は「夕日に照らされる向き」に作られる!? 

  学生の可能性を可能にするポータルサイト ワンダーノーツに、昨日(「教室の黒板を夕日が照らす」のは「マンガの中だけの話」です!?)とはまるで真逆の方角に思える話、「美術室の黒板」は「夕日に照らされる向き」に作られる!?を書きました。

 昨日書いたこと・今日書いたこと…それらはまるで真逆のことに見えますが、実は何一つ矛盾しない、「日本が北半球にあり、右利きが多いということから、そして教室の用途から導かれる、実に論理的で妥当な「考え方」の話です。

 たぶん、あなたが通った「学校の美術室」は校舎の最も西側に(あるいは北側に面するように)作られていて、そして教壇は(普通教室とは逆向きの)東の方角に作られていたのではないでしょうか。 …それも、太陽の方向と右利きの人が多いという理由から必然で作られる「配置」だったのです。

2012-02-18[n年前へ]

ベートーヴェンが(もしも)○×デニールの黒ストッキングを頭にかぶったら? 

 「シェーダ」と呼ばれるコンピュータグラフィックスで色や座標を計算させるための専用関数/プログラムがあります。日暮れ過ぎ、「特定用途向け」シェーダのアルゴリズム設計&効果確認をしていました。

 作っていたのは、「黒網タイツや黒ストッキング」の色や質感を再現表示するシェーダー・プログラムです。基本的には、黒色と肌色間の中間色に見えるけれど、視線ベクトルが法線ベクトルに近いような方角からは「肌色っぽく」見えるというオトコ・ゴコロ!?をくすぐるシェーダです。

 シェーダのアルゴリズム設計&効果確認が終わったので、「黒網タイツ・黒ストッキング」シェーダーを使って、大作曲家ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンを描いてみました。

 題して「ベートーヴェンが(もしも)○×デニールの黒ストッキングを頭にかぶったら?」です。左から、5デニールの超薄黒ストッキング、10デニールの黒ストッキング、30デニールの黒タイツ、そして、60デニールの黒タイツ…をかぶった、お笑い芸人風・ちょっと変態風・ちょっとお茶目な…楽聖ベートーヴェンです。

 あなたの心をくすぐるのは、何デニールのストッキング(タイツ)をかぶったベートーヴェンでしょうか?

ベートーヴェンが(もしも)黒網タイツを顔にかぶったら?ベートーヴェンが(もしも)黒網タイツを顔にかぶったら?ベートーヴェンが(もしも)黒網タイツを顔にかぶったら?ベートーヴェンが(もしも)黒網タイツを顔にかぶったら?






2012-02-19[n年前へ]

「太さ(デニール)違いの黒ストッキング」を並べ眺めてみよう!? 

 黒ストッキング・タイツ用シェーダー(CG用表示関数)を作ろう!?という「ベートーヴェンが(もしも)○×デニールの黒ストッキングを頭にかぶったら?」で、こんな風に書きました。

 5デニールの超薄黒ストッキング、10デニールの黒ストッキング、30デニールの黒タイツ、そして、60デニールの黒タイツ…をかぶった、お笑い芸人風・ちょっと変態風・ちょっとお茶目な…楽聖ベートーヴェンです。
 しかし、考えてみれば、繊維の太さ(長さ辺りの重さ)違いの「ストッキング」が、一体どんな風に見えるかを意識したことがあるという人は(日頃履き慣れている方でなければ)少ないかもしれません。

 そこで、太さ(デニール)違いの黒ストッキングを並べてみました。左から30デニール、40デニール、80デニール、140デニールです。

 ちなみに、「(黒)ストッキング」は出世魚と同じで、大きく(繊維が太く)なると名前が変わり、「(黒)タイツ」と呼ばれます。そう、江頭2:50が履いているのは、繊維が太い黒タイツであって、黒ストッキングではないんですね。

2012-02-20[n年前へ]

「透明樹脂に封じ込められた椅子」の椅子 

  毎日眺める風景の中には、理系心をくすぐる・科学や技術を感じさせる奇妙な景色が見え隠れしています。そんな景色を愛でたり・誉めたたえよう!というのが、この「理系の散歩道」です。

 今日紹介する景色がくすぐるのは、理系心だけではありません。フェライトと書いて「鉄」と読む…つまりは鉄道大好きな鉄っちゃん心もくすぐる「理系の散歩道」です。

 東京急行電鉄 東急多摩川線(旧 東急目蒲線)の駅「矢口渡 駅」のホームには、奇妙奇天烈な「謎の椅子」が置いてあります。古い木椅子が、アクリル樹脂の中に密やかに封じ込められているという…通称「矢口渡駅に置く触れない椅子」が置いてあるのです。

 丸椅子を封じ込めた堅牢な透明樹脂、「触れない椅子」に太陽の光が当たれば、まるで大きなプリズムのように、白色光を細かく分け・駅舎を七色に輝やかせます。七色の光子を放つプリズムの上に座り、ホームに走り来る列車を眺めていれば、理系心と鉄心の両方が100パーセント満たされます。

