hirax.net::Keywords::「不揃い」のブログ



2008-11-06[n年前へ]

いろんな形・いびつな形の野球場 

 「ダイアモンドの中心にピッチャーマウンドがあるか?」「昔の野球は、バッターに今よりずっと近い位置にピッチャーがいた」で気になったので、試しに近くの野球場に実際に行ってみた。そして、一塁から三塁方向を眺めてみると、やはり、一塁と三塁を結ぶ直線より、ピッチャープレートは、ホームベースよりに位置していた。

 ところで、ダイアモンドの大きさ、つまりは、内野の大きさ・位置関係などは野球規則で決まっているけれど、外野については「フェンスなどはホームベースの端から250フィート(76.199メートル)以上離れていること」という程度の決まりしかない、という。だから、いろんな大きさの、そしていろんな形の野球場がある。右上のピッツバーグ・パイレーツのホームグラウンドの変遷を眺めてみると、1909-1970年までのForbes Fieldも、2001年以降使われているPNC Parkも左右非対称だ。Forbes Fieldは、左右非対称どころか、実にいびつな形をしていて、見ていて楽しくなる。

 こういう野球場のいびつな形は、そのチームの特徴を生んで・あるいはチームの特徴に沿っている、と聞く。それが、また面白い。

 たとえば、守備面から見てみれば、Forbes Fieldは中堅手(センター)が強肩である必要があるだろうし、PNC Parkは左翼手(レフト)が強肩である必要がある。もちろん、攻撃面から見ても、それぞれの球場に応じて、有利なチーム構成がある、ということになる。

 左右非対称なホームグラウンドを持つ野球チームの、野球場の形状とそのチーム構成(特徴)を眺めてみたい。いろんな形・いびつな形の野球場の個性と、そのホームチームの個性を見てみたい。

PNC






2008-12-08[n年前へ]

「癖のある木」と「不揃いの木」 

 それにしても、西岡常一と、(西岡常一に唯一師事した)小川三夫の言葉にはもっと早く出会いたかった、と思う。彼らの話をもとに作った本は、本棚からすぐに引き出せる場所に置いておこうと決めた。

 どのページを開いても、あぁそうなのかと、とても厳しくも的確に響くことばかりだ。

 人間というやつは、褒められると、こんどは褒められたくて仕事をするようになります。・・・ところがそういうふうにして造られた建物にはろくなものがないんです。

西岡常一 「木のいのち木のこころ―天
 だいたい私もそうかもしれませんが、職人というのは頑固ですわ。人のいうことを簡単に聞きません。・・・

西岡常一 「木のいのち木のこころ―天
 俺は器用な子はだめだっていうんだ。器用な子は頭の中も起用なんだから。頭の中が器用というのは怖いで。・・・そういう生き方をしてしまうと自分のためにはならないんだ。

 器用な人というのはやはり簡単にしかものを見ない。見られないんだ。すぐわかった気になるからな。それは自分のために損や。

小川三夫 「不揃いの木を組む



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