2006-01-19[n年前へ]
■「空気が映っている景色」「ある夜灯台が」
どんなものも表面に凹凸があって、その表面で、周囲から来た色んな光が反射して、私たちの目に入ってしまう。だから、私たちが見ている「何か」の色は、その「何かの色」だけでなくて「周りの全ての色」が混じり合った濁った色になっている。だから、私たちが見ている「何か」の色はどうしても鮮やかな色にはならない。雨やワックスが、そんな表面に凹凸を埋めて表面を覆ってしまえば、私たちは「何か」の色だけを見ることができるようになる。緑の葉は鮮やかな緑だし、影の部分はしっとりとした黒になる。だから、雨に濡れたものの色はとても冴えざえするし、その「冴えざえ」は周りの空気の透明感も映し出すようになる。 そして、雨が上がった後の空には柔らかくも強い陽が差している。そんな時には虹だって見える。雨が上がれば、そんな景色を眺めるために街へ駆け出すのだ。
年末近いある夜に「日本海沿いの灯台が土台だけを残して消失してしまった」という 不思議な事件 があった。 そんな話を聞くと、…海の底から、「千マイルもの向こうの二十マイルも深い海底から百万年もの時を経てゆっくり目覚めたもの」が灯台の霧笛に呼ばれてやってきて、そして、霧笛の途絶えた灯台を壊してしまった、という霧笛を思い出すわけです。
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