2011-03-05[n年前へ]
■「正しい問題へのおおよその答」と「誤った問題への正確な答」
次の言葉は、「自然の中の数学—数学で見る自然の美しさ 」の中に書かれた一節です。これと同じような言葉はよく見かけるような気がします。
「正しい問題におおよその答を得るほうが、誤った問題に正確な答を得るよりはましである」と言ったのは、統計数学者のジョン・ターキーである。
「正しい問題」を設定し、それに対しておおよその答を導くことはおおよそ正しい答を出しますが、「誤った問題」への「正確な答」は、ほぼすべての場合、役に立たない答しか出してはくれないのです。
異なる領域の問題に対して同じ形式の関係が成り立つということは多いものです。「正しい問題へのおおよその答」と「誤った問題への正確な答」…あなたのまわりにも、そんなことに似たものがあったりはしないでしょうか?
2011-03-11[n年前へ]
■「愚者の楽園」
川原泉が自然と人を描いた「美貌の果実 」の中にある「愚者の楽園」から。
風の中で、人は、
小さく愚かではありますが…。
いかにも、小さく、
愚かではありますが…。
それでも人は、
いつの日も楽園を夢見て…。
■2011年3月8日3時〜3月11日19時までの日本列島震度分布
下の動画は、2011年3月8日3時から3月11日19時までの間に、日本列島で起きた地震の震度分布マップです。一体どの辺りで地震が起きて、どの辺りの人たちが地面の揺れを感じ、そして、そんな場所が時間を追ってどのように変化して行くのを知りたくて、揺れが続く中で作った動画です。
動画で10秒過ぎに起きる地震が、今日の14時46分頃に起きた地震です。それまでは、比較的近い場所を震源とする地震が多いけれど、それ以降は、広い範囲で大きな地震が起き続けています。
また、2011年3月8日3時〜3月12日15時までの日本列島震度分布も下に貼り付けておきます。この震度分布時系列では、東北地方太平洋沖地震は約4秒時点になります。
北米プレートと太平洋プレート、さらには、フィリピン海プレートが入り交じりあう日本では、不安や不便がいつまで続くのでしょうか。
道の上で、不安そうに空を見上げる年上の人たちと話します。足下を見ると靴下だけだったり、上着も着ていないままだったり…。
一人暮らしの年配者たちは、たとえば、どんなものがあったら心細さがなくなるのだろうか?と考えます。
2011-03-12[n年前へ]
■人がただ祈る姿
「自然の力」と「人間の力」 (初出:2005年09月02日)から。
洪水や地震や津波や噴火・・・といったさまざまを起こす自然の力が強いように、弱い人間もやはりそれでも強い、と私は思います。だから、少し時間が経てばニューオーリンズの街も活気を取り戻していくのだろうと信じます。
そう願いながら、酷い状況の景色だけでなく、とても綺麗だったニューオーリンズの写真を眺めたくなりました。だから、今日はこんな写真を飾ってみました。
一番最後に置いた、右の写真はニューオーリンズの中心、そのフレンチ・クオーターのさらに中心にあるセント・ルイス大聖堂の中で見た景色です。人がただ祈る、そんな姿です。
ハリケーン「カトリーナ」がニューオーリンズを襲った直後の"Google Maps"が矢継ぎ早に見せる姿には、開発陣の悲しみとも怒りとも何とも表現しがたたい、けれど、何かに立ち向かおうとする意志を感じたような気がします。
そんな人の意志もまた、活気を取り戻していくための力になる、と今でも信じています。
2011-04-06[n年前へ]
■「自然の力」と「忘れる力」
- 水平線のムコウ(2001-06-09)
- 「忘れる」という原動力(2005-01-04)
- 「自然の力」と「人間の力」 (2005-09-02)
- 「時に、無神経でいられること」(「十五歳の残像」から) (2009-04-14)
- "15-0”と「15才の君へ」 (2010-03-21)
- 人がただ祈る姿 (2011-03-12)
「ひとつ予想するとしたら、水平線の向こうには「悪いこと」はあるはずがない、と思います。それは、希望かもしれないし、夢かもしれないし、それとも愛かもしれません。何にしても、人が追いかけてきたものが、水平線の向こうにはあるように思います。」