2007-12-13[n年前へ]
■「背景は必ず後ろにあって、前景より必ず大きい」の法則
最近、何種類かの時代年表を作っている。そういった年表は、あまりに手作業すぎると思うのだけれど、Drawソフトで描くことが多い。色々な情報を、Drawソフト上でレイヤーに分けながら、色んなイベントや時代背景や、それらの繋がりを、一つ一つ描いている。
そんな作業をしていると、今更ながら、気づかされることがたくさんある。たとえば、各「出来事レイヤー」はさまざまな「時代背景レイヤー」より必ず「前面」にある、なんていうこともその「気づき」の一つだ。「時代”背景”」というのだから、後ろ・背景にいるのは、当たり前な話だけれども、それはなぜか新鮮な気づきだった。
そして、「出来事レイヤー」は「時代背景レイヤー」より「前面」にあるだけではなくて、「時代背景レイヤー」は必ず「出来事レイヤー」より「大きい(広い)」ということにも気づかされた。もちろん、これも年表作りの作業をしていると当たり前の話だ。前面にある「出来事レイヤー」が「時代背景レイヤー」より大きかったら、「時代背景レイヤー」が見えなくなってしまうからだ。
背景は必ず後ろにあって、背景は前景(出来事)より必ず大きい。これは、年表作りをしていて気づいた「法則」の一つの例である。実際に何かを具現化しようとすると、その作業をする中で、必ずたくさんのことに気づかされる。何かを具現化する作業はとても辛い部分も多いけれど、とても楽しい部分も数多くある。その楽しい理由の一つが、これら「気づき」というグリコのオマケをたくさんもらえるからだ、と思う。
2008-06-12[n年前へ]
■自分なりの「年表」を作って眺めて、納得してみよう
『理系サラリーマン 専門家11人に「経済学」を聞く!』で、経済学者の先生方に話を聞く中で、よく歴史を辿りながら話を聞いたように思います。「株式会社」の歴史、「消費」の歴史、「社会」の発展の歴史……色んな歴史を描き辿りました。そこで、単行本を作る時に、世界の社会背景変化や技術発展や文化の歴史などを、自分なりの歴史年表を描きながら眺めなおし、そして、講義の中で聞いた話や経済学者や事件などをその歴史に重ねつつ、読み直してみたのです。その年表を綺麗にしたものが、単行本の末尾にオマケで付けたものです。
自作年表のドラフト版が下の画像で、その一部を拡大してみたものが右の画像になります。「年表」を作りながら、歴史の中で起きた大きなことの多くは、その時代を眺めてみると、どれも何だか当たり前で必然のことなのだなぁ、と今更ながらに感じました。
たとえば、グーテンベルグが活版印刷を「発明」し、聖書が印刷され、プロテスタント系の人たちが印刷機で宣伝ビラを大量に作り、そして、宗教革命が起きていく。そんな歴史の中では、経済活動も科学技術も絵画などの文化も、どれも密接に繋がっていたんだなぁ、などと色んな事象の因果関係をとても自然に納得することができました。
私たちは、因果関係を頼りに納得することが多いように思います。ということは、自分なりの「年表」を作り、その年表を作る過程で因果関係を納得することで、よくわからないこと・苦手なことも理解しやすいのかもしれない、と思ったのでした。