2009-06-17[n年前へ]
■「他者と付き合う」ということ
鴻上尚史の「表現力のレッスン 」 レッスン10 他者と付き合う から。
「他者」とは「受け入れたくないのに、受け入れなければいけない存在」であり、同時に、「受け入れたいのに、受け入れられない存在」のことです。
「他人」は、関係ない人のことです。苦労して付き合っていく必要も関係ない人のことを「他人」と言います。
ただ、自分の思いを表現するだけが表現力ではありません。表現力は、相手がどんな存在なのかを考える力でもあるのです。そのためには、相手にレッテルを張ってしまうことは、一番もったいないことなのです。
「他者」というやっかいで魅力的な存在と付き合うためには、まず「他者」の事情を知ることです。それが、「他者」と付き合う大切な方法なのです。
「他者」がくれる喜びは、「他人」がくれるものとは、較(くら)べものにならないぐらい強いものです。それは、人と深く付き合ったことのある人ならみんな知っています。
そして、「他者」がくれる苦しみも、「他人」とは、較べものにならないぐらい強いものです。
それが「他者」と付き合う魅力なのです。
2009-07-06[n年前へ]
■片隅に転がる人形のように…
鴻上尚史の「表現力のレッスン 」中に引用されている戯曲「ビー・ヒア・ナウ」から。
僕たちは、片隅に転がる人形のように、自分の人生を捨てながら生きていく。何種類の人形を捨ててきたのかも忘れて、その人形と過ごした幸福な日々も忘れて、僕達は、生きていく。
だが、ある昼下がり、友人があなたを訪ねる。・・・そして、その人形が欲しいとあなたに迫る。
その時、人形は蘇る。いとおしさに溢れて、あなたの目の前に蘇る。
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