2011-12-04[n年前へ]
■「高座という名前のナゾ」と「上を見上げる姿勢が持つ力」
林家たい平師匠になぜ「高座」と呼ぶのでしょうか?と尋ねてみました。「高座」に座布団をひき正座して、噺家は落語を話します。あの場所をなぜ「高座」と呼ぶのだろうか?ということを尋ねてみたのです。
すると、たとえば、高座説法という言葉もあるように、元々はお坊さんなどが「高いところから説法をしていた」ところから始まっているんです、と教わりました。お坊さんが、高い場所から、面白くありがたい「はなし」をしていたところから、「高座」で噺をすることが始まった、と聞きました。
それと同時に、けれど、上方(関西)では、つまり上方落語は、路地などに座り・(自分の前に)机などを置き、大道芸やバナナの叩き売りのごとく、音などを出して人を集めながら、面白話をすることから生まれたんです、とも聞きました。上方落語で使われる、見台(小さな机)や小拍子(拍子木)などはその名残だ、教えてもらいました。
さらに、だから「客席は平らで、その前に高座がある」「客席から、客は上を見上げつつ”噺家のおはなしを聞く”のが、本来の(関東の)寄席なんです」と聞きました。そして「最近は、客席がせりあがっていて、お客が下にいる噺家を見下ろしながら落語を聞く寄席もあるけれど、あぁいった寄席は苦手です」「だって、そうでしょう?上を向いたら、自然に喉が開き、笑い声も自然に出るでしょう?けれど、下を向いていたなら、喉も閉じてしまうし、自然に笑うのは難しいでしょう?」と言われます。
そうか、「”上を見上げる”という姿勢をとるだけで自然に笑い声も出しやすくなる」ということもあるのか、そして、その逆のこともあるのか、と何か少し考えます。毎日の生活をする中でも、下を向いて歩くよりも・上を向いて歩くのは、もしかしたら良いものなのかもしれない、それが単にカタチだけのポーズだとしても、その”姿勢”が何か笑いや楽しさを自然に感じさせることもあるのかもしれない、と感じます。
”高いところに座る”と書いて高座と読む理由謎を林家たい平師匠に聞き、さらに「上を見上げる」姿勢が持つ効果を教えられたのでした。
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2011-12-08[n年前へ]
■思い出の中のキタバチ
京都 北白川バッティングセンター(キタバチ)の閉店、そして、店内機材の売却などを見た方の言葉から。
通りすがりの若いお客さんが、「キタバチがこんな賑わってるん、初めて見たわ」と呟いたのだ。僕が知っているキタバチは、いつでもお客さんが一杯だった。賑やかで楽しかった思い出しかないのだ。これが時代の流れなんだろうか。
さようなら、北白川バッティングセンター
閉店したキタバチへ行ってきた。最終セールをやっている、という告知があったのだ。1日から4日まで、店内備品を売りつくしているらしい。今度こそ、最後のお別れだ。
…結局僕は、ビリヤードの球を3つ買ってきた。傷だらけでタバコのヤニもついている、使い込まれた球だ。…事務所に戻ってから、ずっとこの球でカチカチ言わせて昔を思い出している。
キタバチの名残
2011-12-20[n年前へ]
■西から東へ、今日も同じ風が吹く
10年間分の、今日と同じ12月20日から、つまりは「n年前へ」から。西から東へと、今日も(いつもと同じ向きの)同じ風が吹いています。
日本の空は偏西風に支配されています。西の空から東の空におよそ時速40km程度の風が吹き、雲もそして天気も、空に浮かぶものたちは、その速度で移ろって行くのです。
「虹のトンネル」を時速40kmで追いかける。
私たちを上から眺める太陽と雲は、逆方向に動いて行くのです。太陽は東から西へ進み、雲は西から東へ走る、私たちを包む時間はそんな風に動いているのです。
私たちの頭上では「太陽と雲」が逆に動いてる。
2011-12-22[n年前へ]
■私たち・時代が求めるものを与える「広告」
「コマーシャル」「広告」が大好きです。なぜなら、それは今の時代が欲するもの、つまり、わたしたちが求めるだろうこと、を絶妙な感覚で与える「センサー」だから、です。
横浜、みなとみらいの街を自転車で走っている時、コカコーラの「ハピネス・トラック」とすれ違いました。赤く塗られた「サンタクロースをたくさん乗せた21世紀風のトレーラー」の後ろ姿を眺めれば、思わず、AIが歌うハピネスが頭の中に響いてきます。
そんな車道から歩道に目をやれば、ちいさなこどもを連れたお母さんとお父さんが、冬の空に光を綺麗に灯す観覧車の方へと、手を繋いで歩いています。
それが、クリスマスを迎えようとする横浜 桜木町近くで眺めた景色です。
どんなに嫌な1日だって、
君の笑顔で最高になっちゃう。
君が笑えば、この世界中に、
もっともっと幸せが広がる。
君が笑えば、すべてが良くなる。
この手で、その手でつながる。