hirax.net::Keywords::「アラン・ケイ」のブログ



2011-07-03[n年前へ]

「作れなければ、わかったとは言えないぜ」  share on Tumblr 

 アラン・ケイ(Alan Kay)が、ダイナミック・メディア(メタメディア)機能を備えた「本」のようなデバイスということからダイナブック (Dynabook) と名付けた理想のパーソナル・コンピュータ(デバイス)を提案したのは、1972年、“A Personal Computer for Children of All Ages”という文章の中でした。

 文章冒頭に、Cesare Paveseのこんな一文が掲げられています。

“To know the world one must construct it.“

 「世界ってのは、おまえが実際に作ってみないとわかんないもんだぜ」というチェーザレ・パヴェーゼの「世界」に関する言葉は、アラン・ケイの有名な「未来」に関する言葉、未来を「どうなる・こうなる」なんて予想することに時間を使うくらいなら、「作っちまえ!」という啖呵(たんか)を思い起こさせます。

“The best way to predict the future is to invent it.”

 「作ってみなけりゃ、わかったとは言えないぜ」「わからないなら、作っちまえよ」…ノートPCを買うたび、そんな一文を白いマジックペンでノートPCの天板に走り書きするのです。そんな魔法使いの呪文を書き込んだ途端、その呪文が手に持つノートPCを理想のノートPC・ダイナブックへと変えてくれるように感じます。

 ”作ることもできない=わかっていない”コメンテーターばかりが増えるこの時代、そんなコメンテーターなんか足先で蹴飛ばしちまえ、実際に何かを作り出すことができない自分なんて蹴飛ばされちまえ、そんなことをいつも思います。

 そして、ずっと走り続ける人(たち)を思い起こし、心から恋しく・愛しく・尊敬するのです。

2012-02-21[n年前へ]

「物質世界で起きていること」を「考えるための技術」  share on Tumblr 

 目の前で起きていることが、過去に起きたことのコピーのような繰り替えしでない限り、目の前で起きていることを理解するためには「単なる知識」とは違う種類の「技術」が必要になる。そんな、物質世界で起きていることを「考えるための技術」についてのアラン・ケイの言葉。 from 「n年前へ」から

 私たちは子供を数学者や科学者や技術者にしようと思っているのではありません。私たちが子供がそうした考え(科学)を理解する手助けをしたいと思うのは、科学が、異なる思考方法やパワフルな思考方法を体現しているからです。
 科学とは、この世界のことを、だまされずにもっとよく知る方法です。その中には、私たちの自分の脳の何が間違っているかを知る、ということも含まれています。
 …科学は、物質世界で起きていることを考えるための言語として使われたのです。だから、子供たちが科学を学ぶことが大事なのです。

アラン・ケイ「科学とは、新しいアイデアを学ぶためのもの」 

 技術や科学は「目的」ではありません。けれど、それは有力な「道具」です。技術や科学を「目的」にするのは、多分何かしら未来を損なって眺めているような気がします。けれど、それが「目的」ではないと知っている限りにおいて、それは非常に有力な「道具」です。

2013-08-04[n年前へ]

「もう少し力があれば…」と感じさせる存在こそが、明日の「いつでもどこでも当たり前な道具」になっていく  share on Tumblr 

 視野角110度の両目への立体表示と各種センサによるヘッドトラッキングが没入感バツグンの世界を生み出す…と噂のOculus Riftを体験してきました。空に浮かぶ島の上を、翼広げたドラゴンになって滑降しつつ、頭上をふと見上げると、液晶画面が映し出しているはずの青空と雲が妙にリアル…と感じました。

 ほんの少し先の未来に「いつでもどこでも当たり前な道具」となっている存在は、この今の瞬間の時点では「もう少しパワーがあれば…」と感じさせる・思われている存在なのかもしれない…と思います。それはたとえば、アラン・ケイの言葉で言えば、(作られたばかりのMacintoshに対して言った)「50ccしかないホンダ」みたいな存在です。

 次の時代の「当たり前にみんなが使う道具・環境」のレースは、今時流行りの3Dプリンタなんか追い越して、(Oculus Riftみたいな映し出すデバイスや、それが映し出す映像を撮影し・作り出す環境といった)この手のインフラがトップに躍り出て、第2コーナーを駆けているのかもしれない…と、ふと考えました。

「もう少しパワーがあれば…」と感じさせる存在が「いつでもどこでも当たり前な道具」になっていく








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