2009-01-27[n年前へ]
■斎藤美奈子「話を聞かない男、地図が読めない女」
斎藤美奈子の「趣味は読書。」 の188頁、「話を聞かない男、地図が読めない女」に対しての感想から。
この手の本は、思想的には必ず保守で、論旨は必ず荒唐無稽だ。もちろん、だから売れるのである。人々の価値観は概して保守的だし、正しい科学の知識もお呼びじゃない。彼らが望んでいるのは「あなたの性格はこう」「あなたの人間観家はこれでうまくゆく」とだれかに力強く断言してもらうことだけなのだ。で、ある人は霊能者のもとへ走り、ある人は占いに凝り、ある人は疑似科学に救いを求める。20世紀が科学の時代だったなんて、信じられない。勝利したのは、科学の装いを凝らした迷信だけだったんじゃない?
斎藤美奈子 「趣味は読書。」 p.188 「話を聞かない男、地図が読めない女」
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