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2011-08-03[n年前へ]

「女芸人が憧れる女芸人」と「男たちが憧れるメロディ」 

 ナインティナインのラジオ「オールナイトニッポン」を聴きながら河沿いを歩いていました。「お笑い」という繋がりから、昨夜観たTV番組「ロンドンハーツ」を見た時に感じたことを思い出しました。

 「女芸人198人が、自分が憧れる女芸人を回答する」という内容のコーナーを笑いつつ・同時に少し涙しつつ眺めつつ、「○×さんはお笑いも私生活も充実・安定していて、(私も)あぁなりたいと感じている」という理由が挙げられていることが多いことを、そのことを少し新鮮に感じました。

 なぜ新鮮に感じたかを考えると、私が思う「憧れの対象」というものは「強く心を惹く・奪うものだけれど、そうなりたい・そうしたいかというと、それはとっても大変だから…なりたくないような気もするし、う〜ん、一体どうなんだろう?」と感じるような存在であるように思えたからです。「(私が)憧れる対象のもの」というのは安定とかそういったものとは、少し違うように思われて、「○×さんはお笑いも私生活も充実・安定しているから(私も)あぁなりたいと感じている」という理由が繰り返されることを、意外に感じたのでした。

 そんなことの背景にありそうなことを考えながら、河にかかる橋の上を歩いていると…不意にギターとドラムの演奏が頭の中に響き始めました。曲がランダムに再生されるシャッフルモードにしていたので、脈絡なく突然に「男達のメロディー」の演奏が始まったのです。

走り出したら、何か答が出るだろうなんて、
俺もあてにはしてないさ。

 「憧れ」という言葉を聞いたとき、どんな意味を思い浮かべるものでしょう。心を惹くもの、心を奪うもの、理想的に感じられる何か…人によって違うこと・さまざまなことを思い浮かべるに違いありません。

 憧れるという言葉は、「本来の場所から離れる」ことを意味する「憧(あこが)る」に由来します。心や体が、ふだんいる場所から離れ、どこかを彷徨(さまよ)う」ことを示します。県境いの大きな河を渡りながら聴く「男達のメロディー」は、ソーラーカーに乗り日本全国を旅していたTOKIOが歌うバージョンで、昔の本来の場所から離れ・彷徨(さまよ)う「憧(あこが)る」という言葉を思い起こさせました。「どうせ一度の人生さ〜」と両耳から注ぎ込まれる歌声を聴きながら…そして、私が思う「憧れ」は「憧(あこが)る」に近いものでありそうだ、ということに気づいたのです。

Pick Up Your Head, Throw Away Your Blue's.
The More You Give, Babe, the Less You Lose.

 あなたが「憧れるもの」は、どんなものでしょう?それは古来の「憧(あこが)る」に近いものでしょうか、それとも、それとはまた違うようなものでしょうか。



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