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2010-12-09[n年前へ]

「汗のかきやすさは体重のルートに比例する」という「汗っかきの方程式」 

 太っている人は暑がりで、痩せている人は寒がりなのが普通です。単純に考えてみれば、人が発生する熱量は、おおよそ体重に比例するのに対し、体からの放熱は体表面積に比例するからです。太っている人、言い換えれば「体重(発熱量)の割に表面積(放熱量)が小さい、まるで球のような体型の人」はアッチッチになりやすいでしょうし、「体重(発熱量)の割に表面積(放熱量)が大きい、痩せぎす体型の人」ならあっという間に熱を奪われブルブル震えてしまうに違いない、というわけです。

 今日は「体重が増えると何倍暑がりになりやすいか」を考えてみようと思います。藤本らによる「実測値に基づいた日本人の体表面積の算出式」は次のようになります。

体表面積(cm^2) = 88.83 * 身長(cm)^0.663 * 体重(kg)^0.444
 体重を(上の式で求めることができる)対表面積で割ることで「体重(=発熱量)/体表面積(=放熱量)」つまり「放熱能力あたりの発熱量=アッチッチになりやすさ(≒汗のかきやすさ)」を計算する式を作り出すことができます。それが次の「汗っかきの方程式」です。
汗のかきやすさ= 0.0112575 体重(kg)^0.556 / 身長(cM)^0.663
同じ体重なら、体重の約0.5乗、すなわち「体重のルート」に比例して汗をかきやすくなるのです。体重がもし2倍になれば、ルート2=約1.4倍汗っかきになるのです。あるいは、もしも同じ体重なら、身長の0.7乗、これも(大雑把に言ってしまえば)「身長のルート」に比例して寒がりになる、とも言えるわけです。

 「体重が何倍になれば(横軸)何倍汗っかきになるか(縦軸)」を描いてみたのが右のグラフです。つまりは、「汗のかきやすさは体重のルートに比例する」という「汗っかきの方程式」を単純な場合で眺めた結果例になります。

 季節が変わり、冬の寒さを感じるようになりました。「寒さ」をふと感じたときには、「汗っかきの方程式」を頭に思い浮かべてみるのも面白いかもしれません。

「汗のかきやすさは体重のルートに比例する」という「汗っかきの方程式」








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