2009-02-18[n年前へ]
■できたことは少なく、したいことは未だ多く
「ケータイが色を教えます、色覚障害の富士通社員ら開発」という朝日新聞の記事を読んだ。
赤と緑などの色を区別することが難しい色覚障害の人に、ケータイが色を教える――。カメラ付き携帯電話を使って、200種以上の色の名前を簡単に判別できるソフトを富士通が無料公開している。自らも色覚障害のある社員が開発にかかわった。
開発リーダーを務めた富士通デザインの吉本浩二さん(33)は盲学校(現・視覚特別支援学校)を卒業後、大学で物理を学び、03年に入社した。重度の弱視で色覚障害もある。「情報技術(IT)を利用して障害者の支援ができないか」と考えてきた。
いつのことだったか、人それぞれの「色」に役立つことをしたい、と心底感じたことがある。それから、少しづつそういうことができるよう努力をしていても、できたことはまだ少なく、したいことは未だ多い。
2010-02-04[n年前へ]
■わたしが計算科学の現場で、今なお自分でプログラムを書いているのは…
「技術立国ニッポンの虚像が露呈した」~事業仕分けの当事者 金田康正氏はなぜ事実上の凍結判定を下したのか~から。
わたしが計算科学の現場で、今なお自分でプログラムを書いているのは、そうあらなければスパコンのハードとソフトの両面で何が本当に必要であるかということが分からないためだ。自分でプログラムを書き、本当に国費を投じる必要があるものは何であるのかということを発言する人材が少ない、あるいは発言してもその声が届かないという現状は、非常に嘆かわしいことである。
その背景には、最終的には「細部に神が宿る」という意識、そういう意識で手を動かす現場の研究者が評価されづらいという、日本の科学と技術への無理解が問題の根底にあるのかもしれない。いかに研究費を獲得するかということばかりに終始する研究者やそこに群がる人たちばかりが幅をきかしているのであれば、日本の科学と技術の未来は暗い。スパコン問題の本質は、単にスパコンだけの問題ではなく、日本の科学と技術の未来という、もっと高い次元で議論すべき問題でもあると考えている。
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