2009-06-01[n年前へ]
■表に出すもの、内に秘めるものの割合
北村薫の「夜の蝉 (創元推理文庫―現代日本推理小説叢書) 」から。
水鳥の脚使いではありませんが、内に何かを秘めない人はいません。何をどれぐらい表にし裏にするかは人によって違います。どんなにしてもいえないことというのは誰にでもあるのです。・・・ある意味では、その割合こそが、動かしようのないその人らしさを作るのでしょう。
「6月の花嫁」
2009-06-30[n年前へ]
■有限要素法を理解するには、プログラムリストが最も適切な表現手段である
20年前に出版された(今ではミステリ作家として有名な)森博嗣の「C言語による有限要素法入門 」から。(ちなみに森博嗣には「C言語によるマトリックス演算 」という著書もある)
本書は、有限要素法をC言語で実行することはもちろんだが、むしろ、C言語によって有限要素法を理解する目的に適している。有限要素法を理解するには、プログラムリストが最も適切な表現手段であるからであり、C言語のリストは、目に優しい端正なコーディングが可能である。
1989年1月 森博嗣
2010-01-20[n年前へ]
■受動歩行を用いた「歩くモアイ」の作り方
受動歩行による、「歩く(イースター島の)モアイ」の作り方。受動歩行については、「受動歩行メカのネガティブ・フィードバック構造」といった過去記事も参考にすると面白いかもしれません。
2010-11-05[n年前へ]
■虹を眺めるミステリー
右の写真は、9月終わりの朝に、ピッツバーグのThree Rivers Meeting Point で撮影した写真です。高く吹き上がる噴水に綺麗な虹が浮かんでいます。・・・ということは、私が一体この噴水をどんな方向から眺めていたのかわかるはず?・・・そんな問いを、虹が写る写真を見るたびに、思わず投げかけてみたくなります。
2011-04-26[n年前へ]
■バス停ミステリーツアー「国道駅前バス停」編
「高周波前」という理系心をくすぐる、けれど奇妙奇天烈な名前のバス停を目にしてから、変な名を持つ色々なバス停を眺めたくなりました。そんなわけで、先日眺めに行ったバス停は「国道駅前」という名を持つバス停です。もう少し正確に書けば、「市営バス停・国道駅前」という名前で、一体「市」なのか「国」なのか、バスなの(普通の)車両なのか列車なのか、道なのか駅なのか…その辺りを実に煙に巻く不思議な名前を持つバス停なのです。
「国道」は車(やバイク)が走るわけですから、車の一種に分類されるバスが止まる「バス停」が国道沿いにある、というところまではわかります。…けれど、「駅」という名前は列車が止まる場所に付けられるような気もしますから、「国道駅前」という名前を持つバス停を目の前に眺めると、…とても不思議な心地になります。
このバス停は、「国道駅前」という名を持つ「鶴見臨港鉄道の駅」前にあることから名付けられています。…それでは、なぜ鉄道の駅に「国道」という名前が付けられているかと言えば、それは「國道一号」沿い」にその鉄道駅があったから、ということになります。
奇妙な名前を持つ「バス停の名前」は奇妙な鉄道駅名に由来して、そしてその奇妙な鉄道駅名は、江戸の日本橋から京都の三条大橋に繋がる東海道を受け継ぐ「國道一号」に由来する、というわけです。そう聞くと、なるほどと思えます。
…どんなに不思議に思えても歴史をたどれば大概のものが「自然」に思えてくるものです。世の中には、「不自然なもの」はあまりないのです。どんなに奇妙に感じられたとしても、その成り立ちを追いかけてみれば、意外に自然に思えてきたりする…のかもしれません。