2009-04-16[n年前へ]
■(A-bike型)自転車 A-bicycle を買ってみた。
A-bikeは、Wikipediaの言を引くと
世界初のポケット電卓開発(1972年発売)などで著名な英国の発明家、クライブ・シンクレアが設計した折り畳み自転車。ガラス繊維強化ポリアミドにより約5.7kgという超軽量化を実現、かつ頑丈で、日本国内外の安全基準をクリアしている。人間工学に基づいた設計で、通常の自転車とほぼ同様のライディングを誇る。折り畳めば飛行機の手荷物で持ち込めるコンパクトさが特徴。簡単に折り畳みが可能。というギミック満載の超小型折りたたみ自転車である。とはいえ、実際のユーザからは、軽量であっても決して「頑丈」ではない、とか決して「安全」でもない、というような話が聞こえてくる。
このA-bikeは4万円前後の値段になる。結構高い。だから、こういった製品では必ずある話として、中国製の偽物・コピー品もたくさん売りに出されている。たとえば、「A-SCOOTER 6インチ(エースクーター)RA-A6 」といったものである。大体、8000円ほどの値段で、色や部品構成などが違う、A-bikeのコピー品が売られている。
決して安くはない本家本元ですら、「頑丈」でも「安全」でもないのだから、格安としか言いようがないコピー品の耐久性・安全性は推して知るべし、である。しかし、本物にはないギミックが搭載されているようなモノもあって、興味をそそられるのもまた事実である。
A-bikeのタイヤは6インチだが、それを(チューブレスでない普通の空気タイヤの)8インチに変えたものを、ハードオフ併設のB・スポーツで売っているという情報が、「2009/03/16(月) 6インチまとめ、および比較とか」に書かれていた。そこで、実際に8インチ空気タイヤ版A-bikeコピー品を眺めに行ってみた。すると、値段相応の質感ではあるけれど、何しろ値段が値段なので、それがとても魅力的に見えてきた。
色々触っていじっている内に、こういったモノはすぐに消えてしまうような気がして(もちろん、もっと良いものが次々と現われてくるわけだが)、思わず買ってしまった。
2009-04-17[n年前へ]
■(A-bike型自転車の)8インチ空気タイヤ版A-Bicycle に乗ってみた
「(A-bike型)自転車 A-bicycle を買ってみた。」というわけで、いちばん最初の印象を書いてみます。ハードオフ併設のB・スポーツ店、(サイトに行けば手に入る5パーセント割引チケットを使うことで)値段は8千円ほどでした。これが、新品の「自転車」であると思えば、実に格安の値段に思えます。もちろん、「安物買いの銭失い」という言葉を実感させられる覚悟をした上で、ということが前提の話です。価格が1万5千円を超えていたら、質感・剛性感はとても「低い」と感じるでしょうが、8千円という値段を考えると、値段以上の価値があるように思えます。何しろ、工具も(米国式バルブの)空気入れも付属して、この値段なのです。
畳んだ時の大きさはとても小さく、車重も軽いため「持ち歩き」は非常に気軽にできるように思えます。右上の写真は、折りたたんだ時の形状です。サイズ比較用の「25cmの靴」と比較してみれば、実に小さいことがわかります。テニスラケットを2本入れたようなバックと同じか、それより少し小さいくらいの感じです。バックは少し大きめに作られているので、厚手の買い物バッグに入れて持ち歩いてもまったく問題ないくらいの大きさと重さです。
折りたたまれている状態から、何アクションかで組み上げてみると、その大きさの変化には本当にびっくりしました。しかも、その「変身」が30秒弱の時間で行われること、「最小限のメカニズム+部品構成で作られている」ことに驚かされましたした。「 本物A-bike 」の設計技術には、とても感心させられます。
さて、自転車に乗ってみると、タイヤが極小径の8インチ≒20センチメートル( 本物A-bike は6インチ≒15センチメートル)ほどなので、ハムスターのような気持にはなってシャカシャカ漕がないと速度が出ません。けれど、シャカシャカ漕ぎ続けてさえいれば、ケータイ片手の自転車高校生よりは速度が出るような感じです。
というわけで、まずは、空気圧を調整して気持ちよく乗れるようにして、5kmくらい走って平均速度を調べてみようと思います。第一印象は、(値段を考えると)なかなかの優れものです。
2009-04-19[n年前へ]
