2004-10-30[n年前へ]
■グライダー能力
グライダーと飛行機は遠くからみると、似ている。…ただ、悲しいかな、(グライダーは)自力で飛ぶことができない。学校はグライダー人間の訓練所である。飛行機人間は作らない。グライダー専業では安心していられないのは、コンピュータという飛び抜けて優秀なグライダー能力の持ち主があらわれたからである。自分で翔べない人間はコンピュータに仕事を奪われる。この言葉は1983年に刊行された外山滋比古の「思考の整理学」冒頭の言葉だ。20年以上前に書かれた言葉だ。
2013-05-02[n年前へ]
■「勝ち」≒「価値」という方程式
「将棋電王戦」の憂鬱を読んで思い出した、8年前にサンノゼで書いた記事(「プロ棋士と将棋ソフトの対局許可」と「競技(スポーツ)の本質」)。
こういったゲームの世界で、(人間が作り出したはずの)コンピュータに人間が太刀打ちできないということが増えていくのかもしれません。
しかし、「相手に勝てないから(そんな勝負が)つまらない」かというと、それは違うように思います。今年、コンピュータと戦ったチェスチャンピオンのカジムダノフが「人間とコンピュータの対決」に関して、かつてこう語っています。
”Sports are not about reaching a result. Sport is about developing your inner qualities.”(競技(スポーツ)は記録や勝ちを手に入れるためのものではない。それは、私たちが自分の中にある価値を成長させるためのものだ。)
もちろん、…その勝負に負け続けるだけであれば、それはつまらく面白くない気持ちにもなるの確かでしょう。けれど、(強いコンピュータに鍛えられて)自分の将棋の腕が強くなることも、またひとつの事実であるかもしれません。
「たいていのスポーツは、勝った試合より負けた試合から多くを学ぶもんだろ」
■Powered
by yagm.net