2014-03-10[n年前へ]
■絶好調の時も不調の時も…人生は、意外にも平坦な所らしい。
”絶好調の時も不調の時も同じように…”という言葉を読んで、太宰治「正義と微笑 」の一節を連想する。
夜、ヘレン・ケラー女史のラジオ放送を聞いた。梶に聞かせてやりたかった。…努力によって、口もきけるようになったし、秘書の言う事を聞きとれるようにもなったし、著述もできるようになって、ついには博士号を獲得したのだ。僕たちは、この婦人に無限の尊敬を払うのが本当であろう。
真面目に努力していくだけだ。これからは、単純に、正直に行動しよう。知らないことは、知らないと言おう。できないことは、できないと言おう。思わせ振りを捨てたならば、人生は、意外にも平坦な所らしい。
これから歩む道のりが、
花が咲き香る長閑(のどか)になれ、
とは願わない。
足か弱く、険しい山路は登り難くとも、
楽しき調べを、絶えず麓で歌うなら、
聴き勇気づけられる人も、いるやもしれない。
言葉のリズムや、可能性というか未来に向かう明るさが溢れる太宰治「正義と微笑 」は、万城目学あたりに、現代仮名遣いにして欲しい。
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