hirax.net::Keywords::「計測」のブログ



2007-12-07[n年前へ]

「超現実的」な風景 

 青空が覆っている写真に対して、たまにこんな階調変換をかけてみることがある。中輝度を頂点として山型形状の階調カーブ、低輝度領域では階調を強調し、高輝度領域では階調反転をするような階調変換である。

 普段眺める町並みや人々の姿は、たいていの場合低輝度だ。決して輝いているわけではない。だから、低輝度領域で階調を強調すると、それらの姿はクッキリと強く描き出される。

 その一方、空は青白く眩しい。だから、高輝度領域で階調反転をすると、まるで計測器を通して眺めたような空に変わる。とても非現実的な空になる。

 非現実的な空の下で、現実的な街や人の姿がある風景は、とてつもなく現実的に見える。そんな「現実的」が過激に強調された超現実的な景色を、時折眺めてみる。

階調変換写真階調変換写真階調変換写真階調変換写真






2008-01-07[n年前へ]

カシオの最大毎秒1200コマ動画を撮影可能なデジカメ 

  カシオが最大1200fpsの高速度撮影デジタルカメラを3月に発売。336×96ピクセル/1,200fps、432×192ピクセル/600fps、512×384ピクセル/300fpsでのハイスピード動画撮影機能を備えるこのカメラのサンプル動画を見ると、これは凄い。まるで、ちょっと前の計測用「高速度カメラ」だ。破裂する水風船飛び出すクラッカーシャンパンの栓抜き…見てるだけでも素晴らしく気持ちいい。

2008-01-10[n年前へ]

「ビジュアル言語」 

 グラフィカルな表現でプログラムを表現しようという「ビジュアル言語」の話を読んだ。この記事を読んで、ふと思い出したことがあった。

 計測・制御などをする場合、National InstrumentsのLabVIEWや、CYBERNETのSimulinkといったツールを使うことが多いように思う。いずれも、(基本的には)アイコンをワイヤー(線)で結ぶ「ビジュアル言語」である。少し前の実験系の理系学生であれば、誰でも98BASICでGP-IBを操作するプログラムを書かざるをえなかったように思うけれど、現在では、そういった場合に使われるツール群がLabVIEWやSimulinkといった辺りに移行しているように感じる。LabVIEWやSimulinkをPC BOX上で動かして計測や制御を行った上で、さらにはFPGAやASICにしてしまう、ということもある。

 こういった「ビジュアル言語」を触り始めたとき、苦手だったことの一つが、「どこから実行されるのかわからない」「どこから眺めて行けば・理解すれば良いのかわからない」ということだった。そして、しばらくそういうツールを使ってから、ようやく気づいたのが「どこからも実行されている」ことを理解していないとダメなんだな、ということだった。「あらゆる箇所で並列計算が行われている」と普通に思えばよいのだな、ということだった。

 VHDLなどのハードウェア記述言語では、基本的に、すべての部分が同時に動作する。行番号順に実行されたりするわけではない。そういうことは回路図という「ビジュアル言語」を見たら当然のように理解できるかもしれないが、そういったことはVHDLを見ただけではわかりにくい。どうしても、上から順番に実行されるような感覚で読んでしまう。最初の頃には、そういう感覚でLabVIEWやSimulinkのダイアグラムを眺めていたので、「どこから実行されるのかわからなくてイヤ」と感じいてたように思う。

 もう一つ、画像処理に「ビジュアル言語」が向くだろうか。私が素人だからかもしれないが、そうは思えない気がする。

2008-02-06[n年前へ]

走る電車の車両から消える乗客の謎? 

 電車に乗ると、よく運転席を眺める。ガラスの向こうに見える運転席周りの表示計を覗く。面白いのが、「電車の一両に乗っている人の数」の表示計だ。グラフィカルに、そのとき「各車両に乗っている乗客数」が表示されている。

 その「各車両に乗っている乗客数」は、車両重量で推定されているらしく、列車の運転中に少しづつ乗客数が変化したりする。駅と駅の間で、振動や加速度の影響のせいか、表示計上で2・3人の乗客が消えたりする。「走る電車の車両から消える乗客の謎」という言葉だけだと、まるで古典ミステリーのような現象で、何だか少し面白い。

電車電車






2008-02-14[n年前へ]

波が日本列島をノックする 

 「京都市は太平洋からも日本海からも、そのどちらにも同じくらいの距離に位置している」ことを知ったのは、学生時代に、地球物理関連のデータ計測に関する話を聞いている時だった。京都地殻の地面の奥底に設置された計測器のデータ解析をしようとするとき、太平洋と日本海の波によるノイズがそのデータ中に重なってくる、というような話を聞いた。

 一年を通じて15℃ほどで湿度が高い坑道の中で、紙に印字された測定データを眺めていても、遠く離れた太平洋と日本海の波が日本列島を叩き続けているようすは想像できなかった。けれど、きっと測定データには「海の波が日本列島をノックし続ける」ようすが映し出されていたのだろう。



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