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2008-01-20[n年前へ]

「海」と「椅子」 

 冬の田舎の海沿いには、こどもと中国人しかいない。春から秋までの間は、こどもと中国人に加えて、カップルと年老いた人たちもいる。

 田舎道では、色んな「椅子」がそこらかしこに置いてある。寒くない季節には、年をとった人たちが、いつもその椅子に座り、目の前の景色をずっと眺めている。中学生や中国人が、自転車に乗って、椅子の前を風のように通り過ぎていく。

 空から地上を照らす太陽は一時間に15度ほど動く。太陽が地面に形作る影は、正確な日時計となって、ただただ流れる時間を示している。

 椅子の前を、自転車に乗った人や、木々や、防波堤の影だけが動いていく。

冬の海冬の海冬の海冬の海冬の海冬の海






2008-08-16[n年前へ]

五山送り火 

 京都の街は小さな盆栽に似ている。自転車で1時間も走れば、端から端まで移動できる。京都は結局、そんな小さな街だ。

 8月16日の夜8時から、その小さな街の三方では、かがり火が焚かれる。そして、文字や形を浮かび上がらせる。それが、五山送り火だ。昔はもっと色々なところでかがり火が焚かれていたというが、今では「五山」送り火になっている。あくまで、五山送り火なので、焚かれる文字・形数が5つというわけではない。文字数で言うと、「大文字・左大文字・妙・法・舟形・鳥居形」の6つである。しかも、「妙」「法」は、左京区松ヶ崎の妙法山で焚かれるのだけれど、「妙法山」は、実際のところ、西山と東山という別の山に分かれている。だから、「6山(6箇所)送り火」というのが、実際の感じに一番近いと思う。

 「実際の感じに一番近い」といっても、五山送り火すべてを眺めることができる場所があるのかどうかは、よくわからない。五山の場所・方向からすると、普通の場所からは全部を見ることはできそうにないように思えてしまう。それに、通り沿いにそびえるビルは視界を遮るし、見通しがいい場所には、たくさん人がいる。だから、「6山(6箇所)送り火」であっても、多くの場合、「3つくらいの文字・形」が見えれば「いい場所」であるように思う。

 今年は、「大文字・左大文字・妙・法」の3(4)文字を見た。銀閣寺の上で燃え盛る「大文字」と金閣寺の上に燃える「左大文字」そして、京都の北に浮かび上がる「妙法」だ。少しの時間をおきながら、懐古的なネオンサインのようなオレンジ色の光を放つ文字を見ていると、蒸し暑い夏も、不思議に気持ち良く感じられてくる。そんな夜景を30分ほど眺める。

2008-09-17[n年前へ]

Randy Pausch Last Lecture 

 Randy Pausch Last Lecture: Achieving Your Childhood Dreams を見て(講演内容原文)、そして、Randy Pausch が設立したカーネギーメロン大学のETC(Entertainment Technology Center)に行きたいと思った。その空気を感じてみたいと思った。

We actually don’t want our kids to learn football. We send our kids out to learn much important things. Teamwork, sportsmanship, perseverance, etcetera, etcetera. And these kinds of head fake learning are absolutely important. And you should keep your eye out for them because they’re everywhere.

 そういう夢を見たら、あとはとても簡単だ。"How you can achieve your dreams"、「夢をかなえるための方法」は彼の最後の授業で聞いたのだから、難しいことを考えずETCに行けばいいだけだ。

 そこで、ETCに行ってみた。夢見たのは「ETCで学んでみたい」といったようなことではなくて、「ETCに行ってみたい」ということだけなのだから、「ETCで学んだり仕事をする=そこの空気に触れる」という大それた夢でなく「とりあえずは、そこの空気を吸ってみたい」という、つまりはずいぶんちっちゃい夢なのだから・・・、することは、ただ自転車を走らせMonongahela川沿いにあるETCに行けばいいだけだ。

 丘陵地帯にあるカーネギーメロン大学からだと、短い坂を下りて川沿いを走る376号に出て右に曲がると、そこにまるで「田舎の国道沿いにある小規模の工場」のような外見のETCが見えてくる。ダウンタウン側だと、廃線上に作られた自転車道路を数分もペダルを漕げばフェンス越しにETCが見えてくる。廃線上のサイクリングロードから376号を渡るために、そこからさらにMonongahela川上流へと自転車を走らせれば、丘陵地帯から降りてくる道にサイクリングロードから出ることができる横道がある。

 ETCを眺めながら、レクチャー最後の言葉を頭の中で復唱してみる。そして、ETCの(周りの)の空気をゆっくり吸ってみる。車が通りたびに埃っぽさを感じながらそんな空気を吸ってみる。

Did you figure out the head fake?
It's not about how to achieve your dreams. It's about how to lead your life. If you lead your life the right way ... the dreams will come to you.
Did you figure out the second head fake?
The talk's not for you. It's for my kids.

Photo






2009-02-06[n年前へ]

電動 A-bike が欲しい。…ニセモノだけど。 

 A-bike Plus は、マイコン「シンクレア ZX81」の開発者シンクレア卿が作り上げた直径6インチ(15cm)の極小径タイヤの自転車だ。10秒もあれば折り畳むことができて、67cm×16cm×30cmの本当にコンパクトなサイズになる。重さは5.7kgだ。そのデザインは、本当に美しい。下に貼り付けた動画(音が出ます)を見れば、そのかっこよさに見とれる人も多いと思う。




 もちろん、そのニセモノ(たとえばA-SCOOTER8インチタイヤ版 )が大量に作られ、ホンモノは見たことはない割に、バッタもん屋にはニセモノが格安で溢れ・売られていたのを見た覚えがある。

 今日、ふと下の写真のような電動 A-bike(ニセ)を見つけた。そのギミックさと、奇妙な不似合い感が最高で、少し欲しくなってしまった。

 ちなみに、スペックはこんな具合だ。このスペックだけ見れば、実に悪くない。しかも、値段は調査中だけれども、多分そんなに高くない。残るのは品質問題だけである。…もちろん、それがボトルネックになるのだが、やはりこのギミックてんこ盛り自転車は欲しくなってしまう。

  • 車輪直径:8インチ
  • 本体重量:12.5 kg
  • 積載重量:80kg
  • 最高速度: 25km
  • 航続距離: 20km
  • バッテリー: 24V×10Ah (リチウムバッテリー)
  • パワー: 250W
  • 電源:110V-240V

電動 A-bike






2009-04-05[n年前へ]

自転車で通う距離の限界は? 

 自転車通学・通勤の限界は何kmくらいだろうか。そんな疑問を聞いて回ってみると、「10~15kmくらい」と答える人が多い。街中を普通に自転車で走ると、15kmの距離が60分くらいの時間に相当するので、つまり時速15kmくらいが普通の自転車の平均速度なので、毎日続けるには15km以内くらいが目安だというのである。

 色々聞いてみた最後に、京都の銀閣寺近くで「20kmは無理だと思います?」と、研究室の元先生と元学生に聞いてみた。すると、「20kmってここから宇治くらいまでだよ」と諭すように言われた。

 なるほど、そう言われてみると、20kmという距離が確かに「遠い」と実感させられる。毎日、宇治と銀閣寺の間を自転車で往復することはなかなかできそうにない。

 そういえば、高校時代は10kmほどの距離を自転車通学をしていた。毎日、朝8時くらいに家を出ていたような気がするが、一体何時に学校に着いていたのだろう?10kmの距離をどの程度の時間で走っていたかは忘れてしまったけれど、あのくらいの距離が「気楽に自転車で通う距離の限界」なのかもしれない。

京都と宇治








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