2009-03-14[n年前へ]
■人の心理は悲観の誤謬を起こす
人間の心理として、不況のときなど、現実の打撃以上に悲観してしまう。悲観の誤謬(エラー・オブ・ペシミズム)が起こる。
J.M.ケインズ
2009-08-02[n年前へ]
■70年前の経済思想についての「衒学的議論」
「現代思想2009年5月号 特集=ケインズ 不確実性の経済学 」から。
そして彼ならば、経済学者達が70年前の経済思想について衒学的議論に憂き身をやつしている様を見ることもまた、決して喜びはしないだろう。
2009-12-16[n年前へ]
■人間は論理・合理だけではうまくやっていけない
「阿川佐和子の会えばなるほど―この人に会いたい〈6〉 (文春文庫) 」中の、数学者というか、エッセイストの藤原正彦の言葉から。
藤原:人間は論理・合理だけではうまくやっていけないんだと。マルクスのような大天才が作った共産主義も論理的には非常に美しい。しかし、七十四年間、ソ連が実験して大失敗に帰した。それは人間と言う種には不適切だったからなんです。「理系サラリーマン 専門家11人に「経済学」を聞く! 」の小島先生の2回分と合わせて読むと、とても面白く感じる。また、小川洋子の「博士の愛した数式 (新潮文庫) 」もさらに読んでみるのも面白いかもしれない。
2010-01-27[n年前へ]
■「フロー」と「ストック」と「豊か」ということ
塩沢修平「デフレを楽しむ熟年生活 (講談社プラスアルファ新書) 」から。
これまで説明してきたように、GDPや国民福祉指標などのフローの指標で豊かさをはかることは、適切とも言えないし、難しくもある。
ヨーロッパでは何百年も前に作られた建物や道路がいまでも立派に使われている。人々はそれらを利用して豊かに暮らしているのであるが、それらを利用してもGDPには換算されない。
あなたが今年、家を建てて、そこに住み始めたとしよう。その家の建築費は今年のGDPに含まれるが、来年以降のGDPには含まれない。建物や道路あるいは耐久消費財などは、つくられた年のGDPには含まれるが、その後は何人使われても、家賃などを除いてGDPには換算されないのである。
ただしそれらは、フローとしてではなくストックとして社会に残り、あなたが豊かな生活を送るために大きく貢献する。(中略)豊かさはフローだけではなく、ストックも考慮して比較したほうが実態に近いと思われる。
ふと、「理系サラリーマン 専門家11人に「経済学」を聞く! (Kobunsha Paperbacks Business 17) で感じた、いくつかの疑問を思い出した。
「フローとストックというのは、作業給と能力給の違いのようなものでしょうか?」
「技術者が勉強用に本を買ったりするのも、単にモノを買う消費ということになるのでしょうか?」
2010-02-23[n年前へ]
■南海泡沫事件で1億円失ったアイザック・ニュートンの名言
三井住友銀行コンサルティング事業部 編集・高橋 進「スローライフのマネー学―ゆっくり生きよう、しっかり殖やそう 」から。
「バブル」の語源となった「南海泡沫(サウスシー・バブル)事件」は、1720年の英国で発生しました。
…万有引力の法則を発見した天才ニュートンは、当時の株価バブルに踊って、大枚2万ポンド(現在の1億円に相当)を失っているのです。
ニュートンは、暴落以前に一度は投資から手を引いたのですが、バブルに踊る大衆の熱気にあおられて、再度買いに走って大失敗。
「私は物体の運動は測定できるが、人間の愚行を測定することはできない」という名文句を後世に残しました。
「南海泡沫(サウスシー・バブル)事件」とニュートン・ラグランジェといった科学者がいた時代背景を一目で確認してみたい人は、「理系サラリーマン 専門家11人に「経済学」を聞く! (Kobunsha Paperbacks Business 17) 」の巻末1を見ると良いかもしれません。
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