2012-05-14[n年前へ]
■「横浜(関内)の出島」と「サーマルランド」
神奈川県の横浜の中心部に関内駅があります。関内という名前は「(江戸幕府が決めた)関所に囲まれた”内側”」だからです(「日米修好通商条約で”関内”が開港地に選ばれた地形的な理由」と「”関所”の内側だから”関内”という理由」)。つまり、横浜の関内という場所は、出入り口が限定された”出島”という存在だったのです。
海と運河と川に囲まれた横浜に入るために…橋が架けられました…幕府はこの橋の畔に関所を設けました…これより内側の”横浜区域”は”関内”とよばれ…
神奈川宿と横浜
電気回路基板は、実は、そんな横浜”関内”のような「出島」で満ちています。
右に貼り付けた回路基板の拡大図、(C18とマーキングされた上の)右と左の接点を眺めてみると、右の接点だけが、まるで出島のように、行き来(往来)を閉ざす構造になっています。
これは、サーマルランドと呼ばれる構造です。GNDという名の「巨大大陸」に対しては熱が伝わり過ぎるので、その伝熱を制限するために、GNDはこんな十字を介した(まるで出島のような)構造にするのです。広い大地=グラウンド(Ground)は、大地という名前を付けられているのに、その広さがために「出島」のような配線がされているのです。
というわけで、数ミリ角のサーマルランドに、江戸時代に作られた横浜(関内)の出島を連想する初夏の夜、です。
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