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2008-08-18[n年前へ]

午後に降り注ぐ、一瞬の激しい雨の気持ち良さ 

 週刊SPA!を読んでいると、福田&坪内の「これでいいのだ!」に、こんな一文が書かれていた。

 突然バーと大雨の粒が来て、その中をスーパーカブが5人くらい載せて「バルバル~」と走る。暑さはしんどいけど、あの毎日のスコールの解放感は気持ちいいよ。
 スコールには、”カタルシス”があるんだね。突然大雨が来て、「あ、逃げよう!」と雨の中を走ったりしてると、パッと収まって。それだけで心地がよくなるんだね。

 京都には春と秋がない、と京都に住んでいたときには思っていた。寒い冬が過ぎると、桜の花咲く心地よい春はほんの1週間ほどで終わり、アイスクリームが欲しくなる暑い夏が始まる。そして、夏が終わるとともに、すぐに寒い冬になる。紅葉は続いていても、その頃の空気は秋というより初冬のような肌寒さになっている。

 ある初夏の昼、授業にも出ず SINITTA の TOY BOY か何かをを流しながら、大学のキャンパスでウルトラマンか何かの仮装をして仮装して踊っていた。「気恥ずかしさ」とか「一体自分は何をしているんだろう?」とか感じたりしつつ、中途半端に踊っていた。

 その時、空は晴れたまま大雨が降り出した。その一瞬のスコールに打たれた時の気持ちよさ、気持の吹っ切れ具合は今でも覚えている。そして、その時も今もその「感じ」を言葉で表現することも、上手く伝えることもできずにいる。

 日本はやはり亜熱帯だ。だから、亜熱帯が持つ気持ち良いスコールは、やはり日本にもある。一瞬のスコールに打たれ、雨やどりをして、雨がやんだ後に動き出す感覚は本当に気持ちが良い。何の根拠もなく、「これでいいのだ!」と感じさせる何かがあるように思う。

He ain't got money.
People think it's funny.
He gives me everything I need.



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