hirax.net::Keywords::「軌道」のブログ



2008-10-22[n年前へ]

「ピッチングの科学」と「飛球軌道シミュレーション」 

 「ピッチングの教科書」を探してみると、驚くくらいわかりやすい本がないことに気づかされる。どういうフォームで投げれば思った場所に速い球を投げることができるのか、その「いいフォーム」で投げるためには、一体どういう気持ち・感じで体を動かすと良いのか、そして、その理由はどういう理屈なのか・・・そんなことがわかりやすく書いてある本は驚くほど少ない。

 とはいえ、「ピッチングの教科書」を読めば、やはり目から鱗のことばかり書いてある。そして、書いてあることを意識して練習をしてみると、確かにピッチングが少しづつ上達してくることがわかる。元がノーコンであればあるほど、つまりはそれは実体験なのだけれども、嬉しいことに少しづつコントロールが身についてくる。さらに、野球経験者のアドバイスを聞くと、それがまた「目から鱗」でとても面白い。

 「ピッチングの教科書」を読んだとき、一番驚いたフレーズが「ボールは自分の頭の真後ろから自分の頭の上を通過するように、ホームベースに投げる」というものだった。それでは、まるでピンクレディの「UFO」の振り付けではないか!と思ったのだけれど、確かにそういう風に投げると、ボールが「(少しは)まともな場所」に向かうようになる。なるほど、ピンクレディのUFO・・・私、ピンクのサウスポー・・・は実に驚くほど的確な「ピッチングの秘訣」を振り付けしていたのだなぁ、と気づかされたのだった。

 そんなピッチングの実践とは別に、ジャイロ技研飛球軌道シミュレーション(エクセルファイル)が面白い。そして、飛球軌道シミュレーションだけでなく、Youtubeでさまざまな「ジャイロ技研の投球軌跡」を眺めてみるのも、とても面白い。

 ピッチングマシンから投げられるボールが、どのような軌跡を描くかを、機械工学的なアプローチで真面目に追いかけてみるのも面白そうだ。・・・もちろん、実際のピッチング練習も欠かさずに続けながら、だ。

飛球軌道シミュレーション






2014-06-08[n年前へ]

映画ゼロ・グラビティの「デブリ」は45分ごとに左右から繰り返し襲いくる! 

 映画「(ゼロ・グラビティで)90分毎に次のデブリ襲来が起きると表現しているのはリアル」という内容や(下記のような)解説は変だよね 、という話をtweetで読みました。

 映画の中では某国が衛星破壊実験を行い、次々とデブリ被害が拡大してケスラーシンドローム(※)が起きているかのようなストーリーでした。(中略)90分ごとに次のデブリ襲来が起きると表現しているところ等はなかなかリアルです。

映画ゼロ・グラビティについて (宇宙技術開発株式会社)
 この話が面白かったので、同じ高度で地球を回る物体軌道を描いてみたのが右下図です。約90分ほどで地球を1周する軌道だと、(その軌道が一致していない限りは)地球の裏側で45分後にまた出会ってしまいます。

 たとえば、(右図のような場合で)もしも右前方からデブリが襲来して来たとしたら、次の45分後には(今度は左右逆の)左前方からデブリたちが襲ってきます。あたかも異なる方向からデブリが襲ってくるような具合です。
 あるいは、(右上図とは違い)もしも、軌道が一致していた場合は、回転方向が同じなら45分ごとに正面衝突を繰り返しますし、回転方向が逆ならば未来永劫ぶつかることはありません。

 それにしても…自分が(狭い視野でしか見てなくて)3次元空間を2次元平面として人指摘している…と感じさせられるのは、右前(とか後ろ)から襲ってきたデブリが、45分後の次の襲来では左前(とか後ろ)から襲ってくると「(いつの間にか)方向変えて戻ってきやがった!」と認識してしまう、ということです。

 3次元空間の球面上では、地球の裏側で再び出会う時に、左右逆方向からすれ違うのはいたって当たり前のはずなのに、それを「不思議」と感じてしまうのは、何だか面白い感覚かもしれない…と思います。

映画ゼロ・グラビティの「デブリ」は45分ごとに左右から繰り返し襲いくる! 








■Powered by yagm.net