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2009-07-19[n年前へ]

「YouTube立体動画」と「赤青メガネ」と「カラーマッチング」 

 YouTubeが3D動画再生に対応!?謎の「yt3d:enable=true」オプションとは?を読んだ。

 左右の目から見た動画を二つ同時にとって横に並べてからアップロードすれば、YouTube側で立体視の処理をしてくれるそうですよ。しかもアップロードするときのタグに「yt3d:enable=true」さえ入れればいいそうです。
 視差動画を横に並べた(左目動画は左、右目動画は右に配置した)動画をアップロードすれば、動画を観る際に、プルダウンメニューから平行法や交差法や、あるいは「赤青(シアン)メガネ立体動画=アナグリフ動画」を自由に選ぶことができるようになっている。

 この yt3d:enable=true オプションが使われている動画にはスタート・レックの動画などもある。そのタグを見てみると、

yt3d:aspect=16:9
yt3d:enable=true
yt3d:left=0_0_1_1
yt3d:right=0.09_0_1_1
といったオプションが付けられていて、数種類の立体動画フォーマットへ単純に変換するだけでなく細かな設定も可能なように思われる。

 Youtubeが各種立体動画フォーマットへの変換を自動で行ってくれるようになると、立体動画コンテンツがこれまで以上に増えてくるかもしれない。・・・すると、意外に、これまで以上に、ディスプレイの色調整が大切になるかもしれない。

 それは、次のような理由である。平行法や交差法といった立体視ができない人も多い。そういう人が簡易に立体動画を見るとなると、やはり、赤青(シアン)メガネ立体動画=アナグリフ動画ということになるだろう。「簡易に見る」と言っても、数種類の赤青メガネを並べた右の写真のように、赤青メガネの色は違っているのが普通である。

 そして、もちろん、PCのディスプレイの色にいたっては、さらに視聴者ごとに違っているのが普通である。すると、PCのディスプレイの色を調節して、赤青メガネの(特に赤)色とディスプレイの色合いを合わせてやらなければ立体動画としては「見にくい」ものになってしまう。だから、自分が持っている赤青メガネとディスプレイ間のカラーマッチングが重要になるだろう、というわけである。

 とはいえ、赤青メガネをメガネが家にあるという人も意外に少ないかもしれない。そういう人は、「赤青メガネ」付きの立体写真集でも買って、これからのYoutube立体動画時代に備えておくとよいかもしれない。もちろん、マイ「赤青メガネ」とYoutubeを表示したPCディスプレイ間のカラーマッチングを行った上で。


 (この記事の続きが、続 「YouTube立体動画」と「赤青メガネ」と「カラーマッチング」にあります。)

赤青メガネ赤青メガネ






2011-03-06[n年前へ]

「コンピュータ画像処理」と「輝度値の単位系」 

 「画像をぼかす: いろんなボケ、リアルなボケ

 レンズブラーを観察してみると、明るい箇所が強調されてぼかされていることが分かります。言い換えると、輝度の高いピクセルが優先的に混合されている、つまり予めRGBの全ピクセル値を適当な単調増加関数で写像してから畳込み積分を行って、その後対応する逆関数で戻してやればいい。

 この手のことをしようとする時には、結局は、「データが指し示す量」をどう定義・解釈するかという話に帰着します。フィルムに撮られたり何らかのデバイスに格納された量は「あるルールに沿って」輝度圧縮された量でしょうし、コンピュータの中で演算処理をする際にはエネルギーを線形に処理することができる単位に揃えられたもので取り扱うのが自然でしょう。どんなデバイスであるか、たとえば、それが入力デバイスであるのか、出力でバイスであるのか、はたまた、計算処理デバイスであるのか次第で「輝度値の単位系」をどのように保持(処理)するべきかは違うことでしょう。

 大切なことは、取り扱う「値」がどんな単位であるのかを見失わないことなのか、と思います。



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