hirax.net::Keywords::「CanCAM」のブログ



2008-08-11[n年前へ]

LEONは「ヅラ」でCanCamは「ウィッグ」か!? 

 右の図は、ホワイトボードに描かれた「決して理想的ではないデコボコな”私”」(左下)が読む、雑誌LEON(左上) と CanCam(右)の違いである。

 この図が言わんとしていることは、誰しも理想的な姿や内面・経験を持ち合わせてはいないけれど、それに対して雑誌LEONやCanCamがどのようなソリューションを与えてくれるか、ということである。LEONはとりあえず「はい、コレがあれば実用的には多分大丈夫」という大雑把な外枠を与えてくれる。デコボコな自分とその外枠の間を埋める作業はテキトーで良いのである。一方、CanCamの場合には、理想的な姿・外枠が与えられたら、本来デコボコな自分をその外枠に合わせるための各種パテ・技法が説明されている、という風になる。

 それをさらに一言でまとめてしまえば、「他の人からは不自然に見えても自分が満足できれば良い”ヅラ”」か「他の人から不自然には決して見えないように工夫する”ウィッグ”」の違いのように思えてくる。つまり、LEONは「ヅラ」で、CanCamは「ウィッグ」なのだ。

 実際、右上の図はいかにも「不自然な”ヅラ”」と「ウィッグ」を描いたものに見える。……しかし、それを逆に言うなら、LEONやCanCamは「自然で緻密」か「不自然・大雑把」かという違いだけということもできる、のかもしれない。

男性雑誌と女性雑誌の違い






2008-09-15[n年前へ]

雑誌の「読者年齢vs.購買力」マップを眺めてみると!? 

 右に貼り付けた説明スライドのように、「雑誌DE流行マップ」の狙いは雑誌や流行りというものを色々な見方で眺めたいということです。 だから、たとえば、雑誌タイトルの一覧ページでは10種ほどの眺め方ができるわけです。

 さまざまな軸で雑誌を眺めたり、言葉を眺めたり、あるいはそこに登場する人たちを眺め直してみることで、流行りや流行らないことの全体像を見てみたい、あるいはその全体の中に各部分がどう位置しているかを眺めてみたい、と思いました。そこで、そんなことができるツールを作ってみたのです。

 ツールを作ってみたので、まずは「読者の年齢」「読者の購買力」「読者の数」という三つの軸で雑誌や流行を眺めてみることにしました。ここで、「読者の年齢」というのは「その雑誌を買っている読者の平均年齢」で、「読者の購買力」というのは「その雑誌を買っている読者がファッション・余暇などに費やしているお金の量」で、「読者の数」というのは「その雑誌を買っている人たちの数」です。

 右の散布図は、雑誌の「読者の年齢vs.読者の購買力」チャート表示をしてみたところです。横軸が「読者の年齢」で、縦軸が「読者の購買力」です。バラツキはもちろんありますが、大雑把には右上がりの傾向を示しています。つまり、「年齢が高い方が購買力も高い」という単純な傾向です。ただ、そこにはバラツキもあって、そのバラツキこそが「読者の年齢vs.読者の購買力」というポジショニングマップから見えてくる雑誌読者層、雑誌の読者の姿、ということになります(いずれの値も独自の適当ロジックで算出している推定値ですから、正確な姿からはほど遠いとは思います。ただ、「読者の購買力」推定と「読者年齢推定」は独立に推定していることは付記しておきます)。

 このグラフを見ると、non-noJJLEONが一直線に並んでいたりして、少し面白いです。年齢が高くなっても若い頃のままの購買力の増加を保ち続けているのが、LEONなんだろうかとか想像したくなります。また、同じ赤文字・女子大生系でも、JJよりCanCamの購買力が低い!?なんていう姿が見えたりします。さらに、CanCamAneCanもほぼ一直線上に並んでいて、その先にはSTORYがいます。つまり、「CanCamAneCanという道を真っ直ぐにそのまま進んでいくと40歳を過ぎる頃にはSTORYを読んでいるかもしれない!?」というような想像ができたりするわけです。

「読者年齢vs.購買力」スライド2散布図1






2008-09-16[n年前へ]

雑誌の「読者数vs.購買力」を眺めてみると!? 

 「雑誌DE流行マップ」で、雑誌の「読者数vs.読者の購買力」を眺めてみたのが、右のグラフです。読者数が多い雑誌ほど読者の購買力が急激に少なくなる、というよくあるタイプの分布図になります。

 この分布図は「読者数が多い雑誌ほど読者の購買力が急激に少なくなる」というよりは、読者数が少ない雑誌は読者の購買力がとても高い、という方が正確かもしれません。読者数が多ければ読者の購買力が低くても雑誌は存続できるでしょうが、読者数が少ない雑誌は、読者の購買力が高くないと雑誌を刊行し続けることはできないでしょうからです。

 たとえば、CanCamは圧倒的な読者数を誇りますが、その一方で、(独自の実にテキトーな特徴量算出アルゴリズムでは)読者の購買力は低いのです。JJ, PINKY,RAY,Vivi,CanCam といった「お姉系、赤文字系、女子大生系」の雑誌だけを表示して、それらの雑誌それぞれのポジショニングを眺めてみるのも面白いと思います。

雑誌の「読者数vs.購買力








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