2012-10-25[n年前へ]
■「利き腕」と「両開き扉の冷蔵庫」
ドアを開けて・入るという動作をする時、ドアノブが利き腕の逆側に付いていないと不便なものです。 たとえば、ドアノブが「ドアの右」に付いているような場合、左手でドアノブを掴まなければ「ドアを開けて・部屋に入る」という動作はできません。 もしも、ドアの右部についているドアノブを右手で持ってしまったとしたら、その右手が(部屋に入ろうとするわたしたちを)邪魔してしまうからです。 つまり、ドアノブを掴むのはドアノブ位置と反対側の腕を使わなければなりません。 そして、それと同時に、当然ながら「ドアノブを掴む動作は利き腕でしたい」ともわたしたちは感じるわけですから、「ドアノブは利き腕の逆側に付いていないと不便」ということになるわけです。
わたしたちの利き腕が「みんな右」だったりしたならば、ドアノブは全部右に取り付けてしまいたくもなります。 しかし、利き腕は人によって違い、右利きの人が「ドアノブが左側に付いている」のを便利に感じる一方で、左利きの人はそれでは不便で「ドアノブは右に取り付けて欲しい」と感じることでしょう。 右利きに便利なドアノブは左利きには使い勝手が悪く、左利きに心地良いドアは右利きには不便なのです。
そこで、両開き扉の冷蔵庫があるように、「(どっち側からも開けることができる)ドアノブがドアの両方に取り付けられているドア」を広めてみるのはどうでしょうか? 公衆トイレのような不特定多数が訪れるドアは、右利きでも左利きでも、どっちの流派も不便を感じない両開きにしてしまうのです。
…ところで、"door"や"ドア"といったキーワードで画像検索をかけた結果を眺めると、右利きに便利な左ドアノブと左利き向きな右ドアノブの比率がおぼろげにわかります。 地域別・国別のドアノブ位置を眺めてみると、意外な違いが見えてきたりして面白いかもしれません。