hirax.net::Keywords::「A-Bike」のブログ



2009-08-15[n年前へ]

超小型折り畳み・便利自転車 A-bicycle 8インチ空気タイヤ版を分解する 

 先日、超小型折り畳み・便利自転車 A-bicycle 8インチ空気タイヤ版が壊れた。いきなり、ペダルが空回りするようになった。現象から考えるに、おそらく「A-Bikeが壊れた(その1):分解する」と同じことが起きたのだろうと思っていた。果たして、分解してみたところ、やはりそうだった。

 A-Bikeはペダルの回転を2段のチェーンで増速している。最初の第1段チェーンは、通常の自転車と同じチェーンが使われており、2段目はより細いチェーンを使用している。その第1段目、中間軸についた8歯(以下Tと略記する)のギアが根本から完全に割れていた。
 これと完全に同じようなギアの割れ方をしていた(写真の中央部ギアを参照のこと)。ちなみに、ギアが二つに割れているのは、(ベアリングを熱しながら・ギア本体を冷却してみてもベアリングが取れなかったため)ギアを取り外すためにあえて二つに割ったからである。

 A-bicycle 8インチ空気タイヤ版は、いわゆるパチモンであり、「A-Bike」はれっきとした純正オリジナル品である。今回の場合、そ純性オリジナル品の脆い点がそのままパッチモンでも生じた、というわけである。

 8インチ空気タイヤ版のA-bicycleをバラした感想は、よくある大量生産部品を使っていて、何だかとても安そうだというようなことだ。きっと、それは純正A-bikeをバラしてみても、そう感じるのではないだろうかと想像している。

 とはいえ、純正A-bikeはバラしたことがないので、今度買ってみようか・それとも要らないという人を探してみようかと思っている。自転車 をいじるのは、知的玩具をいじるような感じで、何だか少しハマってしまいそうだ。

超小型折り畳み・便利自転車 A-bicycle 8インチ空気タイヤ版を分解する超小型折り畳み・便利自転車 A-bicycle 8インチ空気タイヤ版を分解する






2009-09-10[n年前へ]

90PSI対応の8インチ空気タイヤ版A-bike 

 眺めているだけでも結構楽しいMade-in-China.comで、A-bikeを検索してみると、90PSI対応の8インチ空気タイヤ版「A Bike / Exercise Bike (GE-AB02)」がある。

7) Tire size: 20cm/8
8) Tire valve type: Shredder
9) Pneumatic tire pressure: 90PSI
 この他にも色々ありそうだが、Made-in-China.comでは、材質なども書いてあるのが多いのが興味深い。
5) Polymer composite: 30% GF PA66
6) Aluminum: Heat treated 6061T6

2009-11-03[n年前へ]

プラ部品と軽量金属の「重さ=コスト」という方程式の意味の違い 

 以前書いた記事「純正A-bike より 8インチ空気タイヤ版 A-bicycle の方が断然イイ!の不思議」では、少し情報が書き足りなかったかもしれませんので、松浦晋也さんが書かれた記事にさらに少し補足しておきます。私が買ったA-bikeモドキは、、記事を書く前に「体重計」で実測した限り5.5kgを少し超える程度でした。というわけで、7.5kgというものではありません。

 プラスチックを使った”大量”生産格安品では、重量=材料費=コスト、という方程式が成り立つことが多いでしょうし(これが、軽量金属を用いることが多い業界では全く別の意味を持ちそうですが)、パッチモノメーカが耐久性にもとづく(長い期間かかって築くであろう)信頼性というものを重要視するかどうかは怪しいような気がしますから、(あくまでプラスチック大量生産業界においては)パッチモノ・メーカが剛性を求めるために、わざわざ重量増加をさせる、ということは少ないのではないか、と想像します。…もちろん、そう想像はしますが、実際に色々買って現物を確かめてみたわけではないので、これはあくまで妄想に過ぎません。

 現物を触って・確かめてナンボ、ということが世の中には多いので、こんな風に想像だけで話をしてみても、間違っている可能性が高そうです。

 ところで、実際のところ「純正A-bike より 8インチ空気タイヤ版 A-bicycle の方が断然イイ」は不思議でも何でもありませんでした。端的なのが、「パッチモンのプラ部品構造」と「純性A-bikeのプラ部品構造」の違いです。材料自体の強度に仮に差があったとしても、純正品の「プラ部品部分の構造・作り」はちょっと今一つだよなぁ・・・と、その場にいた人がみな首を一斉に傾けてしまったからです。