■(A-bike型自転車の)8インチ空気タイヤ版A-Bicycle の「バック工作」と「タイヤ圧変更」
「 A-bike 」のパッチモノ、(A-bike型自転車の)8インチ空気タイヤ版A-Bicycle の「お手入れ」を少ししてみました。「 A-bike 」のパッチモノは、「A-SCOOTER 6インチ(エースクーター)RA-A6 」といった具合に、たくさん出ています。私の買ったのは「タイヤが本家より大きめの8インチだけれども、本家と同じ空気タイヤ(チューブタイヤ)を使っているバージョン」です。右上の写真でわかるように、折りたたむんでバッグに入れた時のサイズを新書と比べてみても、本当にびっくりするくらい小さいことがわかると思います。「 A-bike 」を知らない人が、このバッグを見ても、決して中に「折りたたみ自転車」が入っているとは気づかないと思います。
付属のバッグには、肩掛けストラップを取り付ける金具が付いていたので、これ幸いと、昔使っていた革製ノートPCバッグの肩掛けストラップを取り付けてみました。そういう風に「付属のバッグを肩掛け可能なバッグ」に変えてみたが右上の写真になります。また、金具が当たって破れそうな個所には、100円ショップで買った補強材を内側から貼り付けて、少しでも長持ちするように(と願いながら)手を入れてみました。
付属のマニュアルには、8インチのタイヤに入れる空気の圧力は2.5気圧にすべし、と書いてあります。実際、空気圧を計ってみると、その空気圧に調整されていました。ただ乗ってみた感覚では、少しタイヤが柔らかく感じたので、空気圧を少し高めの3気圧にしてみました。(右の写真に写っている)付属の赤い空気入れでも特に問題なく空気を入れることはできましたが、今回は圧力を見ながら空気を注入するために(右の写真では付属の赤い空気入れの隣に写っている)別の空気入れを使いました。
その結果、少し走りやすくなったようにも思いますが、平地だと時速10~12kmくらいの速度で、普通の段差なら気にならない、という感じです。一回、溝に気付かずに突入してしまいましたが、大丈夫でした。タイヤが6インチの本家自転車だったら転んでいたかもしれない、と感じるくらいの溝でしたが、少しだけ大径タイヤのせいか、大丈夫でした。
今のところ、(A-bike型自転車の)8インチ空気タイヤ版A-Bicycleはなかなか快調です。身近な街並みを眺めてみると、「8インチ」「空気タイヤ」というデザインが必須のような気がしますから、意外に本家本元品よりも(耐久性はないのでしょうが)実用になるのかもしれません。
2009-04-29[n年前へ]
■(A-bike型自転車の)8インチ空気タイヤ版A-Bicycle のツーリング・ビデオ
(A-bike型”パッチモン”自転車の)8インチ空気タイヤ版A-Bicycle を買い、使っています(現在調査中ですが、同じようなパッチものは、AmazonではA-SCOOTER 8インチ RA-A8・楽天ならこのRA-A8のようです)。15秒ほどで折りたたんだり、自転車の形に戻したりすることができる素晴らしいギミックの自転車です。しかも、5.7kgほどの重さでとても軽く、折りたたむととても小さく、持ち歩いていてもまさかそれが自転車だは気付く人はいないと思います。
このA-bikeのニセモノ自転車、8インチ空気タイヤ版A-Bicycleが、一体、どんな道をどの程度の速さで走ることができるのか?と思う人は多いかもしれません。そこで、8インチ空気タイヤ版A-Bicycleに乗って、ツーリング・ビデオを撮ってみました。それが下の動画です。
8kmほどの道のりをトータル20分で走ったので、平均時速は25km程度になります。「坂道を駆け抜けたり、線路を渡ったり、横断歩道の階段を手持ちで上り、横断歩道上を走り抜けたり、商店街の路地を通り、高さ1.2メートルほどの堤防の上にヒョイと載せて登ってみたり、その高さを自転車を持ったまま飛び降りたり、堤防を抜けて海辺の灯台にたどり着いて海を見るまで”まさに山あり谷あり”の10+10分のツーリング動画」です。今のところ、(A-bikeのニセモノですが)8インチ空気タイヤ版A-Bicycle、は移動手段として、いざとなったら「携帯すればいい」という点がゆえに、とても素晴らしい道具です。
2009-04-30[n年前へ]
■純正A-bike より 8インチ空気タイヤ版 A-bicycle の方が断然イイ!の不思議
「(A-bike型自転車の)8インチ空気タイヤ版A-Bicycle のツーリング・ビデオ」などで書いているように、ギミック満載の折りたたみ自転車A-bike のパッチモン自転車(つまりは偽物の)8インチ空気タイヤ版A-Bicycle を買って乗っている。それを見たリッチな知人が純正A-bikeを公式サイトから購入した。サイトで「購入ボタン」を押してから、5日ほどで香港から自転車が送られてきたという。
そこで、「純正A-bike」とパッチモン「8インチ空気タイヤ版 A-bicycle」を比べてみた。(参考までに、楽天で売っている税込 13800 円ナリのA-SCOOTER 8インチ RA-A8シルバー も、ショップ・メーカに確認したところ、同じく8インチ空気タイヤでした。もちろん、その他の構造が同じかどうかはわかりません)。また、私が買った8インチ空気タイヤ版 A-bicycleは「体重計」で実測した限りでは5.5kgを少し超える程度でした。7.5kgのものではないと、ここに明記しておきます。
純正品とパッチモン8インチ空気タイヤ版のデザインは全くといってよいほどに同じに見える。とはいえ、やはり純正品の方が純正品がゆえに綺麗で格好良く見える。右上や下の写真で、右側が純正A-bikeで、左側がパッチモン「8インチ空気タイヤ版 A-bicycle」である(フレームの色が違うのは、パッチモンには何種類も色があり、私がブラックを買ったからというだけである)。
さて、一緒に折りたたまれた状態から組み上げてみた。…すると、なんとコロッと音を立てて、ネジが一本落ちた。ネジが落ちた源を捜してみると、なんと、純正A-bikeのシートを支えるネジだった。ここら辺から、少し「純正A-bike」に不安を抱えながら、「純正A-bike」と「8インチ空気タイヤ版 A-bicycle」を乗り比べてみると、比べようもないほどにニセモノの方が遥かに安定していて、安心して自転車に乗り・走らせることができることに驚かされた。
少なくとも、今回比べた純正A-bikeは「剛性」「直進性」において、パッチモンに比べてかなり劣っていた。前輪・後輪の直進性、そしてフレームから後輪への剛性感が、全然違うのである。それは、単に個体差かもしれない。しかし、細かな部分の設計が違うことにも原因があるように見えた。それは、たとえば、6インチと8インチというタイヤ径の違い、あるいは、キャンバー角の設計の違いである。そしてまた、同じ寸法・作りのようで、実は結構違う各パーツの剛性・設計の違いである。
たとえば、前輪と後輪を繋ぐ角型シャフトは、純正品の方が細く、中央部分の折りたたみ部にはかなり遊びがあり、少し曲がってしまう。しかし、パッチモンの角型シャフトは純正品より一目でわかるほどに幅広く、折りたたみ部を伸ばした状態では全く遊びがなく堅いのである。それに加えて、パッチモンのシートシャフトと全部を繋ぐプラ部品には、(右の写真のように)内部にリブが形成され剛性を確保しているのに対し、純正品にはそのようなリブはなかった。つまり、単なるU字断面構造の強化プラスチックである。そこで、ためしにその部分を握ってみると、純正品ではグニッと変形するするのに対し、パッチモンの方は変形しない。材料自体の硬さは違うのかもしれないけれども、作りが違うせいか、力をかけたときの変形具合が違う。もちろん、変形が大きいのは純正品の方である。ちなみに、純正品のプラ部品内部の構成写真が下の写真だ。
他にも、パッチモンA-bicycleのシートシャフトの部分には、元祖A-bikeにはない(3段階を選ぶことができる)ポッチがついていて、組み立て・折り畳み時に位置出しが簡単で便利に思える。また、純正A-bikeでは、タイヤに空気を入れる時にチューブとバルブ金具の間が捻じれて負荷がかかりがちで少し不安になるのに対し、8インチ版空気タイヤのパッチモンでは、空気を入れるのにバルブ部分をねじる必要がない。この差は、タイヤに空気を入れる時に、バルブ接続部分の負荷が原因によるパンクの発生量を差を生み、パッチモンの方がパンクしづらいのではないか、と思わさせる。
意外なことに、8インチ空気タイヤ版 A-bicycle はさまざまな部分で改善がされていて、純正品より(現時点では)遥かに「良い移動道具」になっている。個体差は大きいだろうから、一概に判断することはできないが、今日の純正A-bike v.s. 8インチ空気タイヤ版 A-bicycle を実際に眺め、実際に触り、実際に乗ってみた上での勝負結果では、モノとしてはパッチモンの圧勝だった。もちろん、メーカによる保証などは考えない上での話、である。