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2010-01-03[n年前へ]

過去記事を読む時に使う「メニュー・バーの説明図」 

 明日から仕事始め、という人も多いと思います。あるいは、少し長めの冬休みがまだ続いている学生さんの方も多いかもしれません。だから、この記事を読むのは、そんな冬休みが明けた後の職場や学校から、という人も多そうです。あるいは、正月の忙しさが過ぎた後の平日の昼に読みにきた方などもいらっしゃるかもしれません。

 その冬休みの間、あるいは、少し前、はたまた、さらにはもっと前に書いた記事は、画面上部辺りに付けたナビゲーション・メニューから、読むことができます。ただ、一見しただけではわかりにくそうにも思いますし、書いたものがただ消えていくのもなんなので、下に「ここをクリックすると読めるんですよ」という、説明用ラクガキを付けてみました。

 下図のオレンジで囲った辺りから、指定年月の記事を読むことができます。(一か月当たりの記事数が多い)過去分に関しては、もしかしたら、その月後半の記事が読めない場合がありそうですが、そういう辺りについては、適当なタイミングで、サイト側のアプリケーションの作りを直しておくようにします。

過去記事を読む時に使う「メニュー・バーの説明図」






2012-05-10[n年前へ]

日経BP『iPhone/iPadには”見えないデザイン”が込められてる』記事がホントかどうか検証してみた(エミュレータ編) 

 特許文献を根拠として書かれている『iPhone/iPadに込められた「見えないデザイン」』(日経BPネット)という記事を読みました。こうした「特許を根拠に書かれた」記事の真偽はとても怪しい(間違っていることの方が多い)と思っています。

 まず、特許(出願)書面に書かれたことは「そこに書いてあることが正しい」とは限りません。 たとえば、わかりやすいあたりで、特許公開平7-136207「感度が向上するコンドーム」を眺めてみることにしましょう。 発明者はドクター中松、発明の名称は「感度が向上するコンドーム」です。

 「男性の抽送(ピストン)運動によりマグネットも抽送運動され、フレミング左手の法則により、女性性器内血管が発電し、その電流は女性のみならず導電性コンドームにより男性側にも流れ脳神経に達し、ベータードパーミンを脳内に発生させ、男女共に性感度が著しく増大する」
フレミングもファラデーもビックリなこの超技術、特許出願書面に書かれているけれど「内容は(何だか)正しくなさそうだ」と思わざるを得ないのではないでしょうか。…もちろんドクター中松の例は「極端な例」ですが、特許(出願)書面に書かれていることは、別に正しいこととは限らないのです。

 さらに、その特許に書かれた技術が、実際に使われている・使われるとは限りません。 特許出願はしても「特許に記載された内容を製品には使っていない」ということの方が、実はずっと多いのです。

 つまり、何か「ひとつの特許」を引っ張り出してきても、それは「こんな技術が使われている!」とか「こんな技術が近日登場する!」といった根拠にはならないのです。

 さて、『iPhone/iPadに込められた「見えないデザイン」』は、米国特許7844914を根拠に「iPhoneやiPadのタッチパネル上の文字入力では、キー検知領域は六角形になっている(ようだ)」と主張します。

 この場合、アップルは画面上に表示される「見せかけ」のキーボードとは別に、実際の入力のための別のキーボードを用意しているようだ。上記特許の場合、図Cが画面上の「見せかけ」のボタンは四角いが、実際のタッチセンサー上に配列されているボタンの配列や境界線は図Dのような6角形になっている。これならば指で触れるポイントが実際に狙っている位置から下ぶれしても、ある程度のミスを防げるというわけだ。
 しかし、実際にスタイラスを使いiPhoneのソフトキーボードを使ってみた感覚では、キーを判別するための領域分割は日経BPの記事のようにはなっていないように思われました。 (この”感覚”というものが、実にあてにならない、先入観や勘違いが入りやすいものなんですけど、ね)

 「いずれ、XYステージにスタイラスをとりつけて、実際にiPhone(もしくはiPad)のキー領域分割を調べてみることにしよう」と考えつつ、今日は「Apple 謹製 iOS Emuator 上で、iOSのUIKitが提供するソフトキーボードのキー領域分割状況を調べてみる」ことにしました。 Apple純正とはいえ、実機とシミュレータは完全に同じ動作をするわけではありませんが、「iOS emulator上ですら入力領域の分割が6角形になっていたとしたら、”特許に記載された内容が実際に使われている”と判断して(日経BP記事を信用しても)良いだろう」と考えたのです。

 確認手順はとっても簡単、iOS emulator 上で画面をしらみつぶしにクリックさせ、iOS上で入力されたキーをXY座標上に配置するPostScriptコードを吐かせ、そして(ソフトキーボードを表示している)iPhone画面上に重ねてみた、というだけです。(作成した小物ツールはgituhubに置いてあります



 その結果、つまりiOS Emulator上でのキー領域分割状況、が下に貼り付けた画像です。 少なくとも、iOSエミュレータ上では、いたって普通の「矩形」分割がなされていました。

 さて、実機で検証したら、UIKitの「キー領域分割状況」は一体どのようになっているのでしょう?・・・果たして、日経BP(日経デザイン)が書く『iPhone/iPadに込められている「見えないデザイン」』は実在するものなのでしょうか。それとも、記事中に登場する「見えないデザイン」は、「見えないもの」を(こうあって欲しいという)”思い込みパワー”が勝手に作り出した幻想なのでしょうか?

『iPhone/iPadに「見えないデザイン」が込められてる』ってホントかどうか検証してみた(エミュレータ編)『iPhone/iPadに「見えないデザイン」が込められてる』が果たしてホントか検証してみた(エミュレータ編)








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