 それに加えて、パッチモンのシートシャフトと全部を繋ぐプラ部品には、内部にリブが形成され剛性を確保しているのに対し、純正品にはそのようなリブはなかった。つまり、単なるU字断面構造の強化プラスチックである。そこで、ためしにその部分を握ってみると、純正品ではグニッと変形するするのに対し、パッチモンの方は変形しない。材料自体の硬さは違うのかもしれないけれども、作りが違うせいか、力をかけたときの変形具合が違う。もちろん、変形が大きいのは純正品の方である。
 材料は重要でしょうが、せめてプラ部品には適切なリブを付けて剛性をアップさせるべきだよなぁ…と、純正品とパッチモノを実際に比べ見ながら、その時何人かで言いあったのでした。

 ところで、私のA-bikeはギアが壊れたままです。一体いつになったら、直すことができるでしょうか…。

2010-04-07[n年前へ]

中国名産「コピー商品」のヒミツ 

 前に、「純正A-bike より 8インチ空気タイヤ版 A-bicycle の方が断然イイ!の不思議」で、「(パッチモン=コピー商品の)8インチ空気タイヤ版 A-bicycle はさまざまな部分で改善がされていて、純正品A-bikeより(現時点では)遥かに"良い移動道具"になっている」と書きました。その時に感じたこと・その時コピー商品って面白いな、と感じたことを、遠藤健治の「中国コピー商品対抗記 (日経ものづくりの本) 」を読んでいて、思いだしました。

 コピー商品の中には、オリジナルの真正品をそっくりそのまま模倣したものだけでなく、そこに造り手のいろいろな意思や、考え、工夫が盛り込まれたものもあるからです。
 中国でコピー商品を作るたくさんのメーカが、どのようにVE(Value Engineering)を行い、どのように、(開発費や金型や工場建設費をすでに回収しきった)真正品メーカーよりも、必要な性能をできる限り落とさずに、どのように低価格を実現するかといったことや、純正品の足りないところ、たとえば、価格が高いとか、機能が今一つ足りない、といった点をいかに補い魅力的な商品を作りだすための努力を行っているかということが、この本には書かれています。
コピーメーカーは作業性よりも、とにかく低コストになる設計を重視するのです。人件費が低い中国では、作業の効率が多少落ちたとしても、コストが下がるのであれば躊躇せずに部品を削り、その分、人手でカバーする方法を採ることがわかりました。
 上の文は、そのほんの一例ですが、こんな例が具体的にたくさん書かれていて、「あぁ、なるほどそういうことなのか」と今更ながらに実感させられたのです。

 「(パッチモン=コピー商品の)8インチ空気タイヤ版 A-bicycle はさまざまな部分で改善がされていて、純正品A-bikeより(現時点では)遥かに"良い移動道具"になっている」は、たとえば、こんな感じの良い例です。

 まず、コピー商品メーカーは、真正品メーカーの手の届かないところや、企業努力が足りずにつくれなかった市場を見つけ出すことに長けており、その「見えない市場」にコピー商品を投入して市場を開拓すること。
 そして、将来、現在はコピー商品を作っている中国メーカーが、いつかオリジナルの製品を作り、世界を席巻する日を身近に感じたのです。
 もう一つは、コピー商品そのものよりも、それで荒稼ぎした利益を再投資するコピー商品メーカーの方が、真正品メーカーにとって脅威であり得るということ。

2010-08-03[n年前へ]

"ひと回り小さなサイズ"の8インチ空気タイヤ版A-bike 

 "(普通のA-bike型自転車よりも)ひと回り小さなサイズ"の8インチ空気タイヤ版A-bike型自転車が気になっています。一番右の写真の、奥が通常のa-bike型自転車で、手前が”ひとまわり小さなサイズ”の8インチ空気タイヤ版A-bike型自転車です。

 フルサイズA-bike(型自転車以上に)非実用的のようにも思いますが、何だかとても魅力的です。

 いつも携帯する携帯電話、つまりケータイがあるよう に、いつもケータイできる自転車というものがあっても良いように思います。そんな「あったらいいな」を形にすると、さて、どんな姿になるのでしょうか?



■Powered by yagm.net