hirax.net::Keywords::「量子力学」のブログ



2009-06-09[n年前へ]

「合コン」と「お食事会」と「脳科学」 

 「どうしたら良いのかわからない居心地の悪い場」というものがある。一例を挙げるなら、たとえば「お食事会」だ。かつては「合コン」と呼ばれていた催しも、最近では「お食事会」と呼ばれることが多いらしいが、そういった「お食事会」で、どうした良いのかがわからない・居心地の悪いオーラを感じたことがある人は多いと思う。美味しそうな食べ物を前にしながら、「どうしたら良いのかわからない」というのは、とても辛いものである。

 これまで一番辛かった「お食事」は、東大柏キャンパスで、ある著名な脳科学者や、そのキャンパスの先生と食べた昼食だ。その一時間は、本当に長く、そして心から辛く・食事が美味しくなく感じた60分だった。

 「意識の根源は、量子力学の波動方程式に行きつき・説明できると考えている」というような言葉を聞き、そして、その話に相槌を打つ大学の先生を見ながら、「会話をする情熱が湧かない何とも言いようのない居心地の悪さ」を感じたのだった。「お食事会」という場で、男のロマンを滔々(とうとう)と語られる女性は、もしかしたら同じような「居心地の悪さ」を感じるのだろうか。

 そういった「何とも言いようのない居心地の悪さ」は、きっと、あの著名脳科学者なら解説できるに違いない。その説明を聞いたなら、なるほどそういうことか!と、一瞬で納得・体感できる「アハ体験」を味わえるかもしれない。もしかしたら、またもやあの「言葉にしようがない感じ」を味わうことになってしまうのかもしれないが・・・。

2009-12-10[n年前へ]

NEWS今昔物語 「色んな勘違い・間違い」編 (初出2004年07月00日) 

5年前のNEWS(未来)を振り返ってみて思うこと

 この後、「新書マップ」は「実際の書籍」になりました。まるで本の巣窟、はたまた、迷宮のような実に分厚い本になりました。私も買ったのですが、あまりに収録されている書籍の数が膨大で、全ては未だに読むことができていないような気がします。

ハチは実は怠け者?

 「忙しい蜂は悲しむ余裕をもたない」「蜜蜂が他の動物より尊敬されるのは、勤勉であるからではない。他の者のために働くからである」というような言葉に表されるように、ミツバチは「働き者」の代名詞となっている。しかし、実際のミツバチは働き者どころか怠惰をむさぼる怠け者だったらしい。

 先月、ドイツ動物学学会から蜂の研究に対する表彰を受けたベルリン自由大学教授のRandolf Menzel博士が言うには、「蜂は夜の80%は寝ているし、昼もすぐ飛ぶのを止めて羽を休めている」らしい。とかく残業が多くなりがちで休むヒマもないひとたちは、ミツバチに(自分自身を重ねて)仲間意識を持っていたりするかもしれない。しかし、哀しいことにそれは勝手な思いこみによる誤解だったようだ。

ホーキング博士が認めた「誤り」と「寺田寅彦の学位論文の誤り」

 物理学者スティーヴン・ホーキング博士が、「ブラックホールに落ちた物質が持っていた情報は失われてしまう」という-量子力学に反してしまう「ブラックホールの情報喪失問題」における誤りを認めた 、とnature.comで7/15に発表(日本語訳)された。

 ホーキング博士でも誰でも「誤り」はある。そういえば、随筆でも有名な物理学者である 「寺田寅彦の尺八の音響学に関する学位論文にも誤りがあった」という。優れた物理学者達でもミスをする、と聞くと少しホッとする。しかし、自らがおかしているハズのミスの数々を顧みると背筋に冷や汗がタラタラと流れてきてしまう。

新書マップで本棚散策

 本屋で探していた本の近くの本棚に何故か目を惹かれ、その本棚につい手を伸ばしてしまうことは多い。また、間違えて本棚から引き出した本が意外に面白く、読みふけってしまうこともある。そして、さらにその隣りの本棚にもまた心を惹かれて…と、いつの間にか本屋の中を長いこと散策してしまったりする人も多いに違いない。

 そんな感覚を味わうことができるサイト「新書マップ」が国立情報学研究所により開発され、6月30日から一般公開された。

 新書マップは汎用連想計算エンジン(GETA)を使い、さまざまな本を「幻想的なマップ」上にジャンル分けし表示している。しかも、まるで本当に心赴くままに色んなジャンルの本棚を眺めることもできる。これからは、ネット書店の本棚でも長時間散策してしまうかもしれない。



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