2008-03-27[n年前へ]
■「吉野家のパラドクス」と「営業の法則」
「吉野家の公理」と「吉野家のパラドクス」で書いたように、「旨い・安い・早い」を兼ね備えたものは必ず売れる。しかし、その3つをすべて持つものはほとんどない。だから、実際の商品は「旨い・安い・早い」のうち、少なくとも1つ、できれば2つを備えたものになる。
そんな実際の商品を売る作業が、営業だ。そんな営業の一面を表現する「営業の法則」を教えてもらったことがある。その「営業の法則」の1番目は、
営業の実績=訪問件数×質というものだ。訪問件数を高めれば、営業実績は上がるし、質を高めても、営業の実績は上がる、というものである。
「営業の法則」第1則
逆にいえば、質が低ければ訪問件数を多くすれば、営業実績も上がるし、訪問件数を多くできなければ、質を高めればよい、ということになる。
そして、さらに次の第2,3則がある。
営業実績が上がると「やる気」が増大する。
「営業の法則」第2則
「やる気」の増大は「件数・質」の増大を生む。面白いのは、これら第1,2,3則により、次の第4則が導かれることである。
「営業の法則」第3則
「件数or質」の増加は、乗数的な実績増加を生む訪問件数あるいは質の片方を上げると、営業実績が上がる。そのため「やる気」が増大し、「訪問件数・質」のもう片方も上がることが多い。その結果、営業実績がさらに増大する。というわけだ。「やる気」というパラメータが陰に介在していることで、「営業の実績・訪問件数・質」が互いに関わり合っていることが、意外のようで当たり前のようで、それが味わい深く面白い。この乗数効果は実はとても重要なことなのかもしれない。
「営業の法則」第4則
2011-02-16[n年前へ]
■「たどり着く」ための「3つの力」
「3つの力」を手に入れたいなと腹黒く思うことがあります。・・・神を恐れぬ「3つの力」をギリシャ神話風に言えば、それは「背の高い草が生える海岸近くに立つ古い灯台から、海岸に辿り着くために必要な3つの力です。
「3つの力」のひとつめは、「灯台の上から、海岸に向かう方向を見極める力」です。背の高い草の中に入ってしまえば、方向を見失い、どの方向に進んだら良いのかわからなくなります。けれど、そんな中でも灯台の上から眺めれば、草原を抜けて海岸まで辿り着くために向かえば良い方向がわかります。そんな「灯台の上から草原の上を抜けて浜辺までの道のりを見極める・見通す力」です。
ふたつめは、「背の高い草むらの中を歩く力」です。目の前にある草を刈り、着実に前へと進んで行くちから」です。もしかしたら、それは「実装力」といったものと似ているのかもしれません。
そして、みっつめが「その方向に進むことには価値があると築く力」です。「あの方角にはきっと何かがある、歩き続けることには価値がある」と感じさせるための力です。…そんな方角にいるだろう客を見つけ、そんな人たちと自分たちを繋ぐ力です。時にそれを人は「営業力」と呼びます。
…といっても、大層な話しではなくて、これらみっつのすべてを人はみんな備えていることが多いに違いないと思っています。つまり、誰もが備えているだろう力を、自分も人並みに欲しい・手に入れたいと贅沢にも考えたりします。