2009-08-25[n年前へ]
■「ナナ」と「ハチ」という分身の物語
小倉千加子と中村うさぎの「幸福論 」から。矢沢あいのマンガ「NANA 」に関する、中村うさぎの鋭い言葉の羅列。
私は、あの作品が若い女の子に支持される理由がわかる。だって、自分のことを本当にわかってくれて、ずっと一緒にいたいのは恋愛相手じゃないって、皆思っている。
私はあれを「分身」の物語だと思いました。
そして、自分のことをすごくわかってくれるというのは、自分の分身なわけですよ。違う生き方ができる分身ね。
2009-08-30[n年前へ]
■「愛よりももっと深く」愛すると同時に「憎しみもかなわぬほどに」憎んでいた
永井均「マンガは哲学する (岩波現代文庫)」の、下記の(萩尾望都「半神 」の言葉を使った)文章から始まる数節がとても面白い。
(松本大洋の「鉄コン筋クリート 」の)クロはシロを「愛よりももっと深く」愛すると同時に「憎しみもかなわぬほどに」憎んでいたはずである。
この後に続けられていく文章を読みながら、「ナナ」と「ハチ」という分身の物語に引いた、中村うさぎがNANAを語る言葉を思い出した。
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