 今日力の限り褒め称えたい、愛でたい、そして抱きしめたい「理系心をくすぐる・科学や技術を感じさせる魅力的な景色」は、東京急行電鉄 東急多摩川線(旧 東急目蒲線)「矢口渡駅」ホームに置いてある「透明樹脂に封じ込められた椅子」の椅子です。

「透明樹脂に封じ込められた椅子」の椅子「透明樹脂に封じ込められた椅子」の椅子「透明樹脂に封じ込められた椅子」の椅子






2012-02-21[n年前へ]

お気楽・超簡単なMathematicaのメモ化(memoization)関数作成テクニック 

 Mathematicaは数式処理を行うためのシステムをLISP風に実装したような「プログラミング言語」です。「Mathematicaにおけるプログラムの高速化手法)」は色々ありますが、今日書くのは「お気楽・超簡単な、Mathematicaのメモ化(memoization)関数作成テクニック」です。

 メモイズ(メモ化=memoization)は、呼び出し時引数と結果をキャッシュし、次回呼び出し時の再計算を不要にする」というテクニックです。膨大な回数の計算を行うように見えて、それらの計算の中で「何回も同じ計算(=引数が同じ関数の呼び出し)」が行われている場合、メモ化を行えば処理時間を大幅に短縮することができます。

 「お気楽・超簡単なMathematicaのメモ化(memoization)関数作成テクニック」は、たったこれだけ(のコード)です。

hoge[x_] := hoge[x] = f(x)
 つまり、(たとえば)xを引数に持つ関数hoge[x]の遅延評価呼び出しで宣言しつつ、「遅延評価が行われた際には、その引数による計算をした上で、その計算結果で(呼び出し引数)に対する関数の”(即時)定義”を行う処理を行うように書く」ことで、「呼び出し時引数と結果をキャッシュする関数」を定義することができる、というわけです。

 たとえば、フィボナッチ数列を計算する関数fib[x]を、こんな風に書くと、

fib[1] = 1;
fib[2] = 1;
fib[n_] := fib[n - 1] + fib[n - 2]
fib[100] を計算するのには、耐えきれないほどの時間が掛かってしまいます。しかし、もしも、こんな風に書いたなら、
fib[1] = 1;
fib[2] = 1;
fib[n_] := fib[n] = fib[n - 1] + fib[n - 2]
fib[100]の計算結果は一瞬で"354224848179261915075"と表示されるはずです。

 Mathematicaは関数(というかシンボル)呼び出し時は、常に引数に「パターンマッチング」を行った上で、「(パターンマッチングの結果に応じて)どのような処理を行うか・どのような値を返すか」を行うかを判断・切り替えます。そのため、上記のようなコードを書くだけで、関数の引数に応じて計算を行ったりキャッシュ値を返したり…という処理を(いともたやすく)実装することができるのです。

 「(膨大な回数の計算を行うように見えて)実は何回も同じ計算をする」という処理をMathematicaで書く場合には、こんな「お気楽・超簡単なMathematicaのメモ化(memoization)関数作成テクニック」を使ってみると、きっと驚くほどの高速化が実現できるはずです。

2012-02-24[n年前へ]

超簡単で超上級ハッカーも満足する言語 Juliaでハロー・オッパイ 

 「チョー簡単で超上級ハッカーも満足する言語 Julia」をインストールしました。Juliaは

sudo make -C external install-lighttpd
とした上で、
./launch-webserver
とすると、WEBブラウザからグラフィカル・インタラクティブ・シェルを起動することができます(動作確認:OSX LION)。たとえば、ローカルマシンのJuliaを使うなら、"http://localhost:2000"にブラウザからアクセすると、ブラウザ内にグラフィカル・インタラクティブ・シェルが表示され、操作することができるようになります。

 グラフィカルに作業ができるようになれば、Juliaで何かを描いてみたくなります。そこで、まずは定番の「Hello World」、こんにちは世界、こんにちは赤ちゃん的な何か…つまりはハローオッパイなコードを実行させてみることにしました。

 Juliaのために選んだハローオッパイは(ヤング率的に)かなりヤングな「おっぱい断面方程式」です。それをJulia の文法に沿わせると、

plot(x->(3*x*log(x) -(1/36/exp(-(36*x-36/2.718)^4))),0,1)
という コードになります。コードを書いてリターンキーをポン!と叩くや否や、超簡単で超上級ハッカーも満足する生まれたての言語 Juliaが描き出す「ハロー・オッパイ」が、こんなボリューミーで(ヤング率的にはかなりヤングな)「おっぱい」です。

2012-02-25[n年前へ]

明治時代の「学校建築図説明及設計大要」は「100年先の適正便器数」技術報告を予言していた!? 

 学生の可能性を可能にするポータルサイト ワンダーノーツに、『明治時代の「学校建築図説明及設計大要」は「100年先の適正便器数」技術報告を予言していた!?』を書きました。

「学校建築図説明及設計大要」の便器数ルールの「とても興味深く・面白いこと」は、実は、この指導書が発行さられたのは120年近く前の明治28年(1895年)であるにも関わらず、空気調和・衛生工学会が1983年に報告書として示した「衛生器具数の設置個数の決定」と(完全にといって良いほど)同じである、ということです。

2012-02-26[n年前へ]

レンブラントの「"平均"肖像画」やフェルメールの「"平均"室内画」 

 「美術室の黒板」は「夕日に照らされる向き」に作られる!?で書いたように、北半球にある日本では、美術室やアトリエの窓は北側に向けることが一般的です。そして、利き手が右手、つまり右利きの人は、そんな北向きの窓からの光を左に見つつ(そうしなければ、絵に利き手の影が落ちてしまいます)、絵を描くことが多いものです。

 陰影を強く描いたオランダの画家、レンブラントが描いた人の顔を51枚(顔)集めて「平均画像」を作ってみました(左上)。レンブラントが描く肖像画は、左から光があたるものが多いので、左から光があてられた顔が浮かび上がっています。

 西洋絵画で光が左からあてられていることが多いことには、いくつもの・そして曖昧な理由があるだろうと思います。そんな(確かとは言えないけれど)曖昧な理由の中のひとつは、画家たちのアトリエの窓が北側に面していて、そして多くの画家が右利きであった、ということだと言われています。レンブラントも、自画像のX線解析の結果から、右利きだった可能性が高いと考えられていますから、北側の窓から差し込む光を左に受けつつ絵を描いていたのでしょう。

 レンブラントと同じくオランダの画家、フェルメールの絵画を思い浮かべてみても、思い出すのは左側にある窓から部屋に光が差してくる風景ばかりです(フェルメールが描いた絵の数は非常に少ないですが)。試しに、フェルメールが描いた室内風景の「平均画像」を作ってみると、それはたとえばこんな具合になります。やはり、「窓は左(北)向き」で、画家の利き手(右手)は「サウスポー(南向き)」になっています。

 学校の美術室で悲しいほどに不器用な絵を描いていた私たちも、キャンバスに信じられないくらいリアルに世界を浮かび上がらせる巨匠たちも、同じく北側の窓からの光を受けつつ絵を描いていた…と考えると、何か少し面白いな、と思います。


参考:スライド・デザインにおける「上手と下手」

2012-02-27[n年前へ]

人が「聞きたい」と感じる話題のマトリクス 

 人が「聞きたい」と無意識的に感じていることや、「(そんなことは)聞きたくない」と強く感じていることを、「内心不安に思うこと」と「待ち望む期待」という2択、そして、「それら不安や期待への肯定と否定」という2択の、計2 x 2のマトリクスで描いてみました。

 「(内心)不安に思うことの否定」というのは、かなりの部分「期待の肯定」と重なります。たとえば、一年近く前を振り返るなら、「不安に思うことの否定≒期待の肯定」という右上の象限と左下の象限は「安全厨」と呼ばれることもあった話題です。

 そして、「不安に思っていたことへの肯定」と「期待していたことに対する否定」というのも少し似ています。それらは、期待に反することなので、人は決してそれを「聞きたい」とは思いません。しかし、そんな「不安に思うことへの肯定」や「期待していたことへの否定」を一度聞いてしまったならば、その落胆や失望を補うための解決策や希望を心から欲します。何らかの「薬(くすり)」を、私たちは欲しくてたまらなくなります。
 …だから、私たちはそんな薬を聞きたくて・読みたくてたまらなくなります。そんな左上のゾーンは、この一年間、時に「放射脳」と呼ばれたりもした話題です。

 何かの話を聞くとき、あるいは、何か記事を読むときには、こんな2×2のマトリクス上で、その話題の立ち位置を確認してみると、少し興味深いかもしれません。

2012-02-28[n年前へ]

自販機には「商品配置の法則・決まり」があった! 

 雪が関東平野に降り積もる寒い一日に、街中を歩き、自動販売機の写真をたくさん撮ってきました。季節折々、街中で小さな小さな店を開いている「自動販売機」が並べている商品内容や、その配置や、さらにそのたたずまいなどを眺める観察日記をつけてみようと思います。

 まずは観察の報告として、学生の可能性を可能にするポータルサイト ワンダーノーツに、『自販機には「商品配置の法則・決まり」があった!』を書いてみました。つまりは、自販機に関する「商品配置の法則・決まり(真冬編)」を整理してみました。

 自販機には「商品配置の法則」があります。 たとえば、寒い冬の日に、自販機を眺めてみれば、ほとんどの自販機では、最下段にコーヒー・紅茶などホット飲料が並べられ、その上の段には缶やペットボトルに入ったコールド飲料が並んでいることに気づかされるはずです。

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