■HooPoディスプレイの謎 
夢の扉が開かれる
ビジネスショー'99に行った。そこで、面白いものを見かけたので紹介したいと思う。
まずは、NTTのブースである。下の写真では判りづらいだろうが、色々な画像と文字が立体的に(奥行き情報を持って)すばやく映し出されているのである。
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映像が立体的になった瞬間は「まさかレンチキュラー方式?」などと考えてしまったが、
奥行きに2段階しかないことに気づくと(映像の変化が激しく、気づきにくかったのだ)、謎は解ける。一番置くに大きなディスプレイがあり、その前に半透明のシートがあり、そのシートに対して前方からプロジェクターで前景を映し出しているのである。なかなか面白そうなので、後でじっくり観ることにした。
次の面白いものは、以下である。HoroProディスプレイという名称である。
![]() ディスプレイが透けているのがわかるだろうか?ITEM-16というのは後ろの壁である。 |
アオリの調整などはどうしているのだろうか?そういった機能を内蔵するゾーンプレートのようなものなのだろうか?これは実に面白い活用方法がありそうだ。
NTTもHoloProも簡単なタネを持つ科学おもちゃであり、見ているととても楽しい。どういったタネであるかを考えるのはミステリーを解くようで面白い。
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さて、それでは席をちゃんと確保してNTTのブースを見てみることにしよう。こちらは、キーワードといい、演出といい、実に私好みだった。ラストなど感動してしまった位だ。
![]() 「夢の」扉が開かれる。 |
![]() 色々な映像が映し出され、カウントダウンが始まる。 |
![]() 始まるといきなり映像に奥行きが生まれる。 |
![]() ディスプレイとスクリーンの中央が照らされ、そこに人がいたことがわかる。 |
![]() 輝きながら、スクリーンが揚がる。 |
この緞帳が揚がる瞬間というのは実に気持ちがいい。コンサートでも舞台でも緞帳というのは現実の世界と架空の世界の間の「扉」である。それを開けるということは、すなわち、架空(今回は夢か)の世界へ入っていくことに他ならない。
![]() ここからメインのプレゼンが始まる |
![]() プレゼンが終わり、スクリーンが下る。そして、キーワードが前後に映し出される。 |
![]() 周囲が明るくなり、これまで登場した人物達が |
![]() 登場人物の前後を縦横無尽にこれまで使われた映像、 |
これまで登場した人物達は、未だスクリーンの向こう、「夢の扉」の向こうにいるのである。
![]() 「夢の扉」を開く原動力、それは...と始まる長い台詞が続く。 |
もちろん、その瞬間にスクリーンがあがるわけだ。
![]() スクリーンが揚がり、役者が並んでいる。 |
「扉」の向こうで演じられていた「夢」がすでにここにある、ということを端的に示しているのである。夢の世界はスクリーンの向こうにあるわけではない、夢の世界はもうここにある-「夢の扉」は開かれた-ことを強く示すものだ。
最後の「夢の扉を開く原動力、それは..」.の後につづく台詞も結構良かった。役者と製作者達に拍手をしたい。