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2010-11-26[n年前へ]

「ヘタパン(パンの耳”だけ”)」の語源を探ろう!? 

 コンビニなどに行くと、6枚切りとか8枚切りといった食パンを売っています。ものによっては、お店にはカットされていない状態のパンが届けられて、それをパンカッターを使いパンをスライスして袋詰めする、という具合になっています。コンビニのカウンターの奥を覗くと、その作業をする中で発生したパンの両端の部分がビニール袋に入れられ、テーブルにぶら下げられていたりします。

 そのパンの両端の部分、いわゆる「パンの耳」だけの部分にはちゃんと名前がついています。といっても、きっと地方によって違うとは思いますが、京都辺りでは、それをヘタパンと呼んでいました。

 京都では、全面が耳のパンをヘタパンと呼んでいました。貧乏人の強い味方でした。ああ、懐かしい。
 1990年ごろの(京都大学の学生寮である)吉田寮の寮祭では、「ヘタパン主義者同盟」という謎のサークルが、ヘタパンで作ったフレンチ・トーストなどを売っていました。ヘタパンにあるまじき贅沢な味わいでした。

耳なし食パン、英国で開発される
 多分、京都市左京区近衛町辺りで「ヘタパン主義者同盟」が活動していた頃、ヘタパンがビッシリ詰められたビニール袋をタダでくれる時もあれば、一袋30円くらいだったこともあるように思います。

・・・といってもヘタパンに価格付けがあるわけではないような気もしますから、これは大体の目安に過ぎません。

 ところで、そんな美味しく安い「ヘタパン」という名前、これはどういう意味で、一体、どんな語源なのでしょう? 1983年頃の大阪で行われた調査でも、「ヘタパン」という言葉は一般的になっていたようですが、その由来をあまりかんがえたことはなかったような気がします。

 スーパーマーケットで、安売りの「茄子」の袋を手に取って、その調理方法を考えているとき、思わず「イウレカ(わかったぞ)!」と叫び・(風呂から)裸で外に走り出したくなりました。「ヘタパン」の「ヘタ」は、「茄子のへた」に違いなかったのです。それは、「はしっこ」とか「へり」を意味する「辺(へた)」を語源にしていたに違いない、とようやく気づいたのです。

 ヘタパンはパンの端っこだったからこそ、それはまさに「辺(へた)パン」と名付けられたに違いない、というわけです。ハタパンの「ヘタ」は、実は純日本語だったのか!と思い至り、イウレカ!と叫びたくなったのです。

 この「辺(へた)パン」という名前は、いつ生まれたのでしょう?どんな時代に、どんな人たちが、パンの耳をヘタパンと名付けたのでしょうか。そして、そのヘタパン愛好家たちは、どんな風にヘタパンを食べ続けてきたのでしょうか。



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