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2009-01-11[n年前へ]

カメラ付きケータイで赤外線の世界を見てみよう!? 

超ポータブル赤外線カメラを作る

 人は、おおよそ380nm~780nmの波長の電磁波を見ることができます。この人が見ることができる電磁波は、可視光と呼ばれ、私たちが日常生活で使う「光」という言葉、狭い意味での「光」は、この380nm~780nmの波長の電磁波です。400nmくらいの波長の光は紫色に見え、それより短い(人には見えない)波長の光が紫外線です。また、700nm程度の波長の光だと赤色に見え、それより長い波長の光は赤外線と呼ばれます。

 今日は自分には見えない「赤外線の世界」を簡単に見ることができる道具、しかも、小さくて持ち運びにも苦労することもない道具を作ってみることにしました。道具作成に使ったのはカメラ付きケータイとゼラチン・フィルムです。携帯電話には、赤外線を写すことができるカメラが付いていることが多いものです。たとえば、下の動画は900nm程度の赤外線を照射する赤外線リモコンをケータイのカメラで動画撮影してみたものです。人には見えない赤外線リモコンが発する光が見えています。





 そこで、ケータイに付いているカメラのレンズ前に「赤外線を通し、可視光をカットするフィルタ」を付ければ、赤外線で見る世界をケータイのカメラを通して眺めることができる「赤外線カメラ付きケータイ」に変身するわけです。というわけで、右の2枚の写真が、「改造前の”ノーマル”ケータイ」と、レンズ前に820nm以下の光を通さないフィルタを(入手方法)セロハンテープで貼り付けることで「赤外線カメラ」に改造したケータイになります。ケータイですから、もちろん、持ち歩くのもとても簡単です。しかも、片開きドアのように「可視光カットフィルタ」を取り付けておけば、普通の可視光写真を撮るモードと赤外線写真を撮るモードを切り替えるのも簡単です。




 というわけで、上の写真が散歩の途中で撮った写真です。左が可視光で眺めた景色で、右が赤外線で眺めた景色です。赤外線で眺めると、上空の青空は暗くなり、暗い空に雲が輝いています。また、その一方地上では、葉緑素(クロロフィル)は赤外線を強く反射するので、木々の葉は眩しく輝いています。まるで、白い綿菓子をまとっているかのようです。


 また、普通の街並みを赤外線カメラ付きケータイで動画として眺めてたのが、下の動画です。いつも見慣れている交差点も、赤外線で見てみると、何だか現実感のない不思議な世界に思えてきます。自分がよく知っている可視光の世界とは、違う世界が見えてきます。





 赤外線カメラ(付きケータイ)を手にして街を歩けば、そしてさまざまなものを赤外線の目で眺めてみれば、驚くほど違う世界が見えてくるような気がします。四季折々の木々や草花、もしも、超ポータブル赤外線カメラを持ち歩いたとしたら、一体どんな景色が見えてくるのでしょうか。

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2009-01-25[n年前へ]

可視光吸収・赤外線透過フィルターの入手法 

 「カメラ付きケータイで赤外線の世界を見てみよう!?」では、カメラ付きケータイを赤外線カメラに改造してみました。この改造に必要な「可視光吸収・赤外線透過フィルター」は、大きなカメラ屋さんか、あるいは、アマゾンなどでカンタンに買うことができます。たとえば、「IR 76 7.5X1 光吸収・赤外線透過フィルター(IR) 」「IR 86 7.5X1 光吸収・赤外線透過フィルター(IR) 」「IR 96 7.5X1 光吸収・赤外線透過フィルター(IR)」といったものをアマゾンで買い、携帯電話のカメラの前に貼り付けてみれば、草木輝く赤外線写真の世界を簡単に楽しむことができます。IR xxといった型式番号の数字はxx0nm以下の光を透過させず、それより波長が長い光を通過させる、という意味です。ですから、たとえば、IR 96なら、960nmより波長が長い光だけを眺めることができるわけです。

 このフィルタの大きさは7.5cm×7.5cm程度ですから、可視光とは全く異なる世界をケータイの液晶画面で楽しんでみたい人は、このフィルタを1cm×1cm程度に切り、ケータイのカメラレンズ前に貼って楽しんでみると良いかもしれません。



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