2010-06-06[n年前へ]
■憂歌団からレベッカまで、バンドはいつか解散するの?
十年以上前にバンド活動を休止した憂歌団、そのリード・ヴォーカルの木村充揮がしゃがれた声で歌う”CHE.R.RY”に聞き惚れる。声を重ねて一緒に歌いたくなる。
恋の始まり、胸がキュンと狭くなる。
いつまでも待っているから、
春の冷たい夜風に預けて、メッセージ。
憂歌団の曲を久々に聴きたくなり、TSUTAYAに行く。そして、その勢いで、憂歌団がなぜ活動を休止したのだったっけ?という思いに駆られ、「バンド臨終図巻 」を読む。
それは本当に「音楽性の違い」だったのか……? 全てのバンドの解散には必然があった。クレイジー・キャッツからビートルズ、フリッパーズ・ギター、羞恥心まで古今東西洋邦200バンドの解散の真相に迫る。冒頭で、ドラムを叩いているのは小田原豊。この本には、小田原豊がいたレベッカも、もちろん登場している。解散・活動休止宣言をしたバンドだけのはずだけれども、ありとあらゆるバンドがここに含まれている…かのように感じてしまうのは、「バンド」という絆が永遠に続くことはないからだろうか。
2015-08-23[n年前へ]
■「音楽バンド解散理由」と「ベクトルの違い」
音楽バンドの解散理由を(エクセル嫌いなんだけど)エクセルシートに入力し、「解散理由」の比率円グラフの作成作業をする。その結果は、ダントツ一位の解散理由は「方向性の違い」というものだった。確かにワイドショーや雑誌記事でその言葉が挙げられる印象が強いけれど、確かにその通り「方向性の違い」がトップオブトップの解散理由だった。
ただ、データ作成をしてみて、「そういう結果になるのは当たり前だな」とも思わされた。なぜかというと、「方向性の違い」というのは、「言い得て妙」な言葉だと実感させられたからだ。たとえば、メンバー間の(金銭関係や運営的にこれからどうすべきかということに対する)将来に対する意見の違いは、すべて「方向性の違い」で言葉で表されてしまうからだ。
それだけでない。一番納得させられたのは、過去のヒット曲や経緯が生み出した「周囲のイメージ」と「今自分たちが向かいたい方向」の違いも、意外なほどに多くのバンドにおいて、そドの解散理由に挙げられていたからだ。そんな過去の自分たちが作り出したベクトルと現在の自分たちが持つベクトルの違い…それもおそらく「方向性の違い」という言葉で表されるに違いないからだ。
過去から現在に向かう中で生じる意見の違いや向かうべきベクトル変化は、確かに「方向性の違い」という言葉で表現するのが自然なのかもしれない。