2008-12-08[n年前へ]
■「癖のある木」と「不揃いの木」
それにしても、西岡常一と、(西岡常一に唯一師事した)小川三夫の言葉にはもっと早く出会いたかった、と思う。彼らの話をもとに作った本は、本棚からすぐに引き出せる場所に置いておこうと決めた。
どのページを開いても、あぁそうなのかと、とても厳しくも的確に響くことばかりだ。
人間というやつは、褒められると、こんどは褒められたくて仕事をするようになります。・・・ところがそういうふうにして造られた建物にはろくなものがないんです。
西岡常一 「木のいのち木のこころ―天」
だいたい私もそうかもしれませんが、職人というのは頑固ですわ。人のいうことを簡単に聞きません。・・・
西岡常一 「木のいのち木のこころ―天」
俺は器用な子はだめだっていうんだ。器用な子は頭の中も起用なんだから。頭の中が器用というのは怖いで。・・・そういう生き方をしてしまうと自分のためにはならないんだ。
器用な人というのはやはり簡単にしかものを見ない。見られないんだ。すぐわかった気になるからな。それは自分のために損や。
小川三夫 「不揃いの木を組む」
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