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2001-02-22[n年前へ]

Having Lost Kittens 

デスクトップの隣に


  夢を見た。たいていの夢がそうであるように、夢の内容をほとんど思い出すことができないのだけれど、何故か迷子の子ネコたちが泣いてばかりいる夢だった。夢の中では、童謡そのままに、子ネコたちを前にしていぬのおまわりさんが困ってしまっていたような気もする。つまりは、夢を見ていた人以外にはわけのわからない話だろう。
 その日、2月22日が「猫の日」だったことを知ったのは、たぶんその次の日だ。あるいは、知ったのはもっと後だったかもしれない。とにかく、その夢を見ていた時、私はそんなことは全然知らなかった。
 

 そういえば、私はネコを飼っている。といっても、そのネコが暮らしている世界は私のデスクトップの中である。一言で言ってしまえば、そのネコは誰でも知ってるnekoだ。いつもバックグラウンドで動かしているので、私の汚いデスクトップではなかなか見ることができなかったりするのだけれど、このkonekoたちはいつもいつも「私が作業している画面の後ろ」にいるのである。
 
 

 ところで、私の職場のデスクトップにはこんな風に二つの液晶画面が並んでいる。片方はデスクトップPCに繋がった普通の液晶ディスプレイで、もう片方はノートPCの液晶画面だ。結局、二つのPCの画面が並んでいるわけだけど、どこドアでキーボードとマウスを共有している。

 共有しているなんて言ってしまうと堅苦しく聞こえるのだけれど、マウスが画面の端にくると隣の液晶の画面へマウスのコントロールが移るようになっているだけだ。例えば、左のデスクトップPCに繋がった液晶ディスプレイの中でマウスを右端に持っていくと、カーソルがいつの間にか右のノートPCの液晶の中に移動していくのである。マウスは二つの隣り合った液晶画面の間を自由自在に動くのである。

 それに加えて、LANクリップボードで両者のクリップボードも共有しているので、こうなるともう二つのPCを使っているという意識が消えてしまいそうな程、とてもシームレスな二つのデスクトップを使って私は作業していることになる。

 そんな風にして、私が操るマウスの方は二つの液晶画面の間を自由自在に動くわけだけれど、私が飼っているネコたちは同じようにはいかない。一つの液晶画面の中、つまりは一台のPCに繋がったPCの中でしか動けないのである。マウスを追いかけて、左の液晶画面の中から右のノートPC液晶画面の方へ行こうとしても、隣の画面の中に入っていくなんてことはできずに、ただ画面の端をガリガリと爪でひっかいているだけなのである。

 迷子の子ネコたちの夢を見てから数日後、何故か上手く回らない頭でこのデスクトップを眺めていると、その中のネコたちがまるで夢の中で泣いていた子ネコたちのように見えた。迷子になって、自分の居場所から遠く離れて泣いていた子ネコたちのように見えたのである。

 その時ふと、このnekoをどこドアと同じようにネットワーク対応にしてみよう、と思い始めたのである。ネットワークに繋がっているPCのデスクトップの中を駆けめぐることのできるようにすれば、このkoneko達は画面の端をガリガリと爪でひっかくなんてことはしなくて済むかもしれない。そうすれば、私のデスクトップの上では、konekoたちは二つの液晶画面、二つのPCの中を自由自在に走り回るだろう。

 そうなれば、もうそのkonekoたちにとっては、離れたデスクトップであっても、それはもうすぐ隣みたいなものになるかもしれない。
 
 
 

2002-03-23[n年前へ]

インドで考たこと Dualの有効性編 

 「負荷がかかる処理は用途ごとに複数台準備する方がよいのかな」には、「処理を操作・連携せさる処理を作業者がスムーズにできる限りは賛成」です。あと、単なる処理速度の話にはもう全然異議などありません。
 だけど、それが実際に作業を人間がするときの話だと、少し別。「処理を操作・連携せさる処理を作業者がスムーズにできる」ってなかなかWindows環境では難しかったりする場合も多いようにも思ったりします。
 例えば、ちなみに私のデスクトップのPCではMathematica、Photoshop, Premire, Illustrator, InDesighn, After Effects辺りが常時立ち上げて、連携させながら作業するわけです。片方で処理した結果をコピペしつつ違うソフトに突っ込んで処理させたり、Googleに色んなことを教えてもらいながら、VisualC++でソフトを書いてコンパイルして、何ていう風に。そんなタスク切り替えが頻繁におきる仕事が普通かどうかはさておき…。
 ところが、作業するワタシは一人なので、複数のソフトを色々切り替えるのにあまりに複数のPCでやるとワンクッション入って不便なんですねぇ…。モニタやキーボードやマウスを切り替え機で切り替えるのは、面倒ですから。一応今でもドコドア+LANクリップボードで二台のPCを使ってはいるのだけど、それですでに液晶ディスプレイ三枚…。なんか居室の作業では、複数のPCを切り替える時に、自分の頭の中のタスク切り替えが上手くいかない(というか次に頭の中のタスクを元に戻すのに時間がかかるような感じがする)ので、結局二台に戻してしまいました。
 プログレ・キーボード派だったワタシとしては、前は複数のPCに囲まれていたし、実験室ではそれぞれ1制御1PCで結局多数のPC群に囲まれているのですが、それが居室だとどうも感覚的にストレスがたまりましたね…。あと何よりデュアルのありがたいのはオンボロプログラムが暴走しまくっても、操作感覚は素早いままってとこ。(何だそりゃ…)
 もちろん、Mathematicaなんかはネットワークがらみがちゃんとしてるので、フロントエンドだけ自分のPCでカーネルは他のPCで動かしてますし、他のUNIX系のマシンで動くソフトに関してはもちろん処理だけそっちでやらせて、自分のPC上ではXクライアントしか動いてないわけです…。こういった、ソフトの表示系と内部処理を別のマシンで動かせるようになると、複数台使っていても操作感覚は変わらないし、とても便利なんですけどWindowsだとなかなかないですよねぇ、そんなの…。
 なので、ワタシはよく雑誌記事の単なるベンチマークを見ると、実際に行う作業を人間がしてるときの、操作性を確かめてみてもらいたいなぁ、と思うのです。「仕事はコンピューターがするんじゃない、人間がするんだぁ」って踊る大走査線風に言いたくなるのです。
 ただ、こうも思います。ささっと違う仕事に頭を切り替えるわけには行きづらいタイプの仕事、例えばソフトのプログラマーや込み入ったメカを設計するタイプの仕事などでは、こんな風な仕事の要求はされないだろうなぁ、とも思います。
 あっ、念のため、タイトルには意味無いです。あと、「それは、こーすりゃ解決さ」っていうツッコミなんがのどから手が出るほど欲しいです、ハイ。

2002-12-24[n年前へ]

ATOK「コマンド」プラグイン 

 まるで何かから逃避するかのように、ATOK「コマンド」プラグインなんてものを作ってしまいました。これが何かと言えばATOKから例えば"nslookup"なんて入力してAMET変換すると、その結果が表示されたり、あるいはまた、"perl -v"なんて入力すれば、
This is perl, v5.6.1 built for MSWin32-x86-multi-thread
(with 1 registered patch, see perl -V for m
と変換されるわけです。ただし、256文字以降は変換されないため、そんな時はクリップボードにもコピーしているので、変換後ペーストすることになります。すると、This is perl, v5.6.1 built for MSWin32-x86-multi-thread
(中略)
perl' or `perldoc perl'. If you have access to the
Internet, point your browser at http://www.perl.com/, the Perl Home Page.
なんてちゃんと変換されるわけです。つまりは、ATOKから外部のプログラムを使うことができるので、何でもできるというわけです。ATOKからperl、ruby、EXEもう何でもかんでも呼び放題です。
 結果が256文字以上の場合はキーボードイベントで送るのも手かと思うのですけど、日本語処理がそれだとできなくなるし困ったもんだ、と思って悩んでいるところです。あと、カレントディレクトリやらヒストリ機能やらも実装しようかどうしようか、と悩んでいるところ。とりあえず、この二つはちゃんと入れてからアップロードしましょうか。とはいえ、こんなソフトを使う人がいるかどうか判らないし…気分が向けばというところ。とはいえ、現実逃避モードに入っているから…。

2002-12-25[n年前へ]

ATOK 「コマンド処理」プラグイン 

 結局、クリップボード経由で自動ペースト(Ctrl + V)方式に変更。というわけで、ペーストをCtrl+Vでサポートしていない環境では使えないです。とはいえ、その場合にもクリップボードに結果が入れられているので、もしかしたら使えるかも。
 Cygwinやらperl, rubyのワンライナーやら得意な人のご意見など参考にしてみたい、です。とはいえ、数式処理プラグインと同時併用は今のところできませんのでご注意を。というわけで、人柱版をここにおいておきます。とりあえず、面白いけど需要は少ないか。
 ちなみに、"calc"と打てば電卓が立ち上がります。とはいえ、そういう類のことはShellExecuteEXを使う「ラウンチャー」プラグインを別途用意してあるので、そちらを使う方が便利ですかね。

2004-04-09[n年前へ]

ATOK用perl機能追加プラグイン 

 ATOKの変換機能を使ってperlのコマンドを使うことができる「ATOK用perl機能追加プラグイン」を作ってみました。これは、以前作ったATOK用コマンドライン機能追加プラグインを機能縮小・変更したものです。動作するためには、ATOKとperlがWindowsにインストールされている必要があります。

 このソフトウェアを使うと、ATOK上で半角英数で入力中に、例えば

print sin(3)/5
と入力して、「AMET変換」をすると、
0.0282240016119734
と出力されますし、
system(calc)
なんて入力・変換すると計算機が起動します。ちなみに、クリップボードにテキスト形式のデータが入っていれば、その内容に対して処理をすることができます。つまり、テキストデータの羅列がクリップボードにコピーされている状態で、
while(<>){print $_;}
なんて入力・変換すると、クリップボードの中身がそのまま出力されるわけです。もちろん、その内容に何かの処理をするのも当然アリでしょう。例えば、エディタで作業中に「全選択」「コピー」して、perlのコマンドで全体に処理をかける、なんていうことも朝飯前です。

 ちなみに、出力結果が長く(200文字程度以上に)なるときには末尾に"&"を付けて下さい。また、ATOK数式処理プラグインと同じように、末尾に"="をつけると入力内容も表示されます。その場合、
print sin(3)/5=
と入力すると、
print sin(3)/5 = 0.0282240016119734
と変換・出力されます。

 というわけで、これからATOKとperlとこのプラグインさえあれば、どんなソフトもperlの機能が利用できるわけです。正規表現を利用した処理でも数値計算でもなんでもござれ、というわけです。AMETを使ったことがない人は、AMET変換をワンアクションでできるようにしておくようにした方が良いでしょう。

 ちなみに、これは、一言で言ってしまうとperlのワンライナーが使えるようにする機能拡張ということになりますが、もしかしたら今後、履歴保存もできるようにするかもしれません。詳しくは、日曜日にでも書くと思います。とりあえず、ATOKユーザーでperl好きな人には便利かも。周りの人をちょっとビックリさせ自慢してみるためダケにでも、いかがでしょうか?



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