2009-06-28[n年前へ]
■Mathematicaで眺める油絵 「印象派」編
17世紀以降, モデリング層とグレージング層を分離させず, 基本色を混合・調色した上で,目で認識した色をそのまま描く技法が広まりました。特に19 世紀以降, 印象派が, その場で、見た色をそのまま絵の具の色にして描く技法を盛んに用いるようになりました。たとえば、右上の画像は、そんな技法で描かれた、クロード・モネの「日傘をさす女」です。
このような技法により描かれた画像構造を、、Mathematicaで発色シミュレーションをオブジェクト風記述にするライブラリで表現してみました。やり方は、2種の色材を1層に混合し新たな吸収分光特性・散乱係数を持つ 「1層の色材」からなる画像構造に模して、計算・解析してみる、という具合です。その「1層の色材」層では、色絵具に(特に)白や黒を混ぜるため、層内での散乱が大きい、という条件になります。
・・・すると, 比較的彩度の低い発色になります。これは、光軌跡を見るとわかるように、色材層内で頻繁に散乱が起きるため、色材層の上層部周辺のみを光が通り抜けて、その後、光が表面層から出て行ってしまうからです。そのため、色材による分光吸収が十分に行われないままになります。そして、彩度の低い発色となるわけです。
というわけで、昨日に引き続き、今日は「Mathematicaで発色シミュレーションをオブジェクト風記述にするライブラリ」を使って、技術的に、印象派の絵画を鑑賞してみました。
2010-01-08[n年前へ]
■米カシオ、新EXILIM発表! 光学10倍ズームの超高速連写機が注目
米カシオ、新EXILIM発表! 光学10倍ズームの超高速連写機が注目
カシオ計算機の米国現地法人は2010年1月6日(現地時間)、コンパクトデジカメ「EXILIM」シリーズの新製品を発表した。秒間40コマの超高速連写や秒間1000コマのハイスピードムービー機能を搭載した薄型高倍率ズームモデルを用意したのが目玉。撮影した画像をクレヨンや油絵風に仕上げる撮影モード「Art Shot Function」も新たに盛り込んだ。カシオ計算機の広報担当者によると、国内での販売も計画しているが、具体的な発売日や価格は未定とのこと。
2010-12-06[n年前へ]
■カシオ「EX-ZR10」を使って「コミPo!」の背景を絵画風に!
カシオ「EX-ZR10」を使って「コミPo!」の背景を絵画風に!
さて、コミPo!には、背景用に画像を取り込む機能が搭載されている。イラストをスキャンして取り込むのが一番確実なのだろうが、デジカメで撮影した写真を取り込むことも可能だ。
さらに、取り込んだ写真に対して画像処理をかけることで、イラスト風にしたり油絵調にする機能まで搭載されている。
2011-10-20[n年前へ]
■「銀色チューブ」には「油で練り込んだ化学式」が詰まってる
短編連作小説集である、加納朋子の「掌の中の小鳥 」の冒頭「掌の中の小鳥」の前半に書かれている、雲雀(ヒバリ)の油絵に関するエピソードから。
あのとき君が描き出した色は、本当にきれいだったね。曖昧で、微妙な色彩だった。今まで見たどんな絵にも、あんな色はなかった。だけど、それも当然だった。君は絶対に混ぜ合わせちゃいけないとされる色ばかり選んで、あの絵を描いたんだ。
ウルトラ・マリーン(ケイ酸アルミナ・ナトリウム)とエメラルド・グリーン(酢酸亜ヒ酸銅)、クローム・グリーン(クローム酸鉛とフェロシアン化第二鉄)とカドミウム・イエロー(硫化カドミウム)なんて具合にね。
僕は考えたこともなかったよ。あの銀色のチューブの中身が、化学式を油で練り込んだものだなんてね。
2012-09-23[n年前へ]
■ドラクロワ「民衆を導く自由」の「女神」を姿勢推定して立体的に眺めてみよう!?
ドラクロワの「民衆を導く自由(La Liberté guidant le peuple)」に描かれている民衆を導く女性を相手に、人体姿勢推定をしてみました(結果の空間は座標軸が反転してしまっているようですね)。民衆を導く「自由(女神)」の骨格を眺めてみると、力強い上半身とは裏腹に、下半身の方は内股だったりするのが意外です。
書いたコードが上手くないせいか、時折インド人もビックリの異常関節状態になっていたり、まるで1960年代に流行ったモンキーダンスに夢中になっているかのようにも見えますが、こんな風に有名絵画の世界を立体的に眺めてみるのも、少し面白いのではないでしょうか。