2010-10-02[n年前へ]
■「ポジティブ」と「ネガティブ」を適度に混ぜたフィードバック・ループ
先日テレビ番組で高橋英樹さんが、「自分が出演したドラマは見ないようにしている。見返すと、どうしても―あぁ、もっとこうすれば良かった-とか後悔してしまい、落ち込んでしまうから」と言っていました。高橋英樹さんほどの人でも、そんな風に感じるのかと、その言葉が強く印象に残りました。
制御設計をしようとする時に用いる「フィードバック制御」は基本的にネガティブ・フィードバックです。理想から自分がズレている分を打ち消すように、負のフィードバックをかけることで、目標・理想の通りの動きにしようとするわけです。もしも、逆のポジティブ・フィードバック制御動作にしてしまったとしたら、発振してしまい、とんでもない動きになってしまいます。
高橋英樹さんの「自分が出演(つまりは主演ですね)したドラマは見ない」という言葉を聞いて、意外にネガティブ・フィードバックは人(自分)に対しては良くないのかもしれない、と考えました。理想を追求するのはいいけれども、理想からの大きなズレを眺めてみても、落ち込んでしまうだけかもしれないな、と感じたのです。
そして、そんなことを考えている内に、ふと我に返りました。高橋英樹さんの言葉のうち、もしも、その印象に残った部分だけを自分にフィードバックさせようとしたら、それは自分に都合の良いポジティブ・フィードバックになってしまうのではないだろうか?とも感じたのです。
自分に対してフィードバック・ループを作る時には、「ネガティブ」に偏っても「ポジティブ」が多すぎてもマズイのでしょうか。もしも「ポジティブ」と「ネガティブ」を適度に混ぜたフィードバック・ループを作るとしたら、どんなバランスになるでしょうか。
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