2014-10-29[n年前へ]
■「動き」を感じる絵とは何か…について思うこと
『絵における「動き」とは一体何なのか?という話 』という話を読む。シャッタースピードとかを例えに出してるんだけど、間違ってると思う。いしかわじゅんの「安彦良和は動きがかけないと」いう文章は読んでないんだけど、そうかも確かに!と感じた。
いしかわじゅんの「安彦良和は動きがかけないと」いう言葉に、なぜ確かに!と感じたかというと、それはシャッタースピードとかブレといった科学技術風味の調味料が振りかけられた話ではなくて、「連続時間の中からどの瞬間を抜き出して描くか」「その抜き出した瞬間はー加速度=力ーを感じさせる瞬間の絵か」ということなんだと、感じてる。その抜き出しのセンスが、「動きを描くセンス」かもと思う。
で、どれだけ連続的な時間の(たくさんの絵)を描くことが上手くても、その多くの絵から1枚を選び・マンガのコマに描くことが上手いとは限らない。池上遼一の絵は、加速度/力的には、それは静止画過ぎるんじゃないの?…という瞬間を抜き出している。…それは、あまりに「動き」を感じさせない絵だと思う。…さて、安彦良和が描く漫画の絵は一体どういう瞬間を抜き出したものなのだろうか?
動き…というより加速度や力を感じさせるかどうかは、「動きと画質の間にはトレードオフが存在する」という、少しの科学技術風味を感じる話ではなくて、もっと主観的で曖昧な、「人が動きを感じるのはどういう瞬間か・どういう瞬間を抜き出して描くべきか」ということを考えた方が良いと思う。
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