hirax.net::Keywords::「iPhone」のブログ



2010-12-21[n年前へ]

流れる時間を見るには、それなりの時間がかかる。 

 微速度動画を撮影するために、上海問屋の「携帯電話用 三脚固定ホルダー DN-100CC」を買いました。携帯電話やiPhoneなどを三脚に固定するためのミニ万力です。その構造は、あくまで単なるミニな万力に過ぎません。だから、万力が掴むことができるものであれば、どんなものでも三脚に固定することができます。

 デジカメに近づこうとする携帯電話は数多くありますが、三脚用の穴を備えた携帯電話がある、という話は聞きません。閑雅て見れば、それも至極当然の当たり前の話で、撮影中は三脚に固定されてしまうような携帯電話があったとしたら、それはもはや「携帯」電話ではありません。

 微速度動画の撮影作業は、時間がかかります。ほんの数秒の動画のために、その傍らで数十分待ち続けなければなりません。そして、数十秒の動画を作りたければ、数時間じっと待ち続けることになります。(だから、微速度動画の撮影はとても楽しいのですが、多くの人が楽しむ機能ではないだろうとも感じています)

 そんな風に時間が過ぎるのを、ゆっくり動く街を眺めつつ本を読み、ただ待ち続けていると、ドラえもんが話したこんな言葉をふと思い出しました。
のび太君、百年の歴史を見るには、
百年かかるんだよ…。

 流れる時間を見るには、それなりの時間がかかる、そんなことを草むらに座りながら、感じたのです。それなりの時間がかかるけれど、それなりの時間がをかけただけの価値がある、微速度動画の撮影をした後には、そんなことを感じるのです。

流れる時間を見るには、それなりの時間がかかる。 






2010-12-24[n年前へ]

iPhone リアルタイム動画像処理コーディング 

 自分が欲しいと思えるデジタルカメラが欲しくて、iPhoneプログラミングの勉強がてらiPhoneで動画像処理を行うプログラムのスケルトンを作ってみました。そんな「1.カメラ映像→(電子ズーム使用時は解像度変換)→2.OpenCVを使った画像処理→3.処理動画保存→4.画面描画」という処理を行わせるコードを書くときにメモしたことを、忘れないように書いておきます。

 特に時間のかかる画像処理を行うのでなければ、AVCaptureSessionPreset640x480、つまり、VGA(640x480)の撮影でも15FPS弱で処理をさせることができます。それを逆に言えば、iPhone4では、リアルタイムVGA動画処理&ファイル保存を15FPSで処理しようと思うと「機械の気持ちにならないとダメ」という感触です(動画保存処理を同時にさせるのでなければ、処理落ちはしないと思います)。

 何より一番処理に時間がかかるのは、「3.処理動画保存」の部分でした。この部分は「コードを変えることで処理速度を改善させる」ということがなかなかできないようなので(速く処理を行わせる方法があれば知りたいです)、もしも処理動画をスムースに保存させようと思うなら、それ以外の部分を「機械の気持ち」に沿って地道なダイエットをしないといけないように思われます。

 「2.画像処理」部分(とその前段)で「電子ズーム+色変換」を実装&動画保存させてみたのが、下の動画になります(撮影された動画を眺めてみると、「解像度変換・切り出し」における”中央部での丸め処理”が上手くないようですね)。「機械の気持ち」がわかり、自然に話すことができるようになるまでには、まだまだずいぶんと距離がありそうです。



 (「テストチャート」のページを映し出しているコンピュータ画面を撮影した動画です)

2010-12-28[n年前へ]

iPhone4でマーカレス拡張現実のPTAMを動かす 

 Aaron Wetzlerさんが行った「(カメラに映る画像から空間把握を行うことができる) PTAM(Parallel Tracking and Mapping for Small AR Workspaces) のiPhoneへの移植作業レポートとプロジェクトソース」がGitHubに公開されています。そこで早速ビルドし、iPhone4でPTAMを動かしてみることにしました。

 下の動画が「PCのディスプレイにiPhoneを向けて、PTAMで空間認識をスタートさせたようす」を撮影してみたものです。「思った通りには動かない部分が残っている」ということですが、それでも手元のケータイ(スマートフォン)が空間自動認識をしているようすを眺めていると、たとえ動きが不十分であるにしても、なかなかに楽しいものです。(プロジェクト設定やソースコードを眺めた限りでは)高速化する余地がまだまだ多くありそうに見えますから、色々なことをさせる機能を追加したりして、実用的なものへとさらに作り変えるのも面白いかもしれません。



 現実にはありえないような不思議なものを映し出してみたり、あるいは、現実の世界をより現実(と思えるもの)に見せてみたり、あるいは目の前の世界を誰か全然別の時(空間)にいる人たちと共有してみたり・・・色々なことができそうな気がします。下に貼付けてみた(PCで動かした)PTAMのデモ動画でも眺めつつ、「あんなこといいな、できたらいいな」と思えることを色々考えてみることにしましょうか。

2010-12-29[n年前へ]

AccuSmart Camera 期間限定で無料公開中 

 「"写真処理機器シェアNO.1のノーリツ鋼機が、未だかつてない感動画質のカメラアプリをリリース! 期間限定で無料公開中"」という、AccuSmart Camera。ウニョウニョ動くインターフェースが面白い。

 プロ向け写真処理機器のグローバルメーカー、NORITSUから 写真を手軽に”美しく”撮れるカメラアプリが登場しました。 Apple標準カメラでは今ひとつキレイに撮影できなかったシーンも、 AccuSmart™自動補正により美しく撮影することができます。

2010-12-31[n年前へ]

何かを作る時の「円グラフ」 

 iPhone用のビデオカメラ・ソフトにソフトフォーカス効果を実装してみました。口径の大きなレンズを使った時のような被写界深度が浅い映像にさせる、という処理を書いてみました。テスト用に撮影した動画のひとつが、下に貼付けたものになります。

 「ぼかし処理」くらいなら簡単に実装できるだろうと思いつつコードを書き始めたのですが、意外なほど時間がかかってしまいました。時間がかかったのは、丸め誤差や端部処理をどう扱うかを決めるまでに試行錯誤を繰り返してしまったからです。使った時間を円グラフで描くなら、半分が「作り方の概略を決める作業」で、もう半分が「単純だけれど(作り終わる)先が見えなくなりがちな実装作業」でした。そういえば、昔そんなソフトウェアを実装したときも、速度と不連続性のバランスを帳尻合わせすることに苦労したのですが、そんなことを、コード書きとテスト作業をするまですっかり忘れていたことに気づかされたのです。

 何かを作る時、「かかった時間の内訳円グラフ」を作ったなら、一体どんなものになるのだろうか、と考えます。そして、その円グラフを”まぁまぁ”の範囲で予想できるようになりたいものです。・・・それを言い換えれば、自分が作り上げたいと思うこと、それを作るために必要になるだろう作業をすべて”まぁまぁ”の範囲でできるようになりたいと夢みてる・・・のだろうか、と思います。



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