2010-08-15[n年前へ]
■自作POWER GRIPS(パワーグリップ)で、カジュアル自転車をパワーアップしてみる。
"POWER GRIPS(パワーグリップ)"(POWER GRIPS ペダルセット )という商品があります。自転車のペダルに、ベルトをたすきがけのような具合で取り付けて、靴をそのベルトに斜めに差し入れ、足を正面に向けると、あら不思議、足がペダルにくっついてしまうという”小”道具です。かといって、足がペダルから離れなくなるわけでなく、離そうと思うと自然にペダルに固定されていたはずの足をいともたやすく離すことができる、というものです。
POWER GRIPSはそんな優れものなのですが、モノとしては単なる穴の開いたベルトとネジです。そして、その見た目の質素さにくらべて)少々値が張るので、自作"POWER GRIPS"モドキを作る人たちがいます(参考資料1・参考資料2・参考資料3・参考資料4(最新版のPOWER GRIPSと同じように作るなら、リンク先で使っている金具は不要です))。必要な材料は、(普通の)ペダルに適当なベルト素材とネジだけですから、身の回りを探せば、買わずとも両方とも手に入りそうに思われます。あるいは、両方買ったとしても、100円ショップなら消費税込210円ナリで材料を揃えることができます。
日常の足として自転車に乗るけれど、いつも足をしっかり固定していたいというわけで、私もPOWER GRIPSを自作してみることにしました。不要なバック用ストラップがあったので、それをベルトの素材としてリサイクルすることにし、ネジは100円ショップのダイソーで105円で買って、(ペダルは使っていなかったものを流用することにして)原材料費105円ナリのPOWER GRIPS(パワーグリップ)モドキを作ってみました。
サイズは基本的に現物合わせ(靴を入れてた状態で適当に採寸した上で)で作ってみました。とりあえず、ベルトのに開ける(ペダル前後の)穴の間隔は26cmにしましたが、後でベルトを長くしたくなった時のためにベルトは長めに切りました。まずは一度作ってみて、それで不具合があれば、修正用の穴を追加していくことにしたのです。
結果的には、足が小さな私には、この長さ(ペダル前後の穴の間隔=26cm)でちょうど良い感じでした(足が大きな人や幅広な人の場合には、もう少し長めをデフォルトにした方が良いと思います)。靴を斜めから差し入れて、そしてまっすぐ前に足先を向けてペダルを踏むと、足の甲がきつくもなく、かといってゆるいわけでもなく、けれど、ペダルに足が結び付けられているような具合になります。それでいて、足をペダルから離そうと思うと何の抵抗もなく靴がベルトが抜けていくのが、実に良い感じです。
作業時間はトータルで1時間半程度かかりましたが、その半分は準備作業でした。部品を買いに行く時間と、延長コードを延ばし半田ゴテを(ナイロンが焼ける匂いが気にならないように)自転車のある場所まで伸ばし、作業場を作るための時間です。1時間半程度という、トータルの作業時間を考えると、POWER GRIPS(パワーグリップ)の3000円くらいする値段も妥当に思えるかもしれません。
さて、この自作POWER GRIPSを付けた状態で、軽く自転車に乗ってみると、靴を差し入れる動作にワン・アクション(or one more)必要ですが、とてもお手軽かつ安全に足とペダルを一体化させることができました。
そんなコストとベネフィットのバランスを考えながら、「ニーズが適量以上にあるならば、いつか、POWER GRIPSモドキの商品が、100円ショップで消費税込み105円ナリで売られる日が来ても全然不思議ではないなぁ」と考えたのでした。