2008-02-03[n年前へ]
■「降る雪」と「後幕シンクロ」と「写真」
「こんなに綺麗な景色なのに、なぜ写真には写らないんだろう」と思うことは多い。夜空に上る月を見て、大きく見える月にレンズを向け、シャッターボタンを押してみても、写真に写る月はとても小さい。…あるいは、雪が舞い降りる景色を撮影してみても、写真の中の雪は小さな埃にしか見えない。
印象に近い「降る雪」を写そうとする時、よく使われるテクニックが日中シンクロ(ストロボの強制発光)だ。小さく見えにくい雪にストロボの光をあて、ボケ気味に明るく大きく写すことで、雪を印象的に映し出す技法である。目の前を過ぎていく近くの雪だけを明るく映し出し、それ以外の背景に対してはストロボの効果がないために、結果的に雪が背景に対して浮かび上がる。
とはいえ、シャッターを切った瞬間にストロボが光る「先幕シンクロ」のカメラだったりすると、下へ降るはずの雪が、上に浮かび上がってように見えてしまう。そんな時は、シャッターが閉じる直前にストロボが光る「後幕シンクロ」にするか、ストロボが光る時以外は雪が写らないようなシャッタースピードや感度に調整しなければならない。
見た印象をそのまま写すカメラはあるのだろうか。もしも、そんなカメラがあったとしたら、そのカメラで撮影したものは「写真」なのだろうか。
2008-03-07[n年前へ]
2008-03-15[n年前へ]
■「写真ゲーム」
「写真ゲーム」 通りすがりの地面を撮影した写真を用いた土屋の作品は、奇妙な空間のゆがみをともなっており、見る者に不安定な感覚を呼び起こす。見ている自分の位置が、まるで、舗道の上に浮遊しているかのような位置に感じられるます。大型カメラで45度斜めに撮影した遠近法的な広がりのある画像を、コンピュータのソフトウエアであたかも真上から見たように変換するという単純なルールを一貫して適用することによって、生み出された画像です。
2008-04-05[n年前へ]
2008-05-06[n年前へ]
■Processing Photography
鑑賞者の瞬きをウェブカメラ内蔵のラップトップ型コンピュータでリアルタイムに解析し、画像を切り替える高尾俊介氏の